國體護持總論
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著書紹介

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白人神話崩壞の怨恨

大東亞戰爭は、結果的には歐米列強による世界の植民地支配構造の野望を打ち碎いた。歐米は、植民地支配の獨占をといふ當初の目論見が外れ、その植民地の大部分を失つた。東亞諸國では、日露戰爭から大東亞戰爭に至る過程で、我が國が「白人不敗神話」と刺し違へたことによつて、東亞諸民族に民族自決の自信と勇氣が蘇り、大東亞共榮圈建設のための第一次段階である、各民族の自決による獨立國家建設が實現した。さらに、それはアフリカや中南米諸國などにも波及して、多數の獨立國が誕生したのである。

それまで、白人は、神と人との中間に位置する「半神」と自負してゐた。たとへば、奴隷制のアメリカでは、白人の女は、白人の他人の男の前では羞恥のため決して裸になつて着替へをしたりしないが、奴隷の黑人の男の前では、平氣で裸になつて着替へをする。奴隷の黑人などは、家畜と同じであり、家畜に對して羞恥することはないからである。ところが、世界の人々は、日露戰爭で我が國が勝利したことによつて、白人不敗神話の崩壞を見た。そして、大東亞戰爭によつて、白人支配の崩壞が現實となつた。その當時、有色人種を支配し奴隷としてきた連合國がその後に作つた國際連合の事務總長に有色人種を就任させる時代になるといふことを、一體誰が想像しえたであらうか。

この想像を絶する現實を導いたのは、紛れもなく我が國が身命を賭した東亞百年戰爭なのである。その意味において、大東亞戰爭は、歴史上最大の聖戰である。アメリカの大統領などの要職や國連の事務總長に有色人種が就任する時代になつたのは、その證である。さうであるがゆゑに、連合國は、他の有色人種には寛容であつても、日本民族に對しては、白人神話を崩壞させた恐怖と怨恨を濳在的に抱き續けてゐる。「黄禍論」は薄らいだか、今は連合國とこれに便乘して虎の威を借りた支那と韓半島などによる「日禍論」が荒れ狂つてゐるのである。現在の國際社會における對日關係は、白人の「黄禍論」が「日禍論」に集約されてゐることを認識の基礎に置けば、概ねその全貌が見えてくるのである。

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