國體護持總論
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著書紹介

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昭和十七年

二月十六日、東條首相が帝國議會において、「大東亞戰爭ノ目標トスル所ハ我肇國ノ理想ニ淵源シ大東亞ノ各國家、各民族ヲシテ各々其所ヲ得シメ皇國ヲ核心トシテ道義ニ基ク共存共榮ノ新秩序ヲ確立セントスルニ在ル」と大東亞經綸に關する帝國の方針を闡明。

 二月十八日、「帝國指導下ニ新秩序ヲ建設スベキ大東亞ノ地域」(大東亞共榮圈)を日本・滿洲・中國と東經九十度から百八十度まで、南緯十度以北の地域と決定。

 二月二十二日、チャンドラ・ボースが日印提携によりインド獨立を聲明。

 六月二日、アメリカ陸軍情報部心理戰爭課において、開戰直後にOSS(戰略情報局。CIAの前身)が作成した原案に基づき、占領後の「日本計畫」の最終稿を起案。その内容の骨子は、「傀儡天皇制」の構築にあり、天皇と日本民衆を軍事指導者の犧牲者と位置づけ、天皇を平和のシンボル(象徴)として利用することにより、アメリカ民衆と日本民衆の友好が實現しうるとのプロパガンダ戰略によつて占領政策を實施するといふものである。

 六月五日、ミッドウェー海戰(敗戰への轉機)。

 八月九日、インド政廳が國民會議派などを大彈壓(ガンジー、ネルーらを逮捕)。

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