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連載:千座の置き戸(ちくらのおきど)【続・祭祀の道】編

第百七十六回 飽和絶滅の危機 その二十

ほやのきが はげしくしげる そのはてに さくらほろびて ともにつひゆる
(ほやの木(宿り木)が激しく茂るその果てに桜(宿主)滅びて共に潰ゆる)


一昨日(7月30日)は、東京地裁に武漢ウイルスワクチンの接種の中止等を求める行政訴訟を提起しました。この訴訟の訴状(配布用)は、一般公開しましたので、ご覧になつてください。

これは、国の感染症対策を含む保健衛生政策の根本を問ふものです。


そして、その後、司法記者クラブで原告らとともに訴訟代理人弁護士として記者会見をする予定でしたが、記者クラブから会見を阻止されました。

マスク着用を強要され、我々がそれを拒んだためです。マスクの着用をしないことは、訴状にも記載した原告らの「行動表現」です。マスクを着用しなければならない法的義務はありません。にもかかはらず、こんな「趣味」にも似た同調圧力を平気で押しつけてくるのです。我々の表現の自由が記者クラブによつて侵害されたのです。


そこで、急遽、近くの貸し会議室を借り、提訴の意見表明を行つて録画を配信することにしましたのでご覧になつてください。

要するに、ワクチン推進派で固めてゐる偏向メディアとしては、示し合はせてこの提訴の報道を黙殺したかつたといふことです。


今回の訴訟は、私にとつて、11年前に「子宮頚がん予防ワクチンの危険性」といふ論文を公開してワクチン禍の警鐘を鳴らして活動してきた延長線上にある訴訟となります。


ガーダシルやサーバリックスの子宮頸がんワクチンは、女子を狙ひ撃ちにした不妊ワクチンですが、武漢ウイルスワクチンは、男女共通の断種不妊ワクチンです。

そのことについては、訴状に詳しく述べてゐますが、一つだけ説明すると、ファイザーとモデルナのmRNAワクチンは、劇薬のLNPでコーティングされてをり、それが体内に注入されることにより健康被害を生むのです。


訴状には、その説明の一部として、次のやうに書きました。


mRNAワクチンには、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle 以下「LNP」といふ。)が用ゐられてをり、これは、血行性があり全身に移行する。体外に排出が不可能な物質のため体内に半永久的に残留する。特に、肝毒性があり、肝臓、脾臓、副腎、卵巣の血管内皮細胞に障害が起こると、回復させる手段がない。LNPは、臓器の血管壁等に付着して血管を損傷し破壊するからである。

また、細胞に障害を与へる機構として、LNPの構成要素のPEG(ポリエチレングリコール)が水の構造性変化を引き起こし、生命の基本を支へる仕組みを変へるといふ、これまでの毒物とは全く違つた機構が想定される。

PEGの残留が微量であつても障害が残る可能性があり、この問題を評価するシステムも存在しないし、急性の障害として、血管内皮細胞損傷による脳血管障害が起こりうる。


これについては、何度も指摘してきましたとほり、ビル・ゲイツ発言がそのまま実践してゐるもので、断種不妊によつて人口を削減するのがワクチンの目的であることが明らかなのです。


この訴訟は、かねてから検討してきましたが、反ワクチン運動の全国的な広がりの中で、様々な意見や行動があり、訴訟の方針が纏まらない状況でした。しかし、急遽訴訟をすることになつたのは、ワクチン被害の拡大を阻止する運動の灯台の役割として、少人数で提起し、それに多くの人が補助参加して貰ふことにしたのです。


小さく産んで大きく育てるといふ方針です。


提訴を早めたのは、前回も話しましたが、河野太郎大臣(新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣)が、令和3年6月24日に、自身の「ごまめの歯ぎしり」(Blog)で「ワクチンデマについて」として、ワクチンの安全性に疑問があるとする見解のすべてを「デマ」であると決めつけたためです。「ごまめの歯ぎしり」とは真逆の「獅子の歯噛み」であり、こんな権力による言論弾圧の横暴を看過することはできません。


国際オロチの従者から売られたケンカを買はざるを得ないことになつたので訴訟に踏み切りました。デマだと言つたことがデマなのだといふことをはつきりと思ひ知らせてやらなければならないのです。


ところで、本稿は、これまで「飽和絶滅の危機」として、いろいろなことについて語つてきました。そして、それを解き明かすために、令和2年11月15日の「その三」で、「物資」、「貿易」、「統治」、「情報」、「学術」、「軍事」、「宗教」、「金融」といふ8要素を支配して、世界のソブリン(sovereign)を掌握する国際金融の企てを「国際オロチ」と名付けて検討してきました。


食料の安全、医薬品の安全といふのは、主として「物資」の問題ですが、これはその他の要素と不可分一体となつてゐます。


そして、食料と医療、特にワクチンや抗生物質などのことについて多くの説明をしてきましたのは、これらは、他の社会現象とは異なつて、知らず知らずの間に日々の生活の中で深く浸透してくる必要不可欠な性質のものですので、その危険性が直接に人類の生存を脅かすものであるとの認識によるものです。


そして、その問題の一つであつたワクチンの問題については、今回の提訴の推移をリアルタイムで別の機会で説明することとし、今後の本稿では、ワクチン以外のことについて、「飽和絶滅の危機」といふ中心命題に戻つて述べて行くことにします。


前にも述べましたが、国際オロチの狙ひは、人口削減計画にあります。そして、その目的と方法は別として、一般的には将来における人口抑制を考へる必要はあります。

いままで以上に地球の人口が増大し続けることは、地球の再生能力の限界を超え、地球環境の不可逆的な危機を生み、飽和絶滅に至ることは必至だからです。


人類は、様々な問題を抱へてゐますが、究極の問題は人口問題です。それ抜きにして、問題は解決しません。

これまで、世界が抱へてゐる問題には、温暖化問題、気候変動問題、食糧問題、水資源問題、環境問題、経済問題、貿易問題、差別問題、貧困格差問題、地域紛争問題、人権問題、宗教問題、感染症問題などが指摘されてゐますが、究極的には人口問題がこれらすべてに絡んでくるために、人口問題を抜きにして問題を解決することはできません。


しかし、人口問題といふのは、なかなか言ひ出しにくいのです。むしろ、タブー視されてゐます。


それは、過去の優生学を再登場させるといふ批判があり、すべての人が納得できるやうな人口抑制の方策がありうるのかといふ疑問があるからです。


しかし、たとへば、地域紛争の煽りを食つて、多くの難民が発生し、その難民の流入を押しとどめるために急遽作られた難民キャンプに難民を収容することはやむを得ないことですが、そこでの難民の生活は、単に食料を供給されるだけで、そこでは生きるために自立できる仕事を見付けることはできません。ただ食べて命を長らへるだけです。そのため、難民キャップ内では、人口が増え続けるのです。


これでは、人間サファリパークです。


労働を強いられる奴隷ではありませんが、生きる希望がないことにおいてはそれ以下の生殺し状態です。これは人道的には大問題なのです。


人が生活をするにおいて、最も重要なことは、自分が希望する仕事ができるといふことです。それができない、させてもらへないことが最も不幸なことです。

難民キャンプではそれが実現できません。だからこれが一番の問題なのです。


私は、平成23年6月11日に、「おさなここち(幼心地)その十七 良寛房忍性」において、らい病(ハンセン病)患者にお金や食べ物の施しだけをするのでなく、その人の乞食といふ職業が続けられるやうに尽力した良寛房忍性といふ鎌倉時代の律宗の僧侶のことを書きました。


その逸話は次のとほりです。


忍性は、奈良の町のはずれにある奈良坂で、乞食をして生活してゐるらい病患者を見つけます。その人は、らい病のため手足が不自由で歩けないのです。すると、忍性は、その人を背負つて、奈良の町の北山十八間戸に連れて行き、お風呂に入れてあげて素手で体を洗つてあげた後、また、その人が乞食をしてゐた奈良坂まで再び忍性自身が背負つて夕方に送り届けます。そして、それを毎日毎日続けます。暴風雨の日であつても大雪の日であつても、一日も欠かさずに毎日その繰り返しをして、その人が亡くなるまで続けました。その人は、死にのぞんで、かう言ひました。「このご恩を返すため、私は必ず生まれ変はります。この顔にあるホクロが目印です。」と。そして、数十年後に、忍性にまた一人の弟子が加はります。その弟子の顔には、なんと亡くなつたその人と同じところにホクロがありました。その弟子は忍性にまごころで尽しました。そして、周りの人々はその人の生まれ変はりだと思つたのです。といふ話が虎関師錬(こかんしれん)といふ臨済宗のお坊さんの「元亨釈書」といふ書物に書いてあるのです。


この話は、いまでは軽い言葉になつてしまつた「福祉」といふ根幹の意義と人間の生き様、社会のあり方など、極めて重要なことを問ふてゐます。


しかし、国際オロチが目指すものには、こんなことは経済合理性がないとして、この全てを否定する、全く味気ないものです。


そして、この難民キャンプは、国際オロチの「奴隷牧場」の原型となつてゐるものと言へます。ここには、忍性は居ません。


ベイシック・インカムを導入して、一定の労働人口を確保し、強制移住、強制隔離をして、農業その他の産業労働に従事させ、少数の支配階級の生活必需品等を供給させるといふ社会制度にするために、段階的に移行させる条件整備を必要とします。


国際オロチの目指す将来における新奴隷制度は、産業を維持発展させるために、労働力の再生産を確保するためのものです。そのためには、現在のやうな、結婚も家庭も子供も持てないやうな貧困生活を強いることはできません。極端な格差をなくすことは、新奴隷制度を築き上げるために必要です。そのためにベイシック・インカムが必要となります。生かさず殺さずの政策なのです。


現在において、ベイシック・インカムの導入が提唱されてゐるのは、新奴隷制度に移行させるための実験を試みることにあり、給付金に見合つた強制労働を正当化させるための条件整備なのです。いま提唱されてゐるベイシック・インカムは、その対価としての労働を強制してゐませんが、働かざる者食ふべからず、といふ徒食をいましめる時期が来ます。

ベイシック・インカムに頼つて、無為徒食の生活を続けて、それに馴れてしまふと、もし、働かないと支給しないといふことになれば、働かざるをえなくなるのです。ベイシック・インカムは、個々の人々に向けられた戦略兵器だからです。


新奴隷制度は、支配階級の生活を維持するためのものなので、労働生産に寄与しない人間は不要です。そのために人減らしをして人口削減をします。

ワクチンや危険な医薬品と食物などによつて徐々に人口減少に向かひ、地域紛争や感染症を蔓延させて一気に人口を減らすことで、人々の抵抗感や危機感を和らげるのです。


ある人が記者会見を開いて、「let it be」が座右の銘だと言つた人が居ましたが、利他心の欠片もなく世界の危機を感じないこんな人たちが増えることによつて、国際オロチは目標に向かつてますます加速して前進して行きます。


そして、その目標は、平成25年製作のアメリカSF映画『エリジウム』(Elysium)でイメージされた世界リセット計画(人類5億人、選ばれたイルミナティ1000万人、その他は家畜と奴隷)であり、これは、地球の負荷の軽減と環境維持のためには計算上の合理性があるとされてゐるものです。


これに代はるべき世界を我々は描くことができるのかについて、次回から述べることにします。


南出喜久治(令和3年8月1日記す)


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