請求の原因

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第一 当事者

一 原告らは、日本国民であり、後述する武漢ウイルスワクチンの接種等を拒否してゐる者である。
  1 原告●●●は、肩書地に居住する●●大学名誉教授であり、感染症・免疫学等を専門とする医学博士である。
  2 原告●●●●は、肩書地で●●●●●●●●●の院長を務める医師である。
  3 原告●●●●は、肩書地に居住する●●●●●市議会議員である。
二 1 国会、内閣、菅義偉内閣総理大臣、加藤勝信内閣官房長官、厚生労働省、田村憲久厚生労働大臣、西村康稔新型コロナウイルス感染症対策担当大臣、河野太郎新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣は、いづれも被告国の機関であり、その他これまでの厚生労働大臣はすべて被告の機関であつた。
  2 被告国((以下は、そのすべての機関を含めて「国」と総称する。)は、全国民に対し、武漢ウイルスの感染病原体の有無を判定する目的で、SARS-CoV-2遺伝子断片用検出用キットによるすべての検査(以下「PCR検査」といふ。)を行ひ、これによつて武漢ウイルスの感染の有無を決定し、すべての関係法令に基づいて武漢ウイルスワクチン接種を積極的に奨励して実施する総合的な保健衛生政策を一体として推進してゐる。

第二 前提事実
一 国の感染症対策

1⑴ 平成14年のサーズウイルス(SARS)、平成24年のマーズウイルス(MERS)、令和元年の武漢ウイルスと、感染力が強く危険なウイルスが次々と10年以内を周期として波状的に押し寄せ、今回の武漢ウイルス騒ぎに勝るとも劣らない感染症の脅威が今後も襲つてくることが予想されてゐる。
⑵ 武漢ウイルスの起源とされる支那(China)の武漢ウイルス研究所(中国科学院武漢ウイルス研究所)では、平成14年に、SARS流行後においてSARSの実験と研究を続けてをり、平成25年に、雲南省で発見されたRaTG13のコロナウイルスの研究によると、武漢ウイルスと遺伝情報が96.2%まで一致してゐることが判明してゐる。
⑶ そして、平成30年に視察したアメリカの外交官は、「高度に訓練された技術者が不足してゐる。」として、武漢ウイルス研究所で危険なウイルスを扱ふには安全性に問題があると報告し、レベル4の研究所を完全に稼働することが困難であると指摘してゐた。
⑷ また、支那(China)の広東省から雲南省にかけての山岳地帯は、インフルエンザ、SARS、武漢ウイルスなどウイルスが発生してきた「ホット・スポット」であり、武漢ウイルスとの遺伝情報の近似性を比較すると、雲南省のキクガシラコウモリから発見されたRaTG13では96.2%、広西チワン族自治区のセンザンコウコロナGXOL5)では85.2%、広東省で発見されたセンザンコウコロナ(GD/PIL)では85.5%である。
⑸ ところが、United Nations(UN 連合国)の機関であるWorld Health Organization(世界保健機関。以下「WHO」といふ。)は、令和3年3月30日、武漢ウイルスの起源を調査するために支那(China)に派遣した調査団の報告書をテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長が公表し、武漢ウイルス研究所が起源であるとする可能性は極めて低いと発表した。
⑹ しかし、これは著しく非科学的である上、極めて政治的なものであるが、国は、このことについて何らの疑問も示さず、再調査の要望すら出さなかつた。もし、WHOに、お前は誰だ(who)と質問したら、China(支那)だと答へた筈である。

2⑴ いまや、ウイルスを人工的に組み替へる技術が開発され、それはワクチンにも利用されるとともに、人工ウイルスを用ゐたBC兵器としてのウイルス兵器を開発し、それによる攻撃(オフェンス)が可能な時代に突入してゐる。
⑵ 従つて、国家の安全保障政策においては、感染症対策が最も重要な政策の一つと認識されるべきであるにもかかはらず、国の防疫対策、水際対策は極めて不充分な状況にあるとともに、BC兵器の防衛(ディフェンス)の視点が全く欠落してゐるのである。

3⑴ 感染防止のための消毒についても、一般的には、エタノール(エチルアルコール)による手指消毒が普及してゐるが、エタノール濃度が75%~85%のものでなければ、武漢ウイルスなどのエンベロープ(脂質からなる二重膜)を持つウイルスのエンベロープを破壊して不活化させる効果がない。これよりも濃度が高いものや低いものには効果が低く、市販されてゐる40%~60%程度のものでは効果がほとんどなく、少し手指に付けて少し擦つただけではほとんど気休めにしかならないことが全く周知されてゐない。
⑵ しかも、エンベロープのないノンエンベロープウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)には、エタノールは効果が無いので、その消毒方法ではこれらのウイルスの感染は全く防げない。
⑶ また、次亜塩素酸系の消毒液は、次亜塩素酸ナトリウムといふ塩素系の毒物の水溶液であり、濃度が高いと人体への危険性が増し、濃度が低ければ消毒効果があまり期待できない。しかも、政府は、次亜塩素酸水の有効性に関して提出された質問主意書に対して、令和2年4月10日の閣議において、次亜塩素酸水について「現時点においては、手指の消毒に活用することについての有効性が確認されていない」との答弁書を決定したが、このことを広く国民には周知させてゐないのである。

4⑴ また、マスクの効用についても疑問がある。いはゆるスペイン風邪と呼ばれた新型インフルエンザウイルス(H1N1)は、当時の世界人口18億人のうち、半数から3分の1程度(少なくとも5億人程度)が感染し、5000万人以上が死亡したとされる。その時期において、アメリカでは、サンフランシスコ市衛生局の最高保健責任者として市保健委員会委員長を務めたウイリアム・C・ハスラーの主導で、大正7年10月に「マスク着用条例」が制定され、第一次世界大戦における愛国心を煽つてスペイン風邪を押さへ込んだとされるが、戦争が終はつてクリスマスになると、人々はマスクをするのを嫌がつて着用しなくなり、感染がさらに拡散したとされてゐる。これがマスクの効用神話の始まりである。
⑵ しかし、現在、アメリカにおいて、マスクの着用者群と非着用者群の比較において、前者の方が感染者が多かつたとの調査結果もある。一般に、鼻呼吸では感染リスクが低いが、口呼吸では高い。マスクをしながら声を出して話をすると口呼吸が増えて感染リスクが高まる。マスクを着用すると、呼吸が浅くなり酸欠になつてストレスが高まり疲労がたまる。高温または多湿の環境や季節においてマスクを着用すると体熱放散作用が妨げられて熱中症のリスクが高まる。マスクをした場合でも、マスクをしない場合と比較しても60〜80%程度はウイルスに暴露するため、特に、長時間のマスク着用は、却つて感染のリスクが高まる可能性がある。
⑶ また、他人に感染させないためにマスクを着用しても、それでもウイルスは飛散する。後述するとほり、PCR検査陽性の無症状感染者の感染力はないのであるから、ウイルス飛散を防止するためのマスク着用は有害無益である。また、大多数の人は非感染者であるのでマスクは無用であり、有症状感染者のみにマスク着用を奨励する程度に留めるべきである。
⑷ 国は、国民の全員がマスクを着用した形相で生活する「新しい生活様式」といふ異様で異常な社会生活の様式を奨励して定着させてはならない。そのやうな生活様式は、国民の文化や伝統などを支へてゐる基層に重大な悪影響を生じさせることになるので、国には、このやうな悍ましいマスク生活様式を国民に強制することを速やかに中止しなければならない義務がある。
⑸ いづれにせよ、国は、単純にマスクの着用を奨励するだけで、そのマスクの種類と性能、着用場所、着用時間、マスクの着脱の要件などの基準を定めず、どの程度の態様によるマスク着用が有用で安全であるのかの基準に関する医学的知見と根拠を国民に全く示してゐないのである。

5⑴ スペイン風邪の場合、感染が拡大して縮小することを繰り返す流行波が3回押し寄せた後に終息してゐる。しかし、これは、ワクチン接種の効果によつて終息したのではない。米国で不活化ワクチンが製造されたが、これには効果がなかつたからである。この流行波の繰り返しはウイルスの性質によるものと考へられ、今回においても、流行の拡大が縮小した現象が起こつても、それがワクチン効果であるとは到底断定できないのである。
⑵ 国は、武漢ウイルスワクチンの接種が国民に行き渡れば、武漢ウイルスは終息するとするが、これは科学的知見に基づくものではない。歴史的にみて、人類がウイルスを完全に征服できたことはなく、これができるとするのは、科学ではなく宗教にも似た考へである。パンデミックの終息は、人為的な防疫、保健、衛生等の対策だけで実現するのではなく、ウイルスの変異による感染力の低下などとの相関関係によるものであるとする理解が欠如してゐる。
⑶ さらに、国は、令和元年12月から武漢ウイルス感染が拡大してから現在に至るまで、疫学的な精密なデータを継続的に収集して解析分析したことがない。そのため、科学的データに基づいて感染症対策の決定とその変更を行つてきた事実がないのである。
⑷ そのことは、PCR検査の有用性、科学性についても同様であり、PCR検査陽性反応者を武漢ウイルス感染者と同視し、無症状感染者とされた者及びその濃厚接触者に対する隔離期間、入国・帰国後の待機期間、有症状者に関する退院基準などついては、WHOの基準をそのまま鵜呑みにして、その科学的根拠等の存在について一切の検証も検討もしないまま、厚生労働省が各自治体宛に「事務連絡」といふ方式で実質的に強制するのであるが、それは法令上の根拠に基づかないものであつて、違法な行動規制を繰り返し行つてきたことになる。
⑸ しかも、平時の医療体制がそのまま緊急時に適用できないことは当然であるにもかかはらず、これまで緊急時に備へた医療体制の構築を怠つてきた。その状況で武漢ウイルス感染症が拡大したが、医療体制を速やかに緊急時対応にシフトして医療崩壊を防ぐ施策を未だに実現できてゐないのである。その怠慢によつて脆弱な医療体制を速やかに改善できないために医療崩壊の危険を招いた国の落ち度を国民に皺寄せして押しつけ、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」による「新型インフルエンザ等緊急事態宣言」及び「新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置」を繰り返して、国民に外出制限、営業制限その他の活動を規制して国民生活を圧迫し続ける失政を続けてゐるのである。

6⑴ しかも、現在及び将来において最も深刻な問題は、武漢ウイルスワクチン接種禍による被害者の救済措置がとられてゐない点である。武漢ウイルスワクチン接種によつて死亡する症例、重篤な副作用や後遺症等の症例など多くの事例が発生してゐることに対しても、国は、死因や疾病等の原因について精密な医学的鑑定等を行ふことなく、ワクチン接種と死亡等との因果関係を何の根拠もなく否定してゐるのである。これは、後述するインフルエンザワクチンや子宮頸がんワクチンの接種禍の被害の場合と同様であつて、国は、厳密な医学的見地からの因果関係を認めやうとせず、今後起こりうるワクチン接種被害者が提起する訴訟においても、因果関係を徹底的に争つて損害賠償に応じないことが容易に推測される。
⑵ 国民としては、ワクチン接種から被害発生までの「時間的接着性」が認められる場合については、疫学的に因果関係があるとする国の補償基準を定められ、その保証がなされないのであれば、ワクチン接種による被害に危惧を感じるのは当然である。その保証がなければ、ワクチン被害者は、「宝くじ」とは真逆となる「薬害くじ」、「死亡くじ」の「当選者」として、接種したのは自己の判断による自己責任であるとされ、一切の「賞金」(賠償金)のない被害を受忍させることを強要してくる国の非道な扱ひを受け続けることになる。
⑶ 「薬害くじ」や「死亡くじ」の当選確率は、「宝くじ」の当選確率よりも桁違ひに高い。さらに、太古より災害の種類と頻度の多いわが国に住む日本人は、欧米人に比べて悲観バイアスが強いためもあつて、ワクチン禍についての悲観バイアスは極端に高くなる。仮に、武漢ウイルスワクチンが安全で有効であつたとしても、わが国の実情を理解せずに、薬害認定の保証も付けない「薬害くじ」、「死亡くじ」にも等しい接種券を発行し続ける政策は明らかに誤つてゐる。

7 このやうに、国の感染症対策には一貫した長期展望がなく、場当たり的、付け焼き刃的な対応に終始してをり、事実を隠蔽したまま責任回避をすることに熱心なだけで、国は、目先の辻褄合はせのための弥縫策を行つて右往左往してゐるだけなのである。

二 武漢ウイルスの存在と特定

1 WHOは、パンデミックを引き起こした令和元年12月に支那(China)の武漢市から拡散したウイルス(RNAウイルス SARS-CoV2)を「COVID-19」(SARS-CoV2)と命名した。

2 しかし、①WHOの命名した「COVID-19」(SARS-CoV2)といふウイルスと、②わが国が感染症令第1条で「病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたもの)として感染症法第6条第8項の指定感染症に指定されたウイルス(武漢ウイルス)と、③感染症法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」として定義されてゐる同項第3号の「新型コロナウイルス感染症」と指定されたウイルスとが、全く同一のウイルスであるか否かについては、全く明らかにされてゐない。

3 本訴では、②と③とが同じものであると仮定して、いづれも「武漢ウイルス」と定義してゐるが、①と②と③がすべて同一であるか否かについては、国に釈明を求めるものである。

4 いづれにせよ、国は、武漢ウイルスをあへて「新型コロナウイルス」と略称するが、これは、不正確で誤解を生む表現である。
エンベロープがあり、スパイクタンパク質を持つた、いはゆる太陽コロナを連想させる形状の「コロナウイルス」には、毎年のやうに発生して感染拡大しうるインフルエンザウイルス(HCoV-229E, HCoV-OC43,HCoV-NL63, HCoV-HKU1)、平成14年に発生したサーズウイルス(SARS-CoV)、平成24年に発生したマーズウイルス(MERS-CoV)、そして、令和元年12月に武漢で発生した今回の武漢ウイルスないしは「COVID-19」(SARS-CoV2)などがあり、これらはすべて「新型コロナウイルス」なのである。
にもかかはらず、武漢ウイルスのみがこれまでになかつた特殊な新型のコロナウイルスであるかの如く、これを「新型コロナウイルス」と略称することは不正確極まりないもので、国民を誤導、誤解させる情報操作が行はれてゐるのである。

5 現に、後述するとほり、厚生労働省は、「感染予防」と「がん予防」とは全く異なるにもかかはらず、「HPV16型及び18型の感染予防ワクチン」に過ぎないものを「子宮頚がん予防ワクチン」と詐称することを許容して接種させてきた前歴があるからである。従つて、略称としては、発生地が武漢であることから「武漢ウイルス」と略称するのが自然なのであつて、本訴状でもそれを用ゐてゐる。

6 ところで、武漢ウイルスを特定するについては、コッホの4原則(①ある一定の病気には一定の微生物が見出されること、②その微生物を分離できること、③分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること、④そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること)によつて現実的かつ実在的に同定されることが必要であるにもかかはらず、国は、遺伝子解析による情報のみに基づいて特定してゐるだけであつて、武漢ウイルスが実在してゐるか否かについての明確な証明を行つてゐないのである。

7 また、これまで武漢ウイルスの存在を明確に証明した科学論文(武漢ウイルスの純化に成功したことを記した論文)は一切存在してゐない。

8 なほ、武漢ウイルスの遺伝子情報としては、武漢の病院に重症肺炎で入院した患者の肺から採集した液体から、ウイルスを精製しないままに、次世代シーエンスの技術を使つて決定したゲノム遺伝子の構造を解析したとする上海グループが科学誌『Nature』で発表した論文(Fan Wu et al.A new coronavirus associated with human respiratory disease in China.Nature 2020 Mar;579(7798):265-269)によるものとされてをり、これは、米国のGenbankといふ遺伝子バンクに登録されてゐる。

9 しかし、ウイルスは常に変異しやすいものであるので、これが武漢ウイルスを特定した情報であるとすれば、これから変異するウイルスについて、どの程度まで変異した変異体を武漢ウイルスと同一視できるのか、また、武漢ウイルスとは同一性のない、さらなる「新型」のウイルスと認定されるのかについての基準と定義も全く定まつてゐないのである。

三 武漢ウイルスの病原体検査に使用するPCR検査キットの有用性

1⑴ PCRは、試験管内で遺伝子の特定の部位だけを増幅する方法であり、このPCR検査は、遺伝子工学などの分野で貢献し、刑事事件等について人物同定を行ふことなどについての技術を飛躍的に向上させてきた。
⑵ しかし、この技術は、医療の分野では、ウイルス感染症の検査方法、診断方法として定着してゐなかつた。現に、平成5年のノーベル化学賞受賞者であり、PCR検査の開発者(発明者)であるキャリー・マリス博士(Kary Mullis)自身が、ウイルス検出のためにPCRを使用する事は適切ではないと発言してゐたのである。
⑶ ところが、キャリー・マリス博士が令和元年8月に急死した後になつてから、ウイルス検出のためのPCR検査が世界的に急速に普及する傾向となり、令和元年12月に武漢から広がつた武漢ウイルスについて、WHOのテドロス事務局長が、全く根拠を示さずに、PCR検査を徹底して実施し陽性者を隔離せよとの施策を表明したことで武漢ウイルス感染症の診断法の世界規範(gold standard)となつてしまつたのである。

2⑴ ウイルスには、二重らせんを形成するデオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid、DNA)をゲノム遺伝子とするDNAウイルスと、一本鎖で形成するリボ核酸(ribonucleic acid, RNA)をゲノム遺伝子とするRNAウイルスがあり、武漢ウイルスがRNAウイルスとされてゐるために、ウイルスRNAの検出とは、武漢ウイルスのゲノムRNAの検出でなければならないのである。
⑵ ところが、このことについて、米国疾病予防管理センター(CDC)は、公開文書(CDC 2019-Novel Coronavirus(2019-nCov)Real-Time RT-PCR Diagnostic Panel)の中で、「ウイルスRNAの検出は、感染症ウイルスの存在や2019-nCoVが臨床症状の原因であることを示してゐない可能性がある。」と述べてゐる。
これが意味するところは、PCR検査で陽性となつても、武漢ウイルスの存在を示してゐない可能性があることを示してをり、PCR検査は武漢ウイルスに感染したことの結果と因果関係の証明に使ふことに疑問があるといふことを述べてゐるのである。つまり、PCR検査で陽性となる遺伝子は、武漢ウイルス以外にも存在する可能性があるといふことなのである。
⑶ また、米国疾病予防管理センター(CDC)の公式HPに、新型コロナウイルスに対するPCR検査の概要が公開されてゐるが、p36ページの最下段の注意事項に、「PCR検査で検出されたウイルスの遺伝子は、感染性のウイルスの存在を示してゐるとは限らないし、新型コロナウイルスが臨床症状(肺炎など)の原因とは限らない。」との記載もある。
⑷ さらに、武漢ウイルスの測定用のPCRキット(SARS-CoV-2 Coronavirus Multiplex RT-qPCR Kit)の説明書には、「本剤の検出結果はあくまでも臨床上の参考値であり、臨床診断・治療の唯一のエビデンスとして使用すべきものではない。患者の症状・徴候、既往歴、他の臨床検査値、治療反応等と併せて臨床管理を考慮すること。また、検出結果は臨床診断のエビデンスとして直接使用すべきものではなく、あくまでも臨床医の参考とする。」とある。

3⑴ PCRは、遺伝子断片を検出する技術であり、病原体ウイルスを検出できるのかについてはいまだに定説がない。その理由は、病原体ウイルスには変異が多いことや病原体ウイルス自体が多くの変異体の集合体であることなどの問題があることによる。
⑵ また、遺伝子検出においても、非特異的に増幅するといふ問題があるために、目的とする遺伝子以外に、サンプル中に混在する遺伝子の量と質を調べる必要がある。目的とする遺伝子の検出は、混在する他の遺伝子との対比といふ形で表はす必要がある。これは、今回のPCR検査の問題だけでなく、抗体検査や抗原検査でも同様である。陰性コントロールとの対比で表はす必要がある。絶対量として、遺伝子、抗体、抗原の量を測定することはできないのである。
⑶ 今回のPCR検査は、令和2年2月に、横浜港に寄港したクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号で武漢ウイルス感染者が集団発生したといふ緊急事態であつたため、やむを得ない緊急措置として、遺伝子の検出をPCRにより行つた。しかし、時間がなかつたことから、他の遺伝子の混在や遺伝子変異などの問題についての検討は行はれなかつた。そのために、陰性コントロールの設定ができず、陰性コントロールとの対比で表はすべき検体の遺伝子増幅を、遺伝子増幅の絶対量で示すことにしたのである。これは、国の機関である国立感染症研究所(以下「NIID」といふ。)のPCR検査マニュアル(H20.30.15版)で示されてゐるやうに、CT値45サイクルの増幅を行つて、40サイクルまでに立ち上がつた場合に陽性と判断するといふ基準がつくられた。しかし、陰性コントロールの設定は行はれなかつたのである。
⑷ PCRといふ方法を使ふためには、陰性コントロールと陽性コントロールとの比率で表す必要があるため、陰性コントロールを出来るだけ低い値になるやうに、また、陽性コントロールを出来るだけ高い値になるやうに条件を設定する必要がある。そして、陰性コントロールを出来るだけ低い値になるやうにするためには、目的とする遺伝子以外の混在を少なくすることや、目的とする遺伝子以外の遺伝子増幅を減らすやうなPCRの条件設定が必要である。また、陽性コントロールを高い値になるやうにするためには、本物のウイルスを使つて、PCRの条件を設定する必要がある。このやうな条件設定をしたのちに、陰性コントロールと陽性コントロールとの対比でPCR検査を、ウイルス陽性の検体と、ウイルス陰性の検体を使つて行ひ、PCR検査と実際のウイルス検出データとの一致率を調べるのである。このやうな過程を経て、はじめてPCRがウイルス検査に使ふことができるのかが判明する。
⑸ RNAウイルスは、遺伝子修復機構を持たないために、遺伝子の変異が多く、ウイルス遺伝子の検出漏れといふことが予測される。そのために、上記のやうな検査の標準化の作業を行つてゐる期間において、遺伝子変異による検出漏れが発生することが予測される。そのために、PCR法でウイルス検出を行ふことができるのかについては、非常に困難であらうといふ予測にならざるを得ない。
⑹ 現行のPCR検査は、上記のやうな検討が全くされてゐないことに加へて、陰性コントロールとの対比で遺伝子量を表現してゐないために、何の遺伝子を検出してゐるのかについての情報を得ることも出来ないのである。
⑺ 一般的には、検体中に多量の遺伝子が含まれてゐる場合、たとへばインフルエンザや肺炎患者の検体には、増幅反応が出やすくなる。また、NIIDのPCR検査キットで用ゐられてゐるプライマー遺伝子と類似した遺伝子を持つた人においても、増幅反応が出やすくなるのである。

4⑴ 前述のコッホの4原則に関しては、国立感染症研究所(NIID)が、武漢ウイルスを分離したと主張する論文
(https://www.pnas.org/content/117/13/7001)を根拠とし、さらに、世界で初めて武漢ウイルスを分離したと主張するその電顕写真(https://www.niid.go.jp/niid/ja/ia/multimedia/9368-2019-ncov.html)などをNIIDのHPに掲載してゐる。
⑵ ここには、ゲノム遺伝子の99.9%が武漢ウイルスと一致したといふ記載があるが、ゲノム遺伝子の決定のアルゴリズムの詳細が不明である。そのために、病原性を持つた武漢ウイルスの分離に成功したといふ主張を科学的に裏付けることが必要になる。NIIDからは、分与されたウイルスを使つて、ネコとカニクイザルへの感染実験の論文が出されてゐるが、ネコへの感染実験は、ウイルス活性が示されてゐるものの、ウイルスの同定に必要な遺伝子の情報が出されてゐない。また、カニクイザルへの感染実験では、肺炎を起こすといふ病原性は示されてゐるが、肺炎の病巣部からのウイルス分離や遺伝子情報は示されてゐない。このやうなことから、NIIDで分離に成功したとするウイルスは、PCR陽性の患者から分離したPCR陽性のウイルスであり、遺伝子構造の一部類似もあるが、現状では遺伝子レベルでの一致の確認が必要な病原性の確認は出来てゐないと考へられるのである。
⑶ わが国における武漢ウイルス感染症の定義は、感染症令第1条に、「新型コロナウイルス感染症」とは、「病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。」とあり、予防接種法附則第7条第2項にも、同様に、「第16条第1項中「A類疾病に係る定期の予防接種等又はB類疾病」とあるのは「新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)」としてゐる。
⑷ 従つて、令和2年1月に病原体が人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものでなければ、「新型コロナウイルス」(武漢ウイルス)といふ命名をすることは不適切である。国とNIIDは、法律に従つて正確な情報を国民に発信する義務と必要がある。NIIDの論文Proc Natl Acad Sci USAにおけるゲノム遺伝子は、支那(China)のグループが重症肺炎の患者からSARS-CoV-2のゲノム遺伝子を決定したとする論文Nature 579 (7798), 265-269 (2020)との類似性を主張してゐるが、同論文においては、感染実験はおろか疫学的な調査もされてゐないために、病原性は不明であり、人に伝染する能力を有することも明らかにされてゐない。
⑸ ちなみにこの論文が発表されたのは、令和2年2月3日である。NIIDは、自己の功績を示す以前に、いつ、どのやうな方法で、支那(China)のどのやうな研究機関が、武漢ウイルス(新型コロナウイルス)といふ病原体ウイルスを人に伝染する能力を有することを新たに証明したのかといふことを、国民に分かりやすく示す義務がある。
⑹ 基本的にはコッホの4原則を満たすことが、人に伝染する力を有することになるが、前記NIIDなどの論文は、コッホの4原則(①ある一定の病気には一定の微生物が見出されること、②その微生物を分離できること、③分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること、④そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること)のうちの②のみに関するもので、それ以外の原則を満たしてゐるのかは不明である。
⑺ フランスのパスツール研究所のリュック・アントワーヌ・モンタニエは、昭和58年、エイズの原因とされるレトロウイルスHIVを発見して、平成20年にノーベル生理・医学賞を授与されたが、コッホの4原則の③(動物への感染発病実験)を成功させてはゐない。コッホの4原則③の証明を疫学といふ統計的手法で代用させて、エイズの原因がHIVとされてゐるのである。つまり、エイズウイルスの場合は、③の証明を疫学的手法で代用したものの、一応はコッホの4原則を満たしたものとされたのである。しかし、武漢ウイルスの場合は、②以外の①③④の証明については不明である。
⑻ 従つて、コッホの4原則は、ウイルスについても適用があり、現に、PCRを発明したキャリー・マリスは、このコッホの4原則に忠実だつた人なのである。
⑼ 仮に、コッホの4原則に代はる手段を用ゐるといふのであれば、その理論的説明が必要であり、その方法と実験結果などの詳細を調査する必要がある。その前提の上で、現在のPCR検査が、その人に伝染する能力を有するウイルスを検出してゐるといふのであれば、国はその具体的な証拠を国民に明示して説明する義務がある。このやうな現在の混乱を作り出した大きな要因は、国及びNIIDが、予防接種法を無視した形でHPを出し続けてゐることにある。予防接種法に定義された病原体ウイルスが、現在わが国において広く蔓延してゐるといふのであれば、その証拠をHPにおいて、国民に向けて発信する必要と義務がある。もし、予防接種法に定義された病原体ウイルスが確認できないといふのであれば、国には、そのことを解りやすい形で示す必要と義務がある。
⑽ いづれにしても、現在においても、武漢ウイルスを単離に成功したとする科学論文は存在してゐない。当然ながら、純化したウイルスでの感染実験も成功してゐない。それにもかかはらず、NIIDのHPの記述が正しいとする科学的根拠は示されてゐない。これを示すべき義務が国とNIIDにあるのである。

5⑴ また、仮に、PCR検査の陽性反応により武漢ウイルス感染が認められるとしても、①武漢ウイルスワクチンの有害事象(副作用(副反応)、アナフィラキシー等)による症状と、②武漢ウイルス感染症の症状とを明確に判別できない。しかも、公正適正な二重盲検法ではなく、観察者バイアスの強い単盲検法によつてゐるために、①か②かの判定は、製薬会社より報酬を得た医師の主観的な企業私益的な判断により行はれ、公益的で公正、中立、適正な判断とはほど遠いものであつて、そもそも①と②を峻別して診断しうる医学的、科学的知見は存在しないため、不正確極まりない結果が生まれる。
⑵ にもかかはらず、厚生労働省は、PCR検査を導入するに際して、キャリー・マリス博士が発明しドイツのシャリテー病院のクリスティアン・ドロステン教授が開発したPCR検査に関するドロスデン論文には10の致命的欠陥があることを指摘した上で、その撤回を求める論文(CORMAN-DROSTEN REVIEW REPORT)が、22名の研究者によつて令和2年11月27日に発表されたにもかかはらず、これすら検討したこともなく、PCR検査の有効性、科学的正確性等に関する検討を未だに行つてゐないのである。
⑶ その結果、「無症状感染者」といふ、これまで前例のない「病気」を作り出したのである。無症状感染者が武漢ウイルスを拡散させるといふことの証明が全くなされないままにPCR検査による武漢ウイルス感染の有無を診断する方法として定着させてしまひ、そのために際限ない膨大な特別予算が計上されて国費を注ぎ込まれて、国民に過大な負担を強いることになつた。
つまり、マスクの着用、3密の回避、手指の消毒、手洗ひ、換気、パーテーション、アクリル板の設置、イベントや集会の自粛、対人距離の確保(ソーシャル・ディスタンス)、店舗の入店人数の制限、着席場所の制限、営業時間の制限、酒類などの販売品目の制限など、国民は大きな犠牲と負担を余儀なくされてゐるのである。
⑷ 「無症状患者からの感染」といふ謬説は、Lancetと並ぶ臨床医学誌New England Journal of Medicine(NEJM)の「症例研究」(令和2年3月5日)の論文によるもので、この論文によると、支那(China)からミュンヘンに渡つた支那人女性が4人の現地スタッフと接触し、その4人の感染が後に判明し、その支那人女性も後に武漢で感染が発覚したことから、「無症状患者からの感染」があると断定された。しかし、後日、その支那人女性は、ミュンヘンに渡る前に、既に感染して症状を発症してをり、薬品によつてその症状を抑へてゐたことが上記症例研究の公開前に発覚した。しかし、その論文の筆者らは、その事実を知つてゐた筈なのに、その事実を隠蔽した。しかも、その論文は直ちに撤回されることなく、同様の内容が、Lancetでフォローアップされた(同年5月15日公開)。これらは、完全な科学的詐欺行為である。このNEJMの症例研究は、1000回以上引用され、影響力は非常に大きく、わが国もこれを鵜呑みにして欺され、政府関係者や研究者やメディア等からは誰一人この事実を伝へなかつた。この嘘の主張は特に不誠実であり犯罪的でもある。何故なら、それにより、大多数の人々を疑心暗鬼にさせ、恐怖心を与へ、社会全体を衰退させたからであると、ドイツにおけるワクチン訴訟でも主張されてゐる。 ⑸ また、「無症状感染者からの感染」といふ症例の明確なエビデンスはないが、仮に、存在したとしても、それは極めて例外的な症例であり、その確率は極めて小さく、保健衛生上は考慮する必要がないものである。
⑹ 「無症状感染者からの感染」といふことが無く、あるいは皆無に等しいのであれば、健常な人にPCR検査を実施するといふ方針がとられる合理性は全くないのである。しかも、PCRは、死んだウイルスの断片と、活きたウイルスとの区別ができない。従つて、無症状で免疫力の有る人に対して大量にテストを実施すると、免疫機序の結果死んだウイルスの断片を誤検出して、陽性反応を示すことになる。そのため、流行度が低いとき、このテストを広く実施すると多数の偽陽性者が発生することが予測されたし、現にそのやうな事態となつた。そのことは、流行度が高いときも同様である。それなのに、国は、この流行度が低い状態ですら大量にこのテストを実施し続けたのである。
⑺ このテストの特異度(specificity)は完全ではない。例へば、過去の事例で、テストした60人中、58人が偽陽性であつた事例があつた。PCRは、ウイルスが粘膜上に有るだけの状態を区別できない。ウイルスが粘膜上に有るだけで体内に侵入してゐない状態では、暴露はあるが感染はしてゐないのである。つまり、ウイルスは増殖せず感染リスクは無い。しかし、PCRはこの状態をも陽性検出してしまふのである。
⑻ PCR検査は、プライマーの設定や特異性の問題が大きい。採用されてゐる19種類のPCR検査では、あるPCRの陽性結果と、他のPCRの結果は同じにならない。ファイザー社の役員ですら、PCRを感染症診断に使用することに反対してゐるのは、PCR検査の開発者(発明者)であるキャリー・マリス博士(Kary Mullis)自身が、ウイルス検出のためにPCRを使用する事は適切ではないと発言してゐたことと同じ医学的知見を有してゐるからである。
⑼ 現に、厚生労働省の官僚も同様の見解を示して国会で答弁してゐる。すなはち、令和2年12月2日の第203回国会参議院地方創生及び消費者問題に関する特別委員会において、厚生労働省の佐原康之危機管理・医務技術総括審議官は、「御指摘のとおり、PCR検査の陽性判定は必ずしもウイルスの感染性を直接証明するものではございません。」と答弁し、PCR検査が不正確なものであることを認めた。にもかかはらず、国は未だに武漢ウイルスに感染したか否かの判定をPCR検査に依拠してゐるのであつて、検査方法としての有効性、有用性を欠く非科学的な方法の誤用を続けてゐるのである。

四 感染症法と武漢ウイルスの指定処分

1 国は、武漢ウイルスについて、当初は、感染症法第6条第3項の「二類感染症」相当としてゐたが、感染症令において、武漢ウイルスの感染症を、感染症法第6条第8項の指定感染症と指定する処分をなした。

2 そして、国は、令和3年2月13日施行の「新型インフルエンザ等対策特別法等の一部を改正する法律」(令和3年法律第5号)を制定し、改正後の感染症法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」の中に、同項第3号として「新型コロナウイルス感染症」を加へて、「新たに人から人に伝染する能力を有することとなったコロナウイルスを病原体とする感染症であって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。」と規定した。

3 しかし、「新型コロナウイルス感染症」の定義の「内包」が極めて曖昧かつ抽象的であつて、その「外延」に武漢ウイルス感染症が含まれるとすることについては定かではない。しかし、武漢ウイルス感染症がこれに該当するか否かについては、感染症法第44条の2第1項により、「厚生労働大臣は、新型インフルエンザ等感染症が発生したと認めたときは、速やかに、その旨及び発生した地域を公表する」とあるので、その外延として武漢ウイルス感染症が含まれるか否かを認定して指定する権限は、厚生労働大臣にあることになる。そして、厚生労働大臣によつて、武漢ウイルス感染症は、感染症法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」に含まれる同項第3号の「新型コロナウイルス感染症」として指定されたのである。

4 つまり、これにより、武漢ウイルス感染症は、エボラ出血熱やペストなどの一類感染症と同等以上の感染症として指定されたことになる。

5 なほ、感染症指定令は、改正された感染症法の施行後も廃止されずに施行されてゐる。

五 薬機法の特例承認と安全性の欠如

1 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年8月10日法律第145号。以下「薬機法」といふ。)は、医薬品等の製造販売について、同法第14条の承認を必要とすると定めるが、例外的に、同法第14条の3において、厚生労働大臣が同法第14条「第2項、第5項、第6項及び第8項の規定にかかわらず、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、その品目に係る同条の承認を与えることができる。」といふ「特例承認」の定めがある。

2 そして、その特例承認を行ふためには、
⑴  国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品又は医療機器であり、かつ、当該医薬品又は医療機器の使用以外に適当な方法がないこと。
⑵ その用途に関し、外国(医薬品又は医療機器の品質、有効性及び安全性を確保する上で本邦と同等の水準にあると認められる医薬品又は医療機器の製造販売の承認の制度又はこれに相当する制度を有している国として政令で定めるものに限る。)において、販売し、授与し、並びに販売又は授与の目的で貯蔵し、及び陳列することが認められている医薬品又は医療機器であること。
の要件を満たさなければならないとされてゐる。

3 しかし、前記2⑴の「緊急に使用されることが必要な医薬品」及びその「使用以外に適当な方法がない」との要件を満たさず、かつ、前記2⑵の「品質、有効性及び安全性を確保する上で本邦と同等の水準にあると認められる」との要件を満たしてゐないにもかかはらず、厚生労働省は、武漢ウイルスワクチンについて、以下のとほり、いづれも特例承認をなした。
⑴ 令和3年2月14日、mRNAワクチン(販売名:コミナティ筋注、一般名:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)、有効成分名:トジナメラン、申請者名:ファイザー株式会社、申請年月日:令和2年12月18日)(以下「ファイザーワクチン」といふ。) ⑵ 同年5月21日、ウイルスベクターワクチン(販売名:バキスゼブリア筋注、一般名:コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組換えサルアデノウイルスベクター、申請者名:アストラゼネカ株式会社、申請年月日:令和3年2月5日)(以下「アストラゼネカワクチン」といふ。)
⑶ 同日、mRNAワクチン(販売名:COMD19ワクチンモデルナ筋注、一般名:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)、申請者名:武田薬品工業株式会社、申請年月日:令和3年3月5日)(以下「モデルナワクチン」といふ。)

4 しかも、これらの武漢ウイルスワクチンは、以下のとほり、いづれもその特例承認前に供給契約が締結されてゐたのである。 ⑴ ファイザーワクチン   令和3年1月20日(同年5月14日に追加契約)。
⑵ アストラゼネカワクチン 令和2年12月10日
⑶ モデルナワクチン    令和2年10月29日

5 しかし、これらの武漢ウイルスワクチンは、いづれも本来の承認(薬機法第14条)の要件を満たさず、あるいは緩和したことについての医学的根拠がないものである。仮に、緊急性等の要件を備へてゐるとしても、これまで国は、安心、安全のワクチンであることが承認の条件であると国民に公約してきたにもかかはらず、これらのワクチンの安全性等に関する医療的エビデンスを示さず、現にそのやうなエビデンスは存在してゐないのである。

6 つまり、これらの特例承認は、医学的知見の確立と科学的証明がなされてゐない段階でなされた条件付き承認であつて、その承認後においてわが国で全国民を被検者とする大規模なワクチン接種の人体実験による臨床データを収集することを許容する性質のものである。

六 予防接種法の「努力義務」規定の存在

1 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)によれば、武漢ウイルス感染症の予防接種について、予防接種法(昭和23年6月30日法律第68号)第6条第1項の予防接種とみなして同法を適用するとし、接種を「受けるよう努めなければならない」とする同法第9条第1項及び第2項の、いはゆる「努力義務」を国民に課してゐる。

2 しかし、感染症法の「五類感染症」に属するインフルエンザには、この努力義務は課せられてゐないにもかかはらず、これと同程度の感染症にすぎない武漢ウイルスには、この努力義務が課せられてゐるといふ著しい偏頗性がある。

七 製造会社に薬害被害の損害賠償を免責した特別措置法

1 予防接種法の附則第6条には、「政府は、予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律(平成23年法律第85号)の施行の日から5年間を限り、新型インフルエンザ等感染症ワクチン(感染症法第6条第7項に規定する新型インフルエンザ等感染症に係るワクチンをいう。以下同じ。)について、世界的規模で需給が著しくひつ迫し、又はひつ迫するおそれがあり、これを早急に確保しなければ国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるときは、厚生労働大臣が新型インフルエンザ等感染症ワクチンの購入契約を締結する製造販売業者(薬事法(昭和35年法律第145号)第12条第1項の医薬品の製造販売業の許可を受けた者であって、新型インフルエンザ等感染症ワクチンの製造販売(同法第2条第12項に規定する製造販売をいう。)について、同法第14条の3第1項の規定により同法第14条の承認を受けているもの(当該承認を受けようとするものを含む。)に限る。)を相手方として、当該購入契約に係る新型インフルエンザ等感染症ワクチンを使用する予防接種による健康被害に係る損害を賠償することにより生ずる損失その他当該新型インフルエンザ等感染症ワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償することを約する契約(以下「損失補償契約」という。)を締結することができる。」と定め、後述するとほり、これについての損失補償契約をそれぞれ締結した。

2 そして、これと同様に、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)においても、「新型コロナウイルス感染症に係るワクチン製造販売業者等との損失補償契約」として、「政府は、厚生労働大臣が新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの供給に関する契約を締結する当該感染症に係るワクチン製造販売業者又はそれ以外の当該感染症に係るワクチンの開発若しくは製造に関係する者を相手方として、当該契約に係るワクチンを使用する予防接種による健康被害に係る損害を賠償することにより生ずる損失その他当該契約に係るワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償することを約する契約を締結することができる。」と定め、国内で接種を実施してゐるすべての武漢ウイルスワクチンの製造業者等との間で、これについての損失補償契約をそれぞれ締結した。

3 このやうに、国は、ワクチンの製薬会社等を他の製薬会社と差別して優遇し、しかも、国民からの薬害による賠償責任を免責して、国がその肩代はりをするといふ憲法第14条違反及び同第32条違反を犯してゐるのである。

八 河野発言について

1 国は、武漢ウイルスワクチンの安全性について国民が納得のできる説明をすることを約束した上で、ワクチン接種を推奨するとしてきたが、これをなさないまま、前のめりになつて武漢ウイルスワクチンの接種を推奨し、集団大規模接種、職域接種などを全国規模で実施し、世界各国との接種競争に参加してゐる。

  

2 しかし、安全性の証明と説明は未だになされず、武漢ウイルスワクチンの効力期間も不明である上、変異したとする各種の変異ウイルスに効果があるか否かについても全く客観的な証明がないまま国民に広く接種して人体実験を実施してゐる。

  

3 ワクチンの安全性についての証明責任は国にある。原告ら国民の側には、その危険性についての証明責任はないのである。それゆゑに、国民の抱く危険性の懸念や疑問に対して、一方的にデマであると全否定して国民に思考停止させるやう強く誘導することなどは著しく違法であつて到底許されるものではない。

  

4⑴ ところが、原告らを含めて、多くの国民が武漢ウイルスワクチンについて、接種後の副作用(副反応)のみならず、将来における健康被害を懸念してゐる良心的で合理的な疑問と見識に対して、これを一方的に「デマ」だと切り捨てた河野太郎ワクチン接種担当大臣(以下「河野大臣」といふ。)の後記5の発言(以下「河野発言」といふ。)は、安全性について国民に理解を得られるやうに丁寧に説明するとしてきたこれまでの政府の方針に明らかに反したもので、著しく国民の信頼を裏切るものである。
⑵ すなはち、河野大臣は、政府機関である新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣の立場での発言として、自身が開設してゐる「衆議院議員河野太郎公式サイト」(https://www.taro.org/category/blog)の「ごまめの歯ぎしり」(Blog)で、令和3年6月24日付けの「ワクチンデマについて」との題名で「河野発言」を発表した。
⑶ さらに、これとほぼ同趣旨の発言を、同日(13:57配信)の「スポーツ報知」(※テキストリンク有)において、スポーツ報知の取材に応じる形で、「河野太郎氏、ワクチンめぐるデマ7つを完全否定!不妊、ネズミ死…発信元は「中国やロシア」の報告書も」として、担当大臣としての政府見解である「河野発言」を表明したのである。
⑷ そして、この政府見解としての河野発言は、同日、武漢ウイルスワクチンの接種中止を求める医師390人、地方議員60人の計450人の嘆願書が厚生労働省に提出されたことに対する政府としての対抗手段としてなされたものである。
⑸ そのために、河野発言には、「中には医師免許を持っているにもかかわらず、デマを流す人もいます。」として、大臣の立場で、この嘆願書を揶揄して全否定した表現まで行つてゐるのである。
⑹ 「中には医師免許を持っているにもかかわらず、デマを流す人もいます。」と言ふが、医師免許を持つてゐることの矜持と医学的知見に基づく真摯な発言をデマだと一蹴して侮辱する河野太郎とは一体何様なのか。
⑺ 憲法第15条第2項は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」とし、国家公務員法第96条第1項にも、「すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当っては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」とある。
⑻ また、憲法第16条は、「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」と定めてをり、これに基づいて請願法等が定められたが、憲法第16条の「請願」の概念は、請願法等の形式的分類としての「請願」より広いのである。請願権の現代的意義は、国務請求権(受益権)であるとともに、民意を直接に議会や政府等に届ける参政権的機能をも有するものであつて、嘆願、陳情その他の行為態様の形式や方式の相違によつて請願法の請願と峻別されることはないのである。
⑼ それゆゑ、前記⑷の嘆願書の提出が実務慣例上の嘆願であり、請願法の請願に形式的には該当しないものであつても、その実質的な趣旨と内容は参政権的機能を有する行為であるから、請願法が当然に類推適用されるものである。請願法第5条には、「この法律に適合する請願は、官公署において、これを受理し誠実に処理しなければならない。」とあり、同第6条には「何人も、請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。」とあるので、この嘆願書については、国家公務員法第96条第1項に基づいて、「国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」のである。
⑽ ところが、厚生労働省に当該嘆願書が提出されたと同時に、厚生労働省とは異なる別の所管である河野大臣が、この嘆願行為を妨害する目的で全否定する発言を行ひ、この嘆願行為を実質的に排除することを目論んだ河野発言を行つた行為は、違憲かつ違法な行為に他ならない。

5 河野発言は、「ワクチンデマについて」の内容と「スポーツ報知」の報道の内容とが一体となるものであるが、スポーツ報知の報道によれば、河野大臣は、次のやうな河野発言を行つた。



「河野太郎行政改革担当相(ワクチン担当相)が24日、自身の公式ブログを更新。新型コロナウイルスのワクチンをめぐる「デマ」が起こる背景について説明した。
河野大臣は、「ワクチンデマについて」というタイトルでブログを更新。「そもそもなぜ、ワクチンに関する正しくない情報が飛び交うのでしょうか」と投げかけた。
原因について「EUの対外行動庁(EUの外務省にあたる)が4月に公表した報告書によれば、中国やロシアが、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの信頼性を傷つけるような情報発信をソーシャルメディアなどを使って複数の言語で行っています。また、ワクチンに関する偽情報やデマを監視している団体によると、TwitterとFacebookにあるワクチン関連のそういった誤った情報の65%はわずか12の個人と団体が引き起こしていることが確認されています。中には医師免許を持っているにもかかわらず、デマを流す人もいます」と、驚きの調査結果を報告した。
日本で流布されるデマも海外発であるとし、具体的なものを複数例挙げ、否定した。
まず「ワクチン接種された実験用のネズミが2年で全て死んだ」というデマは「実験用のネズミの寿命がそもそも2年程度ですから、ワクチンを接種した人間が100年で全て死んだといっているのに等しいことになります」と否定。実験用のネコが死んだというデマは、「ヒトに関する研究の前段階としての動物実験でネコは一般的に使われません」とした。
2つ目に「ワクチン接種により不妊が起きる」というデマは「コロナワクチンに限らず、どんなワクチンに関しても流されるデマの一つです。これまでのワクチンで、不妊が起きたことはありません。今回のコロナワクチンでも、不妊が起きるという科学的な根拠は全くありません。ファイザー社の元Vice Presidentのマイケル・イードンという人が、『胎盤を形成するシンシチン−1という蛋白とスパイク蛋白が似ているため、スパイク蛋白の抗体がシンシチン−1も攻撃してしまう』と主張しましたが、実際には抗体が反応するために大切なアミノ酸の配列は似ているところが少なく、そのような反応が起きたことは確認されていません。アメリカで行われた3958人の妊婦を対象とした研究で、流産や早産、先天奇形が起こりやすいということがないことも確認されています」と記した。
3つ目に「卵巣にコロナワクチンの成分が大量に蓄積する」というデマについて、数値を示して「単にごく微量が卵巣に一時的に分布したということであり、蓄積というのは明らかな誤りです」とした。
4つ目に「ワクチン接種で遺伝子が組み換えられる」というデマについては「mRNAワクチンが遺伝子に組み込まれる可能性はありません」とした。
5つ目に「治験が終わっていないので安全性が確認されていない」というデマについては「mRNAワクチンは、基礎研究、動物実験、治験が省略されることなく実施され、リスクを上回る臨床的に意味のある有効性が確認されています。その上で、いつまで効果が持続するかという長期の有効性を確認するための治験が継続して行われています」とした。 6つ目に「長期的な安全性がわからない」というデマに関しては「コロナワクチンの長期的な安全性について特段の不安があるということはありません」と説明した。
7つ目に「ADE(抗体依存性増強現象)が起きる」というデマについては、「ワクチンや過去の感染により作られる抗体が、ウイルスの感染を増強してしまうことをADEといいます。デング熱ワクチンやSARSワクチンでこのようなことが起きたことがあります。しかし、ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンでは、高い中和作用がある抗体とバランスのよいリンパ球の動きが確認され、動物実験でもADEは観察されず、大規模な治験においてもADEの報告はないことから、新型コロナワクチンに関して、ADEの可能性は考えにくいとされています」と説明した。
最後に、「この項は『こびナビ』(covnavi.jp,@covnavi)の監修をいただいております。」と注意書きを付けた。」

6⑴ しかし、製薬会社に「こび」(媚び)する一方的な旗振り役に等しいと思はれる任意団体に過ぎないところから政府の河野大臣が「監修」を受けなければ発信する自信が持てないやうな河野発言は、余りにもその信用性が乏しいものと言はざるを得ない。
⑵ そもそも、ファイザー製のワクチンでは、多くの部分にマスキングされたファイザー社の提供資料だけで安全性等を判断することは不可能であり、令和3年2月12日付け厚生労働省医療・生活衛生局医療品審査管理課の審議結果報告書では、薬機法第14条の4、第23条の29に基づく再審査期間は、特例承認のあつた令和3年2月14日から「8年」(令和11年2月14日)とされ、「原体及び製剤はいずれも劇薬に該当するとされた。」とあるのである。
⑶ つまり、この特例承認は、安全性等の証明がなされないままの実質的な暫定的な仮承認であつて、安全性等についての医学的治験は不完全であり、確定的な科学的知見に至つてゐないものである。わが国国内における大規模な人体実験として武漢ウイルスワクチン接種を継続して実施するといふことであつて、安全性に関する未確定な資料や事項について、それに疑念を持つことを一律的に「デマ」だと断言する河野発言は、人としての、そして政治家としての良心と良識に欠けたものであるが、これは大臣としての発言であるから、国の発言と看做されるものである。

  

7⑴ そもそも、ワクチンの安全性等については、数週間や数ヶ月の短期間の治験で到底証明できないものであつて、接種直後の短期における副作用(副反応)、アナフィラキシーショックなどの有害事象が少ないとしても、有害事象が生ずるといふこと自体が人体にとつては毒物が注入されたためなのであつて、これが毒物であることに何ら変はりはない。そして、その接種が継続反復され、中長期に亘つて体内に毒物が滞留蓄積してギラン・バレー症候群(Guillain-Barré syndrome)などの自己免疫疾患等の異変をもたらす危険性がある。
⑵ 特に、mRNAワクチンには、脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle 以下「LNP」といふ。)が用ゐられてをり、これは、血行性があり全身に移行する。体外に排出が不可能な物質のため体内に半永久的に残留する。特に、肝毒性があり、肝臓、脾臓、副腎、卵巣の血管内皮細胞に障害が起こると、回復させる手段がない。LNPは、臓器の血管壁等に付着して血管を損傷し破壊するからである。
⑶ また、細胞に障害を与へる機構として、LNPの構成要素のPEG(ポリエチレングリコール)が水の構造性変化を引き起こし、生命の基本を支へる仕組みを変へるといふ、これまでの毒物とは全く違つた機構が想定される。
⑷ PEGの残留が微量であつても障害が残る可能性があり、この問題を評価するシステムも存在しないし、急性の障害として、血管内皮細胞損傷による脳血管障害が起こりうる。

  

8 河野発言の内容自体がそれこそ「デマ」なのであつて、それがデマではないとすることについての立証責任は国にある。また、ワクチン接種率が国民の70%程度になれば集団免疫を獲得できるとする国の見解も、ワクチンの効果が維持してゐる期間と接種率との関係、さらには、次々と出現する変異ウイルスに対するワクチンが有効性があるとの証明もない状況では、イタチごつことなる関係であることからして、集団免疫なるものは幻想に近い単なる仮説に過ぎないことになる。そして、国が、それでもこの仮説に基づいて全国民にワクチン接種を強く奨励することの科学的根拠があるとするのであれば、この仮説が正しいことについてのすべての立証責任が国にあるのは勿論のことである。

第三 ワクチンの危険性について
一 ワクチンの歴史

1 天然痘予防において、人痘接種法より安全性の高いとするエドワード・ジェンナー(Edward Jenner)の種痘(牛痘接種)法が、近代免疫学を切り開いたとするが、これが予防効果があつたとする証明は未だになされてゐない。

2 江戸時代末期のわが国では、天然痘の大流行時がペストの大流行時と重なつてゐた。そして、徐々に防疫対策が徹底して民間での保健衛生措置が向上することなどによつて天然痘とペストが収束した可能性が高い。ペストにはワクチンが存在しなかつたのであるが、それでも天然痘とともに終息してゐるのである。天然痘の終息は海外からもたらされたワクチンの効果であり、ペストの終息は自然に起きたとすることは、極めて矛盾した説明といふことになる。

3 いづれにせよ、天然痘の直接接種(人痘法)の効果と充分な比較がなされることもなく、牛痘接種法がより安全であらうとの空気から、この方法がイギリスのみならず欧州全域に広がつたが、むしろ、牛痘接種に効果があるとするプラシーボ効果によるものとも考へられるのである。

4 ところが、平成25年、モンゴルで採取された馬痘ウイルスのゲノム解析をした結果、ジェンナー由来の種痘に用ゐられてゐるワクチニアウイルスと馬痘ウイルスが99.7%同一のゲノムであることが判明した。ワクチニアウイルスが馬痘ウイルスもしくはその近縁のウイルスである事が解つたのである。つまり、ジェンナーの種痘は、牛痘ウイルスではなく馬痘ウイルスがたまたま牛に感染したものを種痘として利用したものであり、種痘には一度も牛痘ウイルスは使用されてゐなかつたことになるのである。

5 また、英国では、種痘接種が広まつてから天然痘の流行が始まり、その流行のため2万2081人が亡くなつた。そのため、昭和23年に、英国政府は、種痘に天然痘の予防効果はないことを認め、むしろ、種痘が天然痘大流行の元凶であることを認めて、種痘の禁止を行つた。

6 しかし、わが国は、この時期はGHQによる軍事占領下であり、GHQが敗戦国に対する報復と懲罰を行ふかのやうに、あへて有害無益な種痘の続行を強要した。そして、世界の政治経済を支配する国際金融資本の覇者による医療利権の追求のために、それ以後も長い間接種が継続され、英国の接種禁止から遅れること28年後の昭和51年になつてやうやくわが国でも種痘の接種が廃止されたのである。

二 ワクチン医療の矛盾

1⑴ わが国有数の免疫学の最高権威者であつた亡・安保徹博士(新潟大学医学部名誉教授)は、「ワクチンなんて歴史的に効いたためしはほとんどありません。」と説かれてゐたのは、以上のことを示唆するものである。つまり、論理学からもワクチン医療には根本的な矛盾と大きな疑問があり、すべてのワクチンについて共通した問題があるといふことである。
⑵ それは、易しい模擬試験と難しい本試験との比喩で説明できる。牛痘(馬痘)によつて得られた免疫機序といふのは、易しい模擬試験に合格したといふものであり、しかも、志望学部とは異なる学部のための模擬試験であつて、それは難しい本試験とは異なる。易しい模擬試験にすら合格点が得られなければ、本試験での合格点は到底望めない。
⑶ つまり、牛痘(馬痘)による免疫の獲得は、天然痘に対する免疫の獲得の「必要条件」であつて「充分条件」ではないのである。必要条件を満たせば充分条件も満たすといふことにはならず、ここにワクチン医療の根本的な論理矛盾があるのである。
⑷ また、交差免疫とか訓練免疫といふのは、模擬試験が極めて本試験に近い場合に獲得できる免疫のことと考へられ、天然痘ワクチンもBCGワクチンも、牛痘菌や牛型結核菌といふ、人間と同様の巨大哺乳類によつて作られた生ワクチンであることから、本来の入学試験に極めて近いので、その可能性がありうるといふことになる。

2⑴ しかし、このやうなことは、生ワクチンに限つたものであり、①不活化ワクチン、②ウイルスベクターワクチン、③メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、④DNAワクチン、⑤組み換へたんぱく質ワクチン、⑥組み換へウイルス様粒子(VLP)ワクチンなどは該当しない。
⑵ これらのワクチンの性質について、比喩的に説明すれば、まづ、①の不活化ワクチンといふのは、ウイルスを殺し、あるいは殺したと同様にその病原性を消失させた(不活化)ワクチンの一部を使つたワクチンである。これは、生きた敵兵を体内に入れるのではなく、その死体や生首などを体内に入れて、敵兵の姿形を認識させることによつて応戦準備をさせるやうな方法である。一度も戦つたことはないが、姿形を知らせて心づもりをさせるのも戦闘準備に必要だと考へられるからである。しかし、生ワクチンの場合であれば弱つた敵兵との曲がりなりにも実戦経験があるのに対し、敵兵との実戦経験のない状態で、果たして、生きた敵兵が侵入してきたときに戦つて勝てるかとなると極めて疑問なのである。
⑶ また、②のウイルスベクターワクチンといふのは、サルのアデノウイルスやレトロ/レンチウイルスなどを遺伝子組み換へによつてゲノム遺伝子を改造して、ウイルス増殖を制御した改造型サルアデノウイルスといふ「運び屋」を作つてこれを体内に注入させ、改造型サルアデノウイルスを武漢ウイルスと見間違へさせて、このスパイクタンパクに対して免疫を作らせるといふ方法(アストラゼネカワクチン)である。これについても、武漢ウイルスとは異なる異物であることに違ひはなく、遺伝子的に変装させたウイルスで本来の免疫ができるのかといふ疑問がある。
⑷ そして、③のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンは、喩へで言ふと、敵兵の骨格、構造などの情報(設計図)を手に入れて、敵兵とそつくりの張り子の虎のやうなハリボテの人形や蝋人形を作つて、それを体内に侵入させ、免疫細胞にこれを敵兵と誤信させて模擬戦闘をさせるといふ方法である(ファイザーワクチン、モデルナワクチン)。
⑸ しかし、ハリボテや蝋人形で敵兵の姿は認知しえても、これに対する疑似戦闘行為が果たして実戦でどれだけ役に立つかは不明なのである。しかも、そこに持ち込まれたハリボテの素材や蝋人形の蝋の素材とこれら全体のコーティングに使はれる毒物のLNPが直接に循環器系に注入されることの害悪は計り知れないものがある。アジュバントなとの添加物の毒性がワクチンの危険性に直結することになるのである。
⑹ その他、④のDNAワクチン、⑤の組み換へたんぱく質ワクチン、⑥の組み換へウイルス様粒子(VLP)ワクチンなどは、②ウイルスベクターワクチン、③メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンなどと同様に、遺伝子組み換へや遺伝子操作がなされる技術であつて、これには人の遺伝子を改変させる影響がありうるといふ本質的な疑問があり危険であると認識される。
⑺ 遺伝子組み換へ食品の危険性について語られることが多くなつたが、これは、国民が経口毒としての危険性があると感じてゐるためであるが、これらの遺伝子組み換へワクチンについては、直接に筋肉に注入する血液毒として、より大きな危険性があると認識しうる筈であるのに、国は、武漢ウイルスの危険性と武漢ウイルスワクチンの緊急接種の必要性を過度に煽る巧妙な情報操作によつて、国民に冷静で健全な判断をさせないやうに思考停止に追ひ込んでゐるのである。

三 インフルエンザワクチンの危険性
1 新型インフルエンザの「から騒ぎ」

⑴ 平成21年春から始まつた、「いはゆる新型インフルエンザ」パンデミックの「から騒ぎ」は一体何だつたのか。
⑵ ここで、「いはゆる」新型インフルエンザと言つたのは、実は、このインフルエンザ(A(H1N1)2009)は、「新型」ではなかつたためである。
⑶ 新型インフルエンザの定義は、「新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであつて、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。」(感染症法第6条第7項第1号)であるが、このときのインフルエンザはこれに該当しなかつた。通常のA型インフルエンザであつて「新型」ではなかつたのである。
⑷ 現に、WHO は、平成21年4月29日に、フェーズ4をフェーズ5に上げたものの、名称をインフルエンザA(H1N1)であると訂正して、通常の(新型でない)インフルエンザであるとしたからである。にもかかはらず、同日、舛添要一厚生労働大臣は緊急記者会見を行ひ、新型インフルエンザが登場したと虚偽の表明をし、マスコミもこれに追随して真実を隠蔽してしまつた。
⑸ このやうなことから、WHOが製薬会社の圧力に屈してパンデミック宣言を出したのではないかといふ疑惑が起こり、欧州会議保健衛生委員会の委員長である感染症の専門家ヴォルフガンク・ヴォーダルク医師(ドイツ人)の平成21年12月21日の動議に基づいて欧州会議が調査を開始する事態となつた。
⑹ この問題は、早くから指摘されてゐたのであるが(平成21年5月『臨床とウイルス』の堺春美東海大学小児科助教授の特集論文)、これ以後も、さらに理解に苦しむ推移をたどる。それは、国民の成人の3分の1がA(H1N1)2009インフルエンザに対する免疫を保有してをり、安価な国内産ワクチンで充分に対応ができたにもかかはらず、ことさらに、安全性が確認されてゐない、しかも高価な海外ワクチンを大量に輸入して調達したのである。
具体的に言へば、当時の報道によると、民主党政権となつて間もなくの同年10月6日、日本政府は、イギリスのグラクソ・スミス・クライン社(以下「GSK」といふ。)とスイスのノバルティスファーマー(旧名・カイロン社)との間で、スクワレン(スクアレン、鮫の肝臓成分)を主成分とするアジュバント(Adjuvant)が添加されたインフルエンザ予防ワクチンを緊急輸入する契約を締結した。このGSKのインフルエンザ予防ワクチンの商品名が「ハンデムリックス/アレパンリックス」であり、さらに、10日後の同月16日には、そのGSKの子宮頚がん予防ワクチン(商品名「サーバリックス Cervarix」)が日本国内で製造販売が承認され、同年12月22日から日本で販売を開始した。
これにもスクワレンなどのアジュバントが添加されてゐた。これは、まさにインフルエンザ予防ワクチンの緊急輸入に応じてくれたことの不正な見返りと言つても過言ではなかつた。
⑺ ところで、それまでの臨床例において、GSKのインフルエンザ予防ワクチンの副作用(副反応)、特に死亡例や重いアナフィラキシー(即時型重度過敏症反応)が生じてゐることが報告されてをり、カナダのマニトバ州では、GSKのインフルエンザ予防ワクチンを接種後に、アレルギー症状の一種である呼吸困難や血圧低下に陥る重いアナフィラキシーが6例発生してゐたことから、カナダではGSKのインフルエンザ予防ワクチンに副作用(副反応)があることを理由に使用中止となり、同年11月12日に、副作用の懸念されるスクワレンを主成分とするアジュバントが添加されてゐない(without Adjuvant)GSK製のインフルエンザ予防ワクチンが緊急に製造承認されたのである。
⑻ また、米国FDA(食品医薬品局)は、スクワレンに認可を与へてゐないため、同月10日、GSKが申請してゐたアジュバントのない(without Adjuvant)不活化インフルエンザ予防ワクチンを認可してゐる。なほ、ロン・ポール議員が、オバマ大統領が一般大衆にはインフルワクチンを勧めてゐるのに、自分の娘が接種を受けることを拒んでゐるのはなぜかと問題にしてゐることも、ワクチンが危険なものであることを示唆するに充分なものであつた。
⑼ このやうな事態を踏まへれば、アジュバントが添加されたインフルエンザ予防ワクチンの緊急輸入契約を解除し、国内産ワクチンに切り替へるか、少なくともカナダや米国FDA(食品医薬品局)と同様に、スクワレンが添加されてゐないワクチンの輸入契約に変更する措置をとるべきであつた。ところが、厚生労働省がカナダへ調査に行き、なんと、原因解明に至らないとしたまま、すでにアジュバント添加のインフルエンザ予防ワクチンの輸入契約を締結してゐるといふ理由にならない理由によつて特例承認をした上で輸入し、接種が始まつたのである。薬害エイズ事件、薬害肝炎事件など以上に、国民の健康を犠牲にして、外国の製薬会社と癒着してゐると疑はれても当然である。そして、お茶を濁すかの如く、わが国は、翌22年1月15日、GSK とノバルティスファーマに対して売買契約の解除交渉を水面下で開始したと報道されたが、結局はワクチンの危険性を理由とする解除はしなかつたのである。

2 特例承認の維持と特措法の制定

⑴ 厚生労働省は、輸入契約を解除しなかつたばかりか、その前提となる特例承認の取消もしなかつた。
⑵ 前述したとほり、薬機法第14条では、医薬品等の製造販売をするについては、品目ごとに厚生労働大臣の承認を受けなければならないこととなつてをり、その要件及び手続について規定してゐる。しかし、その例外として、特例承認といふものがある。それが薬機法第14条の3である。その第1項には、「第14条の承認の申請者が製造販売をしようとする物が、次の各号のいずれにも該当する医薬品又は医療機器として政令で定めるものである場合には、厚生労働大臣は、同条第2項、第5項、第6項及び第8項の規定にかかわらず、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、その品目に係る同条の承認を与えることができる。」として、要件と手続を緩和して承認することができるとしてゐる。そして、その第1号には、「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品又は医療機器であり、かつ、当該医薬品又は医療機器の使用以外に適当な方法がないこと。」とある。
⑶ GSKとノバルティスファーマーのインフルエンザ予防ワクチンは、この規定によつて特例承認されたとされるのであるが、国内産ワクチンが存在すること、アジュバント(スクワレン)の安全性に重大な疑問があることからして、特例承認の要件を満たさないことは明らかであつた。ここにも大きな疑惑がある。特例承認をなすべきではないといふ意見は、当時も多くあつた。
⑷ たとへば、一例として、平成21年9月13日にNPO法人医薬ビジランスセンター(薬のチェック)と医療機関問題研究会とが共同して提出した意見書には、特例承認の問題点を明確に指摘されてゐた。意見の結論としては、「輸入ワクチンを特例承認することは、1)その必要性、2)従来からのワクチンの効力、有効性、安全性、3)輸入が検討されているワクチンの効力、有効性、安全性、4)薬事法上の要件のいずれの観点からも、認められない。」とするものであり、その理由が詳細に述べられてゐた。
⑸ ところが、厚生労働省は、このやうな意見などを無視して強引に特例承認を行つたのであるが、この特例承認をするについて、平成21年12月26日に厚生労働省医薬食品局審査管理課がまとめた審議結果報告書によると、承認条件が付されてゐたが、その中には、次のやうなものがあつた。
「① 本剤は薬事法第14条の3の規定により特例承認されるものであり、国内での使用経験が限られていることから、製造販売後調査を行い、本剤被接種者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。なお、製造販売後調査中に得られた情報を定期的に報告すること。
② 国内において、可及的速やかに高齢者における本剤の安全性及び免疫原性を確認するための製造販売後臨床試験を国内で実施し、結果を速やかに報告すること。」

⑹ つまり、このことが意味するところは、パンデミック騒ぎに便乗して、安全性が確認できてゐないワクチンを多くの国民を被験者として接種させ、その副作用等のデータを収集するための壮大な人体実験を製薬会社に実施させるためのものであつたことが浮き彫りとなつてゐるのである。
⑺ また、厚生労働省としては、この特例承認を行つた後であつても、国民の健康被害が多発する恐れがあることが徐々に明らかになつてきたことからすれば、速やかに特例承認を取り消すべき必要があつた。堺春美医師と木村三生夫東海大学名誉教授の論文である『論説 どうなる今冬のインフルエンザワクチン WHO によるパンデミック宣言の真相解明のために欧州会議が調査を開始』(「臨床とウイルス」vol.38 No.1 2010.1所収)によると、「日本では、2010年1月までに、インフルエンザ(A(H1N1)2009)に罹患して死亡したのは146人。死亡率は人口100万あたり1.14。一方、A(H1N1)2009<単価ワクチン>接種を受けたのは1,647万人、死亡は107例。接種を受けた人の死亡率は100万あたり6.5、自然感染による死亡率の5.7倍であった。」とある。ワクチン接種による死亡率の方が高いといふことは、「殺人ワクチン」であると言つて過言ではない。このデータは特例承認を取り消すべきことの充分な根拠となるのである。
⑻ つまり、薬機法第75条の3には、「厚生労働大臣は、第14条の3第1項(第20条第1項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による製造販売の承認に係る品目が第14条の3第1項各号のいずれかに該当しなくなつたと認めるとき、又は保健衛生上の危害の発生若しくは拡大を防止するため必要があると認めるときは、当該承認を取り消すことができる。」とあり、死亡例や重いアナフィラキシーの症例があることからすると、「保健衛生上の危害の発生若しくは拡大を防止するため必要があると認めるとき」に該当することは明らかなのである。
⑼ しかし、それでも、厚生労働省は特例承認を取り消さなかつた。これには何かあると言はざるをえない異常事態である。しかも、それに引き続いて『新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法』(平成21年12月4日法律第98号)が制定される。「新型」ではなかつたのに、あくまでも新型であると嘘で固めた法律を作つたのである。これは、外国製薬会社の賠償免責と我が国政府の賠償肩代はりを決めた法律である。開いた口が塞がらない話とはこのことである。この法律の第11条には、「政府は、厚生労働大臣が新型インフルエンザワクチンの購入契約を締結する特例承認新型インフルエンザワクチン製造販売業者を相手方として、当該購入契約に係る新型インフルエンザワクチンの国内における使用による健康被害に係る損害を賠償することその他当該購入契約に係る新型インフルエンザワクチンに関して行われる請求に応ずることにより当該相手方及びその関係者に生ずる損失を政府が補償することを約する契約を締結することができる。」とある。
⑽ これは、いくら薬害被害が出ても製薬会社にはその賠償金を負担させず、その賠償金を被害者である国民から徴収した税金から支払つて補償してあげるといふ契約を締結するといふことなのである。薬害エイズ事件、薬害肝炎事件などのときも含めて、これまでこんな不条理な契約を国会が法律まで作つて行つたことがあつたであらうか。これは明らかに日本国憲法第89条にも違反する行為である。

3 GSKの増収増益と政治介入

⑴ 当時、こんな新聞記事があつた。
平成22年6月28日の産経新聞によると、

「海外2社と購入契約を結んでいた新型インフルエンザワクチンについて、厚生労働省は28日、スイスのノバルティス社から当初、輸入予定だったうち未納入の約3割を解約することで合意した。グラクソ・スミスクライン社(GSK、英)とも3月に輸入予定の約3割の解約で合意。厚労省は当初、2社から計9900万回分(1126億円)の輸入契約を結んでいたが、解約により計237億円を節約できたとしている。一方、使われないまま使用期限の切れるノバルティス社の1662万回分(214億円)は廃棄される。新型インフルエンザの流行は終息し、輸入ワクチンはほとんど使われなかったため、厚労省は2社と一部解約の交渉を行っていた。厚労省によると、ノバルティスと購入契約の解約に合意したのは当初予定の33.5%にあたる838万回分で、違約金は約92億円。使用期限が1年半あるGSK社の5032万回分(547億円)については、秋以降の流行に向けて備蓄する方針だが、新たな国産ワクチンも出てくるため、使われない可能性が高い。ノバルティス社の廃棄分と違約金を加えると、余剰となった輸入ワクチンへの支出額は853億円。」

といふものである。
⑵ スクワレン入りの危険なワクチンを提供した海外2社との契約を危険性があることを理由に解除することもなく、違約金まで支払つて解約に合意したといふのである。薬害被害の免責と肩代はりを約束し、違約金まで支払ひ、廃棄処分までしなければならないといふのであるから、至れり尽くせりの大盤振る舞ひである。しかも、チメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)が含まれてゐるこのワクチンを廃棄処分するには相当の配慮と手間、費用がかかるのである。これは、海外2社と政府、官僚との「不適切な関係」があつたことを十二分に推認させる記事であつた。
⑶ そして、発表されてゐる経済資料によれば、GSKのワクチン事業は、新型インフルエンザ流行を受けたインフルエンザ予防ワクチン「アレパンリックス/パンデムリックス」需要増、子宮頚がん予防ワクチン「サーバリックス」、小児感染症予防ワクチン「ロタリックス」の好調によつて、30%増の30億600万ポンドと大幅に売上を拡大し、増収に貢献し、スイス・ノバルティスファーマのワクチン・診断技術関連事業も、新型インフルエンザの世界的流行に対し、1億回分以上のワクチンを各国政府に供給した結果、インフルエンザ予防ワクチンとアジュバントの売上高が大幅に拡大し、38%増の24億ドルの増収になつてゐる。これらの貢献は、我が国の政府と政党と団体、医療機関によるものであり、盗人に追銭ともいふべき国家の失態である。
⑷ ここまでくれば、ワクチン輸入に何らかの政治介入があつたことが推認されることになるのは当然である。そして、案の定、時事通信社の時事ドットコムの平成22年5月19日の報道によつて、それが明らかとなつたのである。
⑸ つまり、「ワクチン輸入で政治介入」=「新型インフル検証会議で専門家-厚労省」といふ見出しで、次のやうな記事があつた。
「新型インフルエンザ対策を検証する厚生労働省の第5回総括会議が19日、ワクチンをテーマに開かれ、国立感染症研究所の田代真人インフルエンザ研究センター長が「(ワクチンの)輸入には政治的介入があったと思っている」と述べた。
田代氏は政府にインフルエンザ対策を答申した専門家諮問委員会のメンバー。「経緯を知らない人が対策本部にいたことが問題だった」としたが、介入の具体的な内容は明かさなかった。
欧州2社から輸入した9900万回分のワクチンは、大半が使われず廃棄される見通し。同氏は「専門家を集めて対策を練り直すべきだ」とした。(2010/05/19-20:31)」

⑹ やはり、政治介入をした政治家たちとGSKらとの「不適切な関係」があつたといふことなのである。

四 子宮頸がんワクチンの危険性
1 「サーバリックス」の営業運動

 ⑴ 子宮頚がんとは、子宮の頚部に発症するがんであり、ほぼ100%HPV(ヒトパピローマウイルス)といふウイルスの感染によつて起こるとこれまで説明されてきた。
その根拠とされたのが、ドイツ人のウイルス学者であるハラルド・ツア・ハウゼン氏が昭和51年に「HPVが子宮頸がんの原因である」といふ仮説を発表し、昭和58年に、子宮頚がん腫瘍の中にHPV16型のDNAを発見したことから、平成20年にノーベル生理学医学賞を受賞したことによるものである。
⑵ しかし、このHPV原因説は誤りであることが指摘された。
それは、マイク・アダムス(ヘルスレンジャー、ナチュラルニュース編集者)がNaturalNews.comの「特別レポート HPV(子宮頚がん)ワクチンの大インチキを暴く」(The Great HPV Vaccine Hoax Exposed/By Mike Adams)として明らかにしたのである。
それによると、米国FDA(食品医薬品局)は、平成15年3月31日の報道機関発表で、昭和63年以降の医学と技術の発達の成果として、HPVによる大半の感染は長続きせず、子宮頚がんと関連性がないことを認めてゐたとするのである。
FDAのホームページに掲載されてゐる平成19年3月7日付の分類見直し請願書によると、次のやうな記載があつた。

「FDAは2003年3月31日の報道機関発表で、1988年以降の医学と技術の発達の成果として、『(HPVによる)大半の感染は長続きせず、子宮頚がんと関連性がない』ことを認めている。言い換えると、一般向けの啓蒙資料を書いた2003年以降、FDAの科学スタッフはHPV感染を危険性の高い病気とは認識していない。ところが依然として、FDAの規制部門は、HPV検査を子宮頚がんのリスク階層化のための検査と位置づける旧来の分類の枠組みに固執し、産業を規制している。」

と。
⑶ つまり、HPVに感染したことによつてのみ子宮頚がんを発症するのではないといふことを意味する。HPVは女性が一生に一度は感染するもので、ほとんどの場合、自然に排除されるものであつて、決して特別に危険なウイルスではない。また、ほとんど、性交渉によつて人から人へと感染するものであり、性交渉のない女性にはHPVがない。子宮頚がんに限らず、がんは、基本的に定期健診で早期発見して治療すべきもので、突然にできるものではない。まづは異形成といふ前がん状態となり、5年から10年かかつて、徐々にできるもので、可変的な病変であるため50%は自然治癒することもある。
⑷ つまり、HPVと子宮頸がんとの関連性は認められても、因果関係は認められなかつたといふことである。比喩的に言へば、あちらこちらの火災現場に必ずAの姿が見られたとすると、Aは放火犯人なのか、野次馬なのかのいづれかといふことになる。そして、ハラルド・ツア・ハウゼン氏は、Aを放火犯人だと断定したことに対して、米国FDA(食品医薬品局)は、証拠に基づいてAは放火犯人ではなく単なる野次馬だつたと証明したといふことである。
⑸ ところが、この子宮頚がん予防ワクチンとして承認された「サーバリックス」については、11歳から14歳までの女性を中心に接種しやうとする官民挙げての営業活動が展開されてゐるのである。性交渉もない、まだ成熟する前のつぼみの状態の子供に、「子宮」の病気のワクチンを、その危険性を無視して集団接種(実質は強制接種)するといふのは、どう考へても異常である。しかも、子宮頚がんは、前述のやうに、HPVに持続感染すれば当然に子宮頚がんが発症するといつた単純なものではなく、他の複合的な要因があることから関連性がないと指摘されてゐるのであつて、性交渉でウイルスに感染するとしても、HPVワクチンを接種しても子宮頚がんの予防にはならない。にもかかはらず、「HPV感染=子宮頚がん発症」といふ謬説に基づいて、たかだか「HPV感染予防ワクチン」に過ぎない代物を「子宮頚がん予防ワクチン」であると詐称して接種させるなど言語道断である。しかも、このワクチン接種を勧める際に、「これを接種すれば、誰と性交渉しても大丈夫」といふやうな、行きすぎたフリーセックスの性教育が小学生、中学生にされることになり、純潔教育がされるべき若年の女性の心を汚し、性道徳の乱れを著しく助長する行為である。
⑹ 仮に、ワクチン接種でがんが予防できるならば、素晴らしいことではある。しかし、現実は、必ずそれによつて死に至る場合やその他の重い副作用(副反応)などの危険が伴ふものであり、その危険を隠して万能な予防薬であるかのやうに喧伝する製薬会社とその協力者の口車に乗せられてはならない。必要のない薬を売りつけたり、危険な薬を安全なものであると騙して治療に使つたりすることは、医療の目的を逸脱した、いはゆる「詐欺医療」である。これを政治家、官僚(厚生労働省)、製薬会社、医療機関、医師、研究者などがそれぞれの利権と謀略のために推進することは許されることではない。三種混合ワクチン問題、薬害エイズ問題、薬害肝炎問題などで、あれほど副作用とか薬害の危険性が指摘されてきたのに、歴代の政権とこれを支へる官僚は、確信犯的に、「サーバリックス」の危険性をひたすらに隠し通さうとしたのである。

2 「サーバリックス運動」の問題点

⑴ 「サーバリックス」の危険性は、後述するとほり、これに添加されてゐるスクワレンなどのアジュバントの危険性が中心であるが、それ以外にも指摘せねばならない「サーバリックス運動」に多くの問題点があることである。
⑵ ここで「サーバリックス運動」といふのは、政・官・業・医・民あげて「サーバリックス」の安全性をことさらに喧伝し、接種を推奨して公費助成を推進する営業運動のことであり、これは、今回の武漢ウイルスワクチン普及運動へと繋がつて行く運動なのである。
⑶ その主な点を列挙すると以下のとほりである。
① 最も重大な点は、前述のとほり、米国FDAが「HPVによる大半の感染は長続きせず、子宮頚がんと関連性がない」ことを認めたと指摘されてゐる点である。HPVに感染しても多くの場合は、免疫力によつてHPVが体内から排除され、HPV感染の大半は2年以内に自然消失する。約10%の人で感染が長期化(持続感染化)すると、その一部のケースにおいて子宮頚部の細胞に異常(異形成)が生ずることがある。自然治癒することも多いが、さらに平均で10年以上の歳月を経た後に、ごく一部(感染者の1%以下)のケースにおいて、その他の複合的要因も伴つて、異形成から子宮頚がんに進行することがありうるといふのである。つまり、子宮頚がんの発症はHPV持続感染の充分条件でありえても、決して必要条件ではないので、この程度のことで関連性を肯定することはできないのである。
② 「HPV感染予防ワクチン」に過ぎないものを「子宮頚がん(発症)予防ワクチン」と呼称させることに、そもそも飛躍があり不正表示と言へる。オーストラリアでは、当初「子宮頸がんワクチン」と表示されてゐたものを「HPV感染予防ワクチン」と名称表示変更がなされた例があるやうに、特定のHPVの感染を予防するワクチン「HPV16型、18型感染予防ワクチン」としてGSKが説明してゐるものでありながら、それを「子宮頚がん予防ワクチン」と表示させることは、効果・効能を偽る意味において薬機法違反であり、不当景品類及び不正表示防止法(昭和37年法律第134号)において禁止する「不当表示」に該当するものである。
③ 既にワクチン接種が数多く行はれてゐる海外で、接種が原因と疑はれる死亡例があり、国内での臨床試験でも副作用が報告されてゐる。
④ このやうな重度の副作用(副反応)を生ずる危険があるのに、GSKの接種者向けの案内書(Cervarix Starter Kit)には、そのことを虫眼鏡で見ないと読めないやうな一番小さな字で書いてゐる。一番重要な情報を一番小さな字で書くのは詐欺商法や詐欺医療で使はれる常套手段なのである。また、平成21年10月14日(サーバリックス製造販売承認の2日前)に日本産婦人科医会は記者懇談会を行ひ、常務理事鈴木光明氏(自治医科大学医学部産科婦人科学講座教授)の名で「子宮頚がん予防ワクチンの推奨に向けた提言」をなしたが、その中で、死亡例や重いアナフィラキシーショックが数多くあつたにもかかはらず、「重篤な副作用なし」と虚偽の発表をしてゐる。他方で、この鈴木氏は、GSKの接種者向けの案内書(Cervarix Starter Kit)の監修もしてをり、これは利益相反行為の典型である。そこには、ごく小さい字ながらも、「重い副反応として、まれに、アナフィラキシー様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難など)があらわれることがあります。」と表記して、明らかな二律背反を犯してゐる。しかも、アナフィラキシー(薬物ショック)による「死亡例」(疑惑)については明記してゐないのである。そもそも、不妊治療を活動の守備範囲とし、国民の生命と身体の健全のために設立された中立公正であるべき日本産婦人科医会が、特定の製薬会社の営業行為に等しい行為をすることは、公共性、公益性を放棄したことになるはずである。
⑤ ワクチンを接種しても、データ上は、子宮頚がんになる可能性を全く否定できない。実は、GSKの説明書にもそのやうに記載されてゐる。つまり、サーバリックスには「劇薬」の表示がなされ、しかも、その添付文書には、「抗体価と長期間にわたる感染の予防効果及び子宮頚癌とその前駆病変の予防効果との相関性については現時点では明確でない。」として、副作用が大きく、病気予防の効果効能を保証できないとしてゐるのである。
⑥ また、GSKの説明書によれば、「HPV-16型及びHPV-18型以外の癌原性HPV感染に起因する子宮頚癌及びその前駆病変の予防効果は確認されていない。」として、HPV-16型とHPV-18型に限定されてゐる。しかし、日本人の子宮頸がんの原因はHPV-52、HPV-58型が比較的多く、HPV-16、HPV-18型は全体の約60%とされてゐるので、全体の約40%の女性にとつて、この接種は無意味で有害無益となる。 ⑦ 学術論文では、若年女性で子宮頚がんと関連のある前がん病変を減らす予防効果についてのデータはあつても、子宮頚がんにならない、といふデータは全くない。ましてや、異形成(前がん病変)と発がん状態との区別があいまいである。
⑧ 既感染(キャリア)の女性からウイルスを除去することはできない。それどころか、ワクチン接種によりHPVの持続感染を助長しかねないもので、現に、既感染の女性にがんを発症させた例が海外で報告されてゐる。
さうすると、集団接種(実質的な強制接種)となつた場合、性交渉経験の有無を問診することになるので、その事実の有無の告白を強制することになつて重大なプライバシーの侵害となる。仮に、ワクチンが危険であることを理由として接種を拒否した場合であつても、性交渉経験があるから拒否したとの憶測と風評によつてイジメや差別を受ける恐れもある。集団接種は、性交渉経験の有無を推認させる踏み絵となり、あるいは、性交渉経験事実の告白を迫られることになるために、プライバシーを侵害することになるのである。性交渉経験があるにもかかはらず、これがあると告白することを躊躇つて、性交渉経験がないとして接種を受けることになれば、かへつてHPVの持続感染の危険にさらされる。このやうなことで女児の心に傷を付け、現場(学校)や家庭が混乱する。また、個人情報の管理が杜撰であれば、性交渉経験の有無の事実が漏洩したり、風評などによつて、女児に対するレッテル貼りやイジメがなされる可能性もある。集団検診であれば、他の女児と一斉になされるため、当然にその個人情報は漏れる。これこそが重大問題なのである。
⑨ ワクチン接種によつて、食物として摂取してゐるものの中に含有してゐる他の化学物質、薬品などが誘因となつて、別のがんを発症する危険がある。特に、サーバリックスが用ゐてゐる油性タイプのアジュバントは、有効成分(HPVたん白質ウイルス様粒子)を油の膜で包み込むことにより、体内に長期間残留させる仕組みであることから、この油性アジュバントといふ「大型の異物」は、これによる抗体を形成するなどの様々な反応を起こす可能性がある。その反応の中に、この異物が体内に拡散させることを阻止するために「肉腫形成」と呼ばれる発がん現象を起こすことがあるとされてゐるからである。
⑩ 5年程度抗体を保持する効果があるとされてゐるが、それ以上は保証されてゐない。それゆゑに、11歳から14歳の少女に接種しても、16歳から19歳までしか効果がないことになる。すべての少女がこの年齢期間に性交渉をすることを予定して集団接種させることは極めて異常なことである。
⑪ これらのことについて、GSKの説明書によれば、「接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。」、「本剤の接種は定期的な子宮頚癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頚癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。」、「本剤の予防効果の持続期間は確立していない。」とあるので、その予防効果と持続期間については定かでないことを認めてゐるのである。
⑫ サーバリックスの接種対象者に対して、あたかも官民あげて「安全」であるかの如く欺罔した説明がなされてをり、以上のやうな危険性があることの詳細な説明がなされないまま接種対象者の同意を得て実施してゐることから、インフォームド・コンセントの手続がなされてゐるとは到底評価できない「詐欺医療」である。最高裁判例(最二小判昭56年6月19日、判時1011号54頁)によれば、医師は医療行為を行ふに当たつて患者の承諾を得なければならず、その前提として、患者が承諾するに必要な説明をしなければならない旨の説明承諾の原則(インフォームド・コンセント)を認めてゐるのであつて、このやうな接種医療は、判例違反なのである。
⑬ サーバリックス接種に一人当たり約5万円程度の高額な費用がかかる。
⑭ そのため、接種が進んでゐないことから、これを公費でワクチン接種の費用の全額ないし一部を補助しやうといふ営業運動が全国で起こつてゐる。ところが、この「営業運動」は、不思議なことに、「サーバリックス」が承認される前から周到に先行販売的に活動が始まつてゐる。しかも、強制的に接種させることまでも視野に入れてこの運動が展開されてゐる。これを推進してゐたのは、「新日本婦人の会」(共産党系の団体)、創価学会・公明党、野田聖子氏、三原じゅん子氏などを中心とする自民党婦人部、そして、仁木博文氏などが尖兵となつて鳩山政権発足以前から運動を展開してきたのが民主党であり、民主党と自民党の政策集(マニフェスト)でもこれを推奨し、全政党挙げてGSKの営業セールスマンとなつてゐたのである。
⑮ 子宮頚がんの最善の予防策は、ワクチン接種ではなく、定期的な子宮頚がん検診の受診を推奨することが必要であることは厚生労働省も認めてゐるのであるから、もし、公費助成をするのであれば、この子宮頚がん検診に行ふべきであつて、効果が不明で副作用のあるワクチン接種に公費助成することは許されない。あくまでも、一般的には、がん予防の方法は定期的な検診が原則であり、ワクチン接種による予防を奨励することは、これに反することになる。少なくともワクチン接種を奨励することにより、定期検診離れの意識を加速させることになつてしまふのである。
⑯ また、公費助成による接種は集団接種方式などによることになるから実質的には強制接種となり、拒否者に対する差別となる。危険ワクチンの接種を希望せず、あくまでも定期的検診などを受けたいと希望する者がゐるのに、ワクチン接種以外の子宮頚がん予防の措置(定期的検診など)に公費助成をしないといふのは、医療措置の選択についての不合理な差別となるからである。つまり、ワクチン接種のみに公費助成を行ひ、定期検診に公費助成をしないといふことは、国民(婦女)ががん予防について定期的検診の方法によつてがん予防を主体とする予防医療方法に関する選択の自由を侵害することに他ならない。これは、「違法若しくは不当な公金の支出」に該当し、住民監査請求、住民訴訟の対象となる(地方自治法第242条以下)。
⑰ 一般の医療機関では、接種すれば食事券までサービスするといふやうな医療の本質を見失なつた商業ペースで繰り広げられてゐる。「お食事券」といふのは、耳で聞けば「汚職事件」と同じであつて、それを連想させるものである。
⑱ また、GSKの説明書によれば、小児等への接種について「10歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。」とされてゐるが、そのことからどうして1歳程度加齢した11歳からの女児に接種を勧めることができるのか。英国では、これこそが児童虐待であるとの声もある。
⑲ 直ちに女児に接種させなければ重大な健康被害が生ずるといつたやうな緊急性は全くない。より安全な予防方法を早急に検討して、女児の保護者や成人女子に選択させるべきである。説明責任を果たすべきである。
⑳「サーバリックス」をすべて助成金で女児に接種させやうとすると、全国で約1800億円以上が必要となる。どこの地方公共団体でも財政難で喘へいでゐる時期であり、このやうなワクチンの助成をする余裕はどこにもないにもかかはらず、全国の多くの議会で賛成多数で公費助成が可決され、大政翼賛会的に実施されてゐる。

3 「スクワレン」(救われん)の危険性

⑴ 「スクワレン」は、まさに「救われん」代物である。ここで述べるのは、サプリメントやエステ用品としてのスクワランではなく、体内に直接注入するワクチンに入つてゐるアジュバントとしてのスクワレンのことである。サプリメントやエステ用品として使用されても急速で激甚な副作用がないものと思はれるが、そのことをもつてそれが安全であることを説くつもりもない。あくまでも自然な代謝、消化によらずに直接に異物を体内に注入することの危険性に限定して述べるものである。
⑵ 平成21年8月に、女優の大原麗子氏が足元がふらついて転倒死されたことは記憶に残つてゐるが、その大原氏の病名は「ギラン・バレー症候群」であつた。大原麗子氏は、インフルエンザが流行すると予測されるときには、インフルエンザに罹患して仕事ができなくなつて、ロケ撮影などに携はる多くの関係者に迷惑をかけることがあつてはならないとの責任感から、頻繁にインフルエンザワクチンの接種を受けてゐたことがギラン・バレー症候群に罹患した原因とされてゐる。このギラン・バレー症候群といふのは、昭和51年、アメリカ東部ニュジャージー州のフォードディックス新兵訓練所で発見されたA(Hsw1N1)インフルエンザを鎮静させるために行つたワクチン接種が原因で、四肢の運動や知覚麻痺をおこす神経系疾患などを発症し、多くの死亡者も出した事件である。ギラン・バレー症候群は全身型の疾患であるが、「自己免疫疾患」が原因とされ、末梢神経の障害が起こる疾患のフィッシャー症候群もその亜型と考へられてゐる。また、これと同様に、湾岸戦争の帰還兵の中で集団発生した「湾岸戦争症候群」といふのも、脱毛症や疲労感、痛み、記憶障害、倦怠感、出産異常、子供の先天性障害などの一連の症状を発症してゐるものである。湾岸戦争症候群を発症した兵士達には、炭疽菌ワクチンの接種が行はれたが、そのワクチンにはカイロン社(アメリカ、カリフォルニア州)が開発したアジュバントMF-59(スクワレン)が添加されてをり、すべての兵士がスクワレン抗体をもつてゐたことが研究結果から分かつたのである。
⑶ これらに概ね共通するのは、
①スクワレンが添加されたワクチン接種が原因であること、
②これによつて接種者にスクワレン抗体が形成されたこと、
③これらの疾病は自己免疫疾患であることの三点である。
⑷ このうち、自己免疫疾患といふのは、本来は細菌・ウイルスや腫瘍などの自己の生体細胞や組織と異なる異物を認識して排除するための役割を持つ免疫系が、自己の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加へてしまふ疾患のことであり、日本産婦人科医会の公式見解によれば、自己免疫異常は習慣性流産の原因の一つとされてゐる。自然流産を3回以上繰り返す場合を習慣性流産と定義してゐるが、3回以上続けて流産すればさすがに病的であると判断してゐるだけであつて、1回でも自己免疫疾患によつて流産することもある。つまり、ギラン・バレー症候群や湾岸戦争症候群などの研究結果と免疫学の理論からすると、ワクチンの添加物であるスクワレンといふ異物(アジュバント)の入つたワクチンが接種されることによつて、ワクチン成分の抗原(病原微生物であるHPVの処理生成物)に対する抗体が形成されるとともにスクワレンを抗原とする抗体も共に形成されるのであるが、それと同時に、これが原因で自己免疫異常も発症する可能性が高いといふことを示してゐる。
⑸ 言ひ換へれば、スクワレン抗体の形成などが誘因・原因で自己免疫疾患となり、受精卵(自己組織)や精子(自己組織)を抗原(異物)と認識する抗体(自己免疫抗体)が形成されて、それが受精卵を攻撃して流産させ不妊症(不育症)となり、あるいは精子を攻撃して無精子症となる可能性が極めて高いといふことなのである。
⑹ もともと、スクワレンには不妊化(断種化)の効果があることについて従来から指摘されてきた。イスラエルでは、アジュバント添加ワクチンを国民全員に接種する政府決定に対して、イスラエルの医師がエルサレムの小児科教授に宛てた平成21年11月4日付けの手紙による抗議文があり、その内容は、この問題の核心を突いてゐるので、長文ではあるが以下にその内容の要約を紹介する。
① CDC(米国疾病予防管理センター)その他の調査機関(WHO のことか)の発表は事実を歪曲してゐる。他の基礎疾患による多くの死亡をA(H1N1)2009による死亡例に含めてゐる。相当数のH1N1の症例は確定診断を受けてゐない。H1N1ウイルス感染を心配してゐる患者が医師に電話したものまで含まれる。
② A(H1N1)2009ウイルスの病毒性は低い。A(H1N1)2009感染症状は例年の季節性インフルエンザよりはるかに軽い。致死率も例年の季節性インフルエンザと比較して低い。
③ 南半球の冬の流行は何事もなく過ぎた。米国の流行のピークも過ぎた。
④ アジュバントもチメロサールも含まないワクチンが入手可能である。25万人のドイツ兵士が受けたのはこのやうなワクチンであつた。
⑤ スクワレンは強い神経毒性を有し、重症の自己免疫性疾患を起こす。投与された人を死に至らしめることもある。
⑥ 米兵は1991年にanthrax ワクチン接種を受けた。Focetria とPandemrix にはanthrax ワクチンの50万倍から数100万倍のスクワレンが含まれてゐる。1991年米兵はanthrax ワクチン接種を受けて湾岸戦争症候群を起こした。数10万人の米兵が重症に陥り、数千人が死亡した。
⑦ 1976年の米国におけるワクチネーションキャンペーンの結果ギラン・バレー症候群が多発した。不治の後遺症が残つた者もある。
⑧ Pandemrix は小児について臨床試験による安全性が確立されてゐないことから、スイスでは18歳以下の小児には使はれない。
⑨ Focetria の臨床試験は市販品を含めて132人を対象としたものがあるだけである。
⑩ スクワレンとポリソルベート80(Tween 80ともいふ。oil in water アジュバントに使用されてゐる界面活性剤)を含む溶液は強力な不妊効果を発揮する。WHO の科学者が人口を減らすために不妊にするワクチンの研究をした際に明らかになつた。このやうなものを含むワクチンをイスラエルの若年者に使用せるわけにはいかない。
⑪ わが国の国民はヨーロッパその他の国々や製薬会社のモルモットではない。
⑺ そして、この抗議の手紙の最後では、Pandemrix の小児への使用をキャンセルし、Focetria の成人への使用を中止することを提言し、保健省の決定は不必要に国民に危険を与へるものであると糾弾したのである(以上、前掲の堺・木村論文から引用)。
スクワレンについては、この抗議文の手紙の⑤に、「スクワレンは強い神経毒性を有し、重症の自己免疫性疾患を起こす。投与された人を死に至らしめることもある。」と指摘されてゐるのである。
⑻ また、この堺・木村論文にも、「(GSK とノバルティスファーマの)両社ワクチンに含まれるアジュバントは、カイロン社(現ノバルティスファーマ)が開発したoil in water アジュバントで、oil phase がスクワレン(鮫の肝臓の成分)より成つてゐる。スクワレンは1976年のフォートディックス事件の際の豚インフルエンザワクチンによるギラン・バレー症候群多発の原因物質と考へられてゐる。湾岸戦争の際には、米国兵士がスクワレンを含むanthrax vaccine の接種を受け、数万人が不治の神経障害を主要症状とする湾岸戦争症候群に苦しめられた。」(p24)、「スクワレン(ノバルティスファーマのMF-59、GSKのAS04に含まれる)は1998年にペット用のワクチンのアジュバント-9を人間用に開発したものであり、アジュバント-9を接種された動物は不妊症になるという。2009年12月22日、わが国でGSK のヒトパピローマウイルスワクチン(商品名 サーバリックス)が発売された。サーバリックスに添加されているアジュバントはAS04である。」(p41)と明確に指摘されてゐる。
⑼ さらに、平成21年9月18日に放送されたラジオ番組(NutriMedical Report,Genesis Communication Networkラジオ局)でインタビューに答へたトゥルーオットー博士(Dr.True Ott)は、アジュバント-9などのスクワレン入りワクチンについて明確に次のとほり説明してゐる。
① 「このワクチンと実験室でのすべての試験結果をみると、これは、ペットを“永久的に”、みなさんここで私は強調しますが、“永久的に不毛(不妊)にするワクチン”だったのです。」
② 「このワクチン(ノバルティスのH1N1)は、それほど人びとを殺すように作られていませんが、それは、人びとが自分の子孫を残すことを妨げるためのものだ、ということがわかったのです。」
③ 「それは人びとを不毛にする。なぜなら、この1998年のペット用ワクチンの特許の構成物質を見てみると、それらの中に、豚のたんぱく質構成物=Po-sine と呼んでいますが、これを、カイロン社の特許アジュバント「Patent-9」別名「ajuvant-9」と一緒に使ってあるのです。Patent-9, パテント・ナイン、、、。(当時から物議をかもしだした物質ということです)。あなたもこの「アジュバント-9」という特許内容をちょっと調べてみるとわかるわけです。つまり、私はその「アジュバント-9」とノバルティス社が今回のH1N1ワクチンに使用していると公表している「アジュバントMF-59」の間に、違いを見つけれない、ということを言いたいのです。今回のノバルティス社のワクチンH1N1豚(po-sine)たんぱく質構造とそれをアジュバント・ワクチンの中へ焼き付ける(Burn it to)製法が同じなのです。」
④ 「レディース&ジェントルメン(みなさま)、私が言っているのは、私が1998年特許(ペットを不毛にし、動物たちをburnするワクチン)の内容に見るものと、今回の人間のsterilization(スターリライザーション=不毛・不妊にすること)(ここではMF-59アジュバントを使った製法)との間に、ほとんど違いがない、と申し上げているのです。」

4 アジュバントの危険性とGSKの隠蔽体質

⑴ サーバリックスの説明書によると、「有効成分」として「ヒトパピローマウイルス16型L1たん白質ウイルス様粒子 20μg」、「ヒトパピローマウイルス18型L1たん白質ウイルス様粒子 20μg」とあり、「添加物」として、「3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA 50μg」、「水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして)500μg」、「塩化ナトリウム(等張化剤)」、「リン酸二水素ナトリウム(緩衝剤)」、「pH調節剤」とあり、添加物の表示にはスクワレン(スクアレン)の記載がない。
⑵ しかし、サーバリックスに添加されてゐるアジュバント(AS04複合体)に関する主な特許は3つあり、その一つに、発明の名称が「アジュバント組成物」といふものがある。その特許申請書類によると、【技術分野】の説明として、「本発明は、新規ワクチン処方、それらの製造方法および医薬におけるそれらの使用に関する。詳細には、本発明は、水中油エマルジョンに関する。かかるエマルジョンはトコフェロール、スクアレン、ツイン80(Tween80)、スパン85(Span85)およびレシチンからなり、有用なアジュバント特性を有する。かかる水中油エマルジョンと一緒になったQS21、キラジャ・サポナリア・モリナ(Quillaja Saponaria Molina)の樹皮由来のHplc製された無毒のフラクション、および/または3デ-O-アシル化モノホスホリルリピドA(3De-O-acylated monophosphoryl lipidA)(3D-MPL)を含有するワクチンも本発明の一部である。」とし、また、【発明を実施するための最良の形態】の説明の中でも、「したがって、本発明の1の好ましい具体例において、3デ-O-アシル化モノホスホリルリピドA、QS21および水中油エマルジョンと組み合わされた抗原よりなるワクチンまたは医薬処方であって、水中油エマルジョンがスクアレンのごとき代謝可能な油、アルファトコフェロールおよびツイン80を含むものであるワクチンまたは医薬処方が提供される。かかる処方は広範囲の1価または多価ワクチンに適する。さらに、水中油エマルジョンはスパン85を含有していてもよい。3デ-O-アシル化モノホスホリルリピドAの好ましい形態は、第92116556号として公開された国際特許出願(スミスクライン・ビーチャム・バイオロジカルズ・s.a.(SmithKline Beecham Biologicals s.a.))に開示されている。」とし、水中油エマルジョン(oil -in-water emulsions)がスクアレン(スクワレン)を含むとしてゐる。なほ、「3デ-O-アシル化モノホスホリルリピドA(3De-O-acylated monophosphoryl lipidAA)(3D-MPL)」といふのは、サーバリックスの説明書の添加物として表記されてゐる「3-脱アシル化-4′-モノホスホリルリピッドA」のことである。
⑶ そして、この水中油エマルジョンには、スクワレンと同様に不妊効果のあるツイン80(Tween80)、つまり、ポリソルベート80が含まれてゐるといふのである。
また、GSKの二つ目の特許として、発明の名称が「水中油型エマルジョンアジュバントを含むワクチン」といふものがある。
この【背景技術】の項目の中に、「WO 95/17210は、2~10%のスクアレン、2~10%のα-トコフェロールおよび0.3~3%のtween 80を含む水中油型エマルジョンならびに単独で、またはQS21および/もしくは3D-MPLとの組合せにおけるその使用を開示している。」として、ここにも不妊効果のあるスクワレン(スクアレン)とポリソルベート80(tween 80)が含まれてゐるのである。
⑷ そして、三つ目の特許は、「新規組成物」といふ発明の名称のものであり、そこには、「ワクチン組成物は、3D-MPLおよびQS21のようなTh1細胞応答の優先刺激剤であるアジュバントを用いて処方される。」といふ記載がある。
ここでは、Th1細胞の優先刺激剤であるアジュバントが「3D-MPL」とするのであるが、ヘルパーT細胞は機能的にTh1型とTh2型とに分けられ、このTh1細胞とTh2細胞のバランスの乱れがアレルギー疾患の発症の引き金になるのは免疫学の常識に属するもので、特に、Th1細胞が過剰になると自己免疫疾患を引き起こすといはれてゐる。つまり、「Th1細胞応答の優先刺激剤」といふのは、ギラン・バレー症候群や湾岸戦争症候群と同様の自己免疫疾患を引き起こす危険がありうる。
⑸ GSKの説明では、MPLでTh1を刺激し、水酸化アルミニウムでTh2を刺激するといふことのやうであるが、Th2を刺激しすぎると、アトピーやアレルギー疾患の原因になると言はれてゐる。そもそも、Th1/Th2のバランス状態は人それぞれで異なり、個人差があって均一ではないので、抗原と一緒に、Th1/Th2双方を強力に刺激する添加物を体内に入れることによりTh1/Th2のバランスを乱す懸念はないのか、といふ疑問も出てくる。
⑹ また、このスクワレン (squalene)が混入した油性アジュバント乳濁液(水中油エマルジョン)などを解説した論文中に、AS04の「composition」(組成)には、「Aluminum hydroxide and MPL」(アルミニウム水酸化物及びMPL)とあり、MPLといふものが添加されてゐるとし、このMPLの「Current status」には、「Used in various trials in combination with oil (squalene)-in-water emulsions for malaria and leishmaniasis or in liposomal formulation」として、油性のスクワレン (squalene)が混入した乳濁液(エマルジョン)を「oil (squalene)-in-water emulsions」と表記して、油性のスクワレン (squalene)が混入されてゐることを前提としてゐる。
⑺ 一般に、アジュバントには、沈降性アジュバントと油性アジュバントの二種類があるとされてゐる。前者は、抗原を吸着させる無機物のことであり、後者は、抗原の水溶液を油で包んで分子集合体のコロイド状の粒子(ミセル micelle)をつくつて乳化させるもののことである。
⑻ ところが、サーバリックスについては、沈降性アジュバントとされてゐる「水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして)500μg」により抗原を吸着させたものを、さらに油性アジュバントで包み込む複合的構造となつてゐるもので、特許関係書類ではスクワレンを含有させてゐるのに、サーバリックスの表記上においては、それが記載されてゐないことに大きな疑問がある。
⑼ このやうな複雑な組成物のアジュバントであるために、このアジュバントを単に「AS04」とせずに、「AS04複合体」といふ曖昧な表現をするのであらうが、このやうな複雑怪奇な表記方法によつてスクワレンの含有があることを巧妙に隠すことができる仕組みになつてゐることこそが問題なのである。
⑽ このことは、GSKが行つてきたこれまでの常習的なデータの隠蔽体質と無縁であるとは思はれない。つまり、GSKは、①糖尿病剤アバンディアの心循環リスクを早くから知つてゐたとして、平成22年月2日に米上院財務委員会が調査報告書をまとめ、FDAが諮問委員会を同年7月に開催する旨表明した事件や、②抗うつ薬パキシルの販売促進のために“ゴーストライティング”プログラムを使用してゐたことが平成21年8月20日に発覚した事件などを犯してきたことが報道されてゐるからである。
⑾ 後者の事件では、GSKは、その企業内で「ゴーストライティングプログラム」を作り、組織的に医学雑誌向けにパキシル販売促進のための学術論文を作成し、外部の業者を雇つて自社製品を推奨するやうな論文の原稿を作らせ、医師には署名だけさせるといふ巧妙な方法がとられてゐる。
⑿ それゆゑ、GSKには、このやうなデータの改変やプレスリリースの虚偽操作、ゴーストライティングプログラムによる医師の動員、そして政治介入などの画策を常としてきた体質があり、「サーバリックス」に限つてだけ隠蔽も画策も行つてゐないといふ保証はどこにもないのである。
⒀ ともあれ、スクワレンのみならず、前に触れたとほり、サーバリックスが用ゐてゐる油性タイプのアジュバントは、有効成分(HPVたん白質ウイルス様粒子)をアルミニウムに吸着させたもの全体を、さらに油の膜で包み込むことにより、体内に長期間、残留させる仕組みであることから、全体としてのワクチンの構造は、「重層的大型異物」となつてゐる。いはば、ロールキャベツやオムライスにも似た複雑で重層的な大型の異物のワクチンを接種することになる。異物が小さければ、これに対する生体への負荷は小さいが、異物が大きければその負荷が大きくなるのは当然のことである。異物が大型化すれば、これに対する抗体を形成するなどの様々な大きな負荷を生体に与へて反応を起こさせ、その反応の中に、この異物が体内に拡散させることを阻止するために「肉腫形成」と呼ばれる発がん現象を起こす危険がある。つまり、油性アジュバント自体の添加が危険なのであり、さらに言へば、沈降性アジュバントも含めて、ワクチンを「重層的大型異物」として構成させるアジュバントを添加すること自体が危険なのである。
⒁ また、サーバリックスの沈降性アジュバントとして、「水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして)500μg」と記載されてゐるが、「アルミニウムとして」と、わざわざ括弧書きまでしてアルミニウムだけを強調してゐる点に素朴な疑問を感じる。この強調の意味が何を意味するのかが不明である。アルミニウム化合物は、これまで沈降性アジュバントとして使はれてきたものの、アルミニウムを原因とする健康被害が叫ばれて久しいのである。このやうなワクチンを接種し続ければ、体内にどんどんとアルミニウムが蓄積され、アルミニウム骨症、アルミニウム脳症の原因となる。そして、アルミニウムが認知症の原因ではないかとの知見があることも無視できない。
⒂ それゆゑに、油性アジュバントと沈降性アジュバントとの複合的なアジュバントが添加されてゐるサーバリックスが生体に対して、将来においてどのやうな悪影響をもたらすのかについては、全く臨床試験がなされてをらず、このやうな「重層的大型異物」のワクチンを接種すること自体に危険があると言はねばならないのである。

5 ワクチン医療の限界性と危険性

⑴ ところで、サーバリックスの承認手続に関して言へば、平成21年8月31日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会資料である薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会の議事録及び同年9月29日の薬事・食品衛生審議会薬事分科会の議事録を詳細に検討してみると、サーバリックスには短期間の臨床試験しかないのに、審議会でも指摘されてゐるいくつかの疑問を棚上げにしてまで何ゆゑに承認を急がうとするのかの理由が不明で、あまりにも不可解な審議であつたことを指摘しておきたい。しかも、偶然といふべきか、意図的といふべきか、この日(9月29日)の前日(28日)に、英国でサーバリックスを接種した14歳の少女が死亡したことをめぐり、GSKはこの日(29日)、保健当局とともに調査を開始したことを明らかにしたとする英国・国際ニュースAFPBB Newsが翌30日に報道された。それゆゑに、この日(29日)の分科会では、この死亡例の原因分析については審議の対象とはなつてゐないのである。
⑵ この報道によると、

「英保健省傘下の国民保健機関(National Health Service、NHS)の共同責任者キャロン・グレンジャー(Caron Grainger)医師とコベントリー市議会(Coventry City Council)によると、コベントリーに住む少女が28日、国が進める子宮頚がん予防接種プログラムの一環として、学校でグラクソ・スミスクラインが製造するワクチン「サーバリックス(Cervarix)」を接種した直後に死亡した。」

としてゐる。
⑶ ところが、それに続いて、「その後、検査の結果、少女は「重大な基礎疾患」を抱へており、ワクチン接種が少女の死を引き起こしたとの可能性は「非常に低い」との見方が示された。保健当局はこの学校で使われたワクチンを保存する措置をとっている。」としてゐるのであるが、この「重大な基礎疾患」が何であるのかについては明らかにされてゐない。しかも、死を引き起こした可能性が「非常に低い」と即断できた理由についても全く説明されてゐない。少なくとも、何らかの疾患を抱へてゐる場合には、ワクチン接種によつて死に至る可能性があることを推認させるものであつて、この可能性が「非常に低い」とする結論だけの報道には作為が感じられる。
⑷ そして、この事件について、我が国の厚生労働省や日本産婦人科医会が独自に調査したといふことも寡聞にして知らない。それどころか、前にも触れたが、日本産婦人科医会(常務理事鈴木光明氏)による平成21年10月14日の記者懇談会でなされた「子宮頸がん予防ワクチンの推奨に向けた提言」の中で、サーバリックスには「重篤な副作用なし」としてゐるのであるが、この事件についての独自の調査結果を踏まへたのか否かも不明である。そして、その2日後の10月16日に、厚生労働省はサーバリックスを承認した。まるで、示し合はせたかの如き「出来レース」である。
⑸ ところが、前述のとほり、この提言をした日本産婦人科医会常務理事鈴木光明氏は、その後において、GSKの接種者向けの案内書(Cervarix Starter Kit)を監修することになり、そこには、ごく小さい字ながらも、「重い副反応として、まれに、アナフィラキシー様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難など)があらわれることがあります。」と表記してゐることからすると、この記載は日本産婦人科医会の提言の「重篤な副作用なし」との記載と矛盾するのである。公益性・公共性を堅持すべき日本産婦人科医会の常務理事の要職にある者が、推奨の提言をした上でGSKの旗振りをするに至つた理由と経緯について、日本産婦人科医会とGSKの関係者は、その詳細について国民に説明する責任があるはずである。
⑹ まだある。むしろ、次のことがサーバリックスには不妊化の危険があるとする決定的な証拠の一つであると言へる。
英国の医学誌ランセットの平成22年2月20日付け「HPV vaccination: waiting for evidence of effectiveness」(HPVワクチン接種:有効性の証拠を待つてゐる)との記事及び同年4月14日付け「現在進行形の"人体実験"である子宮頸癌ワクチン」といふ指摘もある上に、サーバリックスの不妊化の危険(流産の危険)を示す確かなデータも存在するからである。それは、サーバリックスに含まれてゐるアジュバントが、女性の免疫に影響を与へ、流産のリスクにつながるかどうかについての調査(14か国、15歳から25歳までの26000人規模)の結果において、全体としての流産のリスク比較が「11.5%(接種群)vs10.2%(非接種群)」であり、さらに、最後の接種から3か月以内の流産のリスク比較では「14.7%(接種群)vs 9.1%(非接種群)とする平成22年3月2日付け「Risk of miscarriage with bivalent vaccine against human papillomavirus (HPV) types 16 and 18: pooled analysis of two randomised controlled trials」といふ調査報告が存在するからである。
⑺ ただし、その「conclusion」(結論)の部分に、「There is no evidence overall for an association between HPV vaccination and risk of miscarriage.」、つまり、「これらは流産とサーバリックスとの全体的なエビデンス(証拠)ではない」とする趣旨が述べられてゐるが、接種群と非接種群との比較において、接種群の流産比率が高いことは数値上は明らかであるので、未だ不妊化(流産)の危険性が払拭されて安全性が証明されたとは到底言へない。
⑻ つまり、「11.5%(接種群)vs10.2%(非接種群)」の比較は、臨床試験の規模(26000人)からして、決して誤差の範囲内のものであると評価される差異ではない。非接種群の12.7%増といふのは大きい数値なのである。ましてや、最後の接種から3か月以内の流産のリスク比較において「14.7%(接種群)vs 9.1%(非接種群)」といふのは、なんと61.5%増なのである。にもかかはらず、これが不妊危険のエビデンスではないとする結論には全く説得力がなく、納得できるものではない。
⑼ むしろ、最後の接種から3か月以内だけではなく、その後の長期にわたる追跡調査を当然に行はなければならないのに、これを調査したことや、その結果が発表された形跡が全くない。都合の悪いデータを公表せずにこれを推奨させる論文を発表させる、GSKの「ゴーストライティングプログラム」によるものであるとの疑ひが濃厚である。
⑽ また、厚生労働省のホームページによると、平成22年2月26日から3月4日までに同省に寄せられた「国民の皆様の声」に、こんな意見があつたことが掲載されてゐる。
「子宮頸がんワクチンを闇雲に推奨するような報道が多い一方でHPVワクチン接種による不妊等の深刻な副作用が海外では多く報告されているにもかかわらずそういった側面での報道がないので厚生労働省はそういった真実を国民に知らしめるべきではないか。また、HPVワクチン接種について慎重に検討を進め、製薬会社の利益ではなく、国民の生命を守るための政策を打ち出してほしい。大臣に期待している。」

というものである。
これに対し、厚生労働省の回答は、
「対応については検討中である旨説明の上、貴重な意見として拝聴いたしました。」

としてゐるのであるが、どのやうな検討がなされて対応したのかが未だに不明である。安全が証明されたとして承認されたはずなのに、このやうな素朴で当然の意見を「貴重な意見」として拝聴しながら、いまさらその対応を検討するといふのはどういふことなのか。もし、安全であるといふのであれば、その理由を示して回答すれば足りたはずである。にもかかはらず、この「貴重な意見」の対応を検討するといふのは、承認したことに何か問題があつたといふことか。そして、その対応を検討中といふのであれば、その後の事実調査によつて真に安全性が証明され、国民に対する説明責任が尽くされて副作用があることを周知させる万全な政策が完全に実施されるまで、せめて公費助成による集団接種を一時中止させるべきなのに、これを全く放置してゐることこそが問題である。
⑾ そして、「サーバリックス」の問題以上に、さらに由々しい問題は、サーバリックスが特例承認された後に、追加して特例承認された米国メルク社(Merck & Co., Inc., NYSE:MRK) の子宮頚がん予防ワクチン「ガーダシル」(GARDASIL)の存在である。これについては、その危険性の大きさが「サーバリックス」の類ではない。えげつない代物である。そのことは、インターネットなどで検索すればすぐに解ることである。このガーダシルにも、ポリソルベート80(polysorbate80  Tween80)といふアジュバントが添加されてをり、これもその副作用として、多くの死亡例や重いアナフィラキシーショックが起つてをり、そして不妊になると指摘されてゐる。
また、先に指摘したアジュバントMF-59にもポリソルベート80が含まれてゐたのである。さらに、国産のインフルエンザワクチンにも添加されてゐるものがあり、日本脳炎ワクチンにも含まれてゐる。
⑿ このやうに、ガーダシルやサーバリックスに限らず、これまでのインフルエンザワクチンなどの輸入ワクチンにもスクワレンなどが添加され、このやうなワクチンをいろいろな感染症の予防の名の下で数種類のものを数多く繰り返し接種し続ければどうなるのか。国民の健康志向を逆手にとつて、これに便乗し、「ワクチンの国民総接種運動」の傾向がさらに助長されれば、スクワレン抗体などが徐々に蓄積強化され、国民の大多数が自己免疫疾患に陥り、その結果、不妊症、無精子症となり子孫を残せなくなつて、我が民族が滅び行く危険が大きいのである。ボディーブローのやうにだんだんとワクチンによる害毒が体内に蓄積され、いくつかのワクチンの害毒が「合はせ技」として限界点を越えれば、自己免疫疾患や不妊症、無精子症といふ「時限爆弾」が炸裂する。日本産婦人科医会は、ワクチン接種による断種化を加速させる一方で、不妊治療に取り組むといふ、薬屋と医者との共謀による「マッチポンプ医療」によつて医療費を増大させて不正な利益を獲得し続けるのである。
⒀ さらには、母体保護法第14条第1号に基づき、「指定医師」によつて「経済的理由」といふ身勝手な理由による人工妊娠中絶が施され、年間推計数百万人の胎児を殺害し続けることを容認しながら、少子化対策などといふ茶番に等しい偽善政策がまかり通つてゐる。日本国憲法第97条には、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」とあり、胎児は、「将来の国民」なのである。それを女性の自己決定権などと称して、胎児の基本的人権を殺害によつて踏みにじることにより、「少子化」、そしてさらに「劣子化」が進行し、その先には民族消滅が待つてゐる。静かなるジェノサイド、浸潤するホロコーストと言つても過言ではない。これは、致死量に至らない毒物を少しずつ投与して体内に残留させて遂には死に至るが如き、壮大なる「民族浄化」の罠である。
⒁ ともあれ、ワクチン医療といふのは、感染症の予防のために人工的に免疫を得させるためのものとされてゐる。そのために、病原微生物又はその毒素液に適当な操作処理を加へて作つた人工的な免疫抗原を体内に接種してその抗体を作る方法であるが、人間には、生来的な免疫の機序があり、本来備はつてゐる強い自己治癒力がある。プラシーボ効果といふ精神的な働きによる免疫効果もあり、それを高められれば、それ自体が治療であることに変はりはない。薬は、自己治癒力の「触媒」である。このやうなことは、免疫学の世界的権威である安保徹博士(新潟大学医学部名誉教授)の見識から学ぶことができる。
安保博士は、前述したとほり、
「ワクチンなんて歴史的に効いたためしはほとんどありません。弱めたウイルスを使ってワクチンを作っているわけで、本物の抗体ができないのです。今までにワクチンを打った人で、その後インフルエンザにかからずに済んだという例は1つもありません。」、「若い人は免疫力が高いのです。でも、様々な病気になるのは抗体がないからです。若い人たちがこの際、一気に新型インフルエンザにかかって抗体を作ってくれれば、ワクチンで作った抗体よりもずっと効果がある。しかもこっちはタダですよ。」

と断言する。
⒂ これは正鵠を得てゐる。つまり、この意味は、仮に、ワクチンに全く効果がないといふのではないとしても、その効果は極めて限定的で微弱なものであるといふことを医学界や薬学界は忘れてしまつて、「ワクチン万能主義」、「ワクチン隷属主義」に陥り、免疫力や自然治癒力を強化させるべき医療の「目的」を忘れ、その一方法として考へられたワクチン医療といふ補助的、限定的な「手段」に過ぎないものを目的化してしまつてゐる現代医学への警鐘なのである。
⒃ 人間の体には、病原菌から自らの生体を守る免疫力があり、その80%は粘液や唾液中にある。ほとんどすべての病原菌は、目、鼻、口、性器などの粘膜を通して外部から侵入するものであるために、それが生体の基本的な免疫機序である本能となつてゐる。つまり、病原菌などの毒や異物が、いきなり血液中に入り込むのは、蛇などに噛まれたり、深い傷を負つたりするときなど、極めてまれにしか起きないものであり、これに対しても止血作用や直接に侵入する異物に対する免疫作用などが働くが、あくまでもこれは異常な緊急事態として生体が本能的に認識してゐるのである。ワクチンも同じであり、生体の本能的認識としては、これが治療であると認識する理性的判断とは無関係(正反対)に、異常な緊急事態として反応し、血液中に抗体を作り出す。しかし、死菌や死菌の一部の組成物を成分(抗原)とするワクチンが接種されたからといつて、それは生きた病原菌自体ではないので、その抗体は本当の意味での抗体ではない。易しい模擬試験に合格したからと言つて、難しい本試験に合格するとは限らない。つまり、これだけでは病原菌への抵抗力が向上したことにはならない。ましてや、そのやうな血液中の抗体がいくら増えたとしても、ほとんどすべての病原菌は、ワクチンのやうに直接に血液中に侵入するのではなく、粘膜を介して侵入してくるので、粘液中の免疫が活性化されなければ、病原菌への抵抗力が向上したことにはならない。粘膜から侵入し、それが血管の中に入つて全身を回つて感染して発病に至る機序からすると、第一次試験(粘膜)に合格せずに第二次試験(血液)にたまたま合格したからと言つて、最終合格には至らない。
⒄ 人間の体は竹輪である。口から肛門までは、竹輪の穴の端から端までである。竹輪の身の部分が「体内」であり、口から肛門までの筒状の穴の部分は、その体内と接着してゐる「体外」なのである。そして、筒状の穴の内壁からエネルギーや物質の代謝を経て体内に取り込むのである。口から物を取り入れることと注射器で直接に血管に注入することとは全く違ふ。口から取り入れても害がない物でも、それを直接に血管等に注入すれば害になるのである。
⒅ しかも、ワクチン中には、水銀、アルミニウム、スクワレンなどの有害物質が含まれてをり、これらの有害物質の影響を受けることに変はりはないのである。また、仮に、ワクチンそれ自体を否定しないとしても、その効用の限界性を充分認識することは勿論であるが、これに「混ぜ物」として入れるアジュバントの危険性を認識することも必要となつてくる。そもそも、ワクチンは人工的に抗原を接種して、その抗体を作つて予防効果を期待するものである。それなのに、抗原以外の「混ぜ物」を入れれば、それが当然に異物であることから、それを抗原としてこれに対応する抗体ができてしまふことになる。これは本来の免疫の目的からして全く余計なことであり、有害なことである。従つて、アジュバントを入れることはワクチン開発においては「邪道」なのである。
ところが、ワクチン問題を語るときに、アジュバントが添加されることが当然であるかの如き論調がある。これは、欧米の論調の受け売りにすぎない。我が国のワクチン開発では、アジュバントを添加しないワクチンを作ることが不文律となつてゐたのは、そのやうな事情からであつた。アジュバントを添加することを前提としてワクチン開発をすれば、スクワレンなどの有害物質を混入することになるのは必至となる。
⒆ アジュバントの訳語として、「免疫賦活剤」とか「免疫増強剤」とか、あるいは「免疫助成剤」といふ用語を用ゐてゐるが、このやうな訳語を使ふこと自体がアジュバント添加を推進させる明らかな意図的情報操作である。増強させるのか減殺させるのか、あるいは有害なのかは不明であり、ましてや副作用(副反応)の主たる原因であることの視点を全く隠蔽してしまふことになるからである。 つまり、アジュバントは、紛れもなく「混ぜ物」である。この混ぜ物をするために、本来的な成分である抗原の量を少なくできる。いはば「水増し」といふか「油増し」(スクワレン)である。
⒇ 現に、GSKによると、このやうな説明をしてゐる。「アレパンリックス(パンデムリックスと同じ)は1回接種で新型インフルエンザA型(H1N1)に対して、有意に高い防御抗体を産生します。産生される防御抗体量は4倍多くの抗原量を必要とするアジュバント非添加ワクチンと比較して同一です。」と。抗原量を4分の1に抑へられるので、コストが低くなり、その結果、多くの利益が得られるためである。しかし、4分の1の抗原で、その4倍の抗体ができることはありえない。産生される抗体といふのは、混ぜ物といふ異物に対するスクワレン抗体に過ぎないはずである。

6 ビル・ゲイツが提唱するワクチンによる世界人口削減計画

⑴ 以上のことからして、ワクチン医療の限界性とアジュバントの危険性は明らかとなつたが、さらに、このやうなスクワレンなどの有害物質をアジュバントとして添加するワクチンが世界的に製造を推進させてゐる目的と背景について言及せねばならない。
⑵ それは、マイクロソフト創設者であり、世界の大富豪であり慈善家でもあるとされてゐるビル・ゲイツ氏が、米国ニューヨーク市に本部があるLLC(Limited Liability Company)であるTED(Talk Subtitles and Transcript)がカリフォルニア州ロングビーチで行つた招待客限定のTED2010会議において、「ゼロへのイノベーション」(Innovating to zero!)といふ演題で講演し、その中で、

「まずは人口です。現在、世界の人口は68億人です。90億人程度まで増加します。しかし、新ワクチンや保健医療、生殖関連で十分な成果を収めれば、おそらく10%から15%抑へることができるかもしれません。しかし今は、増加率を1.3と見てゐます。」

と発言し(https://www.ted.com/talks/bill_gates/transcript?language=ja)、同年1月のダボス世界経済フォーラムにおいても、開発途上国の子供向けに感染症ワクチン開発(子宮頚がんワクチン含む)に今後10年間に100億ドル(約1兆円)規模の投資を行ふと発表し、同年2月にも、ビル・ゲイツ氏の傘下にあるビル&メリンダ財団を通して世界中にもつとワクチンを送り込み、新たなワクチンや医療、生殖健康サービス(要するに中絶推進)を本当にうまく使へば、世界の人口を10%から15%程度は減らせるとの希望的予測を発言したことである(以下において、これらワクチン等による人口削減計画に関する発言を「ビル・ゲイツ発言」といふ。)。
⑶ ビル・ゲイツ発言で述べられたワクチン接種などによる10%から15%程度の人口減少といふ数値は、平成22年3月2日付け「Risk of miscarriage with bivalent vaccine against human papillomavirus (HPV) types 16 and 18: pooled analysis of two randomised controlled trials」といふ調査報告などを踏まへての予測数値ではないかと考へられる。
⑷ このやうなワクチン開発は、主に、アジア、アフリカなどの発展途上国の人口抑制を目的としたもので、形を変へた「優性学思想」の実践であり、そのためにスクワレンなどのアジュバントを添加した不妊効果のあるワクチンを世界にばらまくのである。避妊への期待と不妊の恐怖とは紙一重である。避妊への期待と必要性といふ人々の関心に便乗して、永久不妊へと誘ふことはたやすいことになる。
⑸ そして、すでにばらまかれてゐる1兆円については、製薬会社の株式取得、出資、貸付などの方法で世界的規模のワクチン産業に投資され、その見返りは巨額なものとなる。このことを公言してゐるのであるから、これは「謀略」といふよりも、明らかに人類に対する「宣戦布告」である。ビル&メリンダ財団から金が既にばらまかれ、そしてこれからもばらまかれる先はどこか。おそらくは、このビル・ゲイツ発言を支持する不妊化ワクチンの製薬会社、政治家、官僚、全政党、医療機関、ワクチン研究者、ワクチン開発者などの外に、ワクチンに対する疑問や懸念の主張に対して、それを完全なデマだとか、科学的根拠がないなどと、安全性の証明責任が製薬会社や医療機関にあることを無視して喧伝するワクチン推進派の言論人や活動家などである。さらに、これに同調するマス・メディアや一般人を装つたアジテーターにも流れ、情報戦を仕掛けてくる。このことは、武漢ウイルスワクチンにおいて益々露骨になつてきた。
⑹ ほとんどのマス・メディアは、今ではインターネット広告によつて自己の広告収入を奪はれ、広告収入が激減して経営難となつてゐる状況下にあるため、製薬会社のコマーシャルによる広告収入は干天の慈雨となる。これからは、製薬会社とそのエージェントの組織は、ワクチンの危険性を指摘する言論にはまともに反論せず、物量作戦としてテレビ・コマーシャルなどによる「情報爆弾」を雨あられのやうにまき散らす。これは、喉から手の出るやうに広告収入を求めてゐるマス・メディアに支払はれる事実上の「口止め料」となり、マス・メディアは薬害についてメディアの使命を完全に放棄して沈黙するどころか、バラエティー番組のコメンテーターと称する製薬会社の走狗に成り果てた医療関係者や自称学者などしかメディアに露出させず、反ワクチン派を完全に閉め出し、政府と製薬会社の走狗になつた者たちでワクチンを推奨して喧伝し続けるのである。テレビ・コマーシャルを頻繁に垂れ流すことは、ワクチン営業とメディアの口止めといふ一石二鳥の企てである。
⑺ 国内放送の放送番組の編集等について定めた放送法第4条第1項によれば、
「放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。」として、「公安及び善良な風俗を害しないこと。」(第1号)、「政治的に公平であること。」(第2号)、「報道は事実をまげないですること。」(第3号)、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」

(第4号)とある。
それゆゑ、民放がこのやうなていたらくとなつて報道の使命を放棄し、事実を曲げ、少なくとも対立してゐるワクチン問題の多角的論点を示せないことは明らかに放送法違反となる。さうであれば、製薬業者に影響されないはずのNHKだけでもこの報道をしなければならないはずであるが、むしろ、NHKこそがワクチン推進の旗振り役の先頭に立つてゐるのである。
⑻ このやうな視点でさらに詳細に検討すればするほど、「マイクロ」の国家的視点では見えないものが「マクロ」の国際的視点からは、この問題の実相がはつきり見えてくる。
たとへば、当時のアメリカでは、日本人だけを対象とした臨床研究の実施がなされてをり、治験参加者は20~49歳で男性、女性を問はず、被験者の報酬は、最高7,456ドル(約75万円)とするとのことである。
また、アメリカでは、グリーンカードを取得する要件として、すべての外国人女性にHPVワクチンの接種が義務づけられてゐるとして、これに便乗してその接種を勧誘する医師の広告も氾濫してゐる。
要するに、日本向けワクチンビジネスは儲かるのである。日本人をモルモット扱ひにして壮大な人体実験によるワクチン開発がなされる。日本に対しては、発展途上国に対するのと同様にワクチン接種などによる人口減少政策を推進させ、医療費を増大させて製薬会社や医療機関の利益を上げる計画が着々と進んでゐると言へる。
⑼ つまり、ワクチン開発と製造販売によつて過大な利益追求活動を驀進する製薬会社の「すべてのワクチンは断種ワクチンである。」と言はざるを得ないもので、国は、国民からの税金を使つて国民を不健康にして免疫機序を劣化させてゐるのである。
⑽ そして、今回の武漢ウイルスワクチンの開発競争の背景は、ビル・ゲイツ発言で明らかになつたやうに、世界の政治経済を支配する国際金融資本の覇者が製薬会社に巨額の投資を行ひ、ワクチン利権を独占的に支配して展開させる強い意思により、これまでインフルエンザワクチン、子宮頸がんワクチンなどのワクチン兵器での攻撃に引き続き武漢ウイルスワクチンといふ「新兵器」よつて総攻撃をかけてきたのである。
⑾ GSKだけが異常なのではない。このワクチン開発競争に参戦するすべての製薬会社の体質は同じである。開発が激化してゐるために、ワクチン開発の矛盾と問題は一層大きくなつてゐるのであり、データの改変やプレスリリースの虚偽操作、ゴーストライティングプログラムによる医師の動員、そして政治介入などの画策などを一切行はない製薬会社は存続しえない環境となつてゐるのである。
⑿ そして、製薬会社の傀儡となる政府要人や政治家などによつて、武漢ウイルスワクチンは、強く奨励されて行く。特例承認がなされる前から、旗振り役を務めてきたのであつて、それは安倍内閣から菅内閣へと承継され、与党も野党も誰一人ワクチン接種に疑問を呈する者が居ないのは、極めて異常なことである。すべての者が特例承認前から、否、特例承認がなされることを織り込み済みとして、ワクチン推進の「営業活動」を行つてきたのである。
⒀ その露骨な営業活動がなされた一例としては、子宮頸がんワクチン(GSKのサーバリックス)の導入に際して、民主党政権下での平成22年8月5日の参議院厚生労働委員会において、執拗なまでに子宮頸がんワクチンの接種を義務付けるやうに長妻厚労大臣に迫り、GSKの子宮頸がんワクチンが安全であると答弁を引き出した公明党の松あきら氏の夫である西川知雄弁護士がGSKの顧問弁護士だつたとの平成25年6月27日付け『週刊文春』の記事(「子宮頸がんワクチン推進の急先鋒・松あきら公明党副代表夫と製薬会社の蜜月」)が掲載されたことがあつた。
⒁ このやうな露骨な事実はその典型ではあるが、このやうなことだけではなく、武漢ウイルスワクチンについても、それを推進させるための研究費や活動費などの支給がされてゐることは容易に推認できる。現に、ビル・ゲイツも、モデルナ社とアストラゼネカ社などに多額の投資をしてゐるのである。

7 ワクチン禍の訴訟

⑴ 昭和27 年から昭和49 年にかけて、種痘などの予防接種を受けた後に、死亡ないしはその副作用による心身障害の後遺症を抱へることになつた患者とその両親ら62 家族159 人が、国を被告として損害賠償を求めた「予防接種被害東京集団訴訟」において、東京高等裁判所が平成4年12月18日に、「国が予防接種を強制ないし勧奨するに当たり、厚生大臣は接種率を上げることに施策の重点を置き、副反応の問題にそれほど注意を払わず、禁忌に該当する者を識別除外するため適切な予診を行うにはほど遠い体制で予防接種を実施することを許容し、また接種を担当する医師や接種を受ける国民に対し予防接種の副反応や禁忌について周知を図らなかった等判示の事実関係の下においては、厚生大臣には予防接種の禁忌者に予防接種を実施させないための充分な措置をとることを怠った過失がある。」として、国の責任を認める判決がなされた(判時1445号3頁)。
⑵ そして、この判決を踏まへて、平成6年の改正予防接種法では、インフルエンザなど臨時の予防接種は廃止され、「集団接種」から個人の同意によつてなされる「個別接種」へ、接種義務は否定されて努力義務へと大転換した。
⑶ しかし、ワクチン利権は、さう簡単には引き下がることはなく、幾度となく、パンデミック騒ぎを起こし、パンデミックであると装ふことで、努力義務になつたものを接種義務に再度引き上げて集団接種を受けさせることによつて大量にワクチンを購入させる失地回復行動に出た。その一例が、前述した平成21年春から始まつた、「いはゆる新型インフルエンザ」パンデミックの「から騒ぎ」であり、それに引き続いて子宮頸がんワクチンの災厄を招き、現在、その訴訟が提起されてゐる。
⑷ そして、将来において、武漢ウイルスワクチン禍の問題を引き起こすことになることは必至である。

五 武漢ウイルスワクチンの危険性
1 安全性について

⑴ ビル・ゲイツ発言は、未だに撤回されず維持されたままであり、むしろ、そのことを強力に実践するために、ビル・ゲイツ氏は、武漢ウイルスワクチンの開発製造を担ふ、モデルナ社やアストラゼネカ社のワクチン開発に巨額の投資をしてゐるのである。
⑵ しかも、これまでの生ワクチンや不活化ワクチンではない、未知のワクチンの仮説のみによつて、遺伝子操作の武漢ウイルスワクチンを軽々に世界に普及させるのである。
⑶ 人類がレトロウイルス(Retro virus)と共存し、その他のウイルスによつて長い歴史的時間の経緯の中で自然的に遺伝子への影響を受けてきた長い経過を辿つたものが、人工的に大量生産されたワクチンを集団接種するといふ人為的で超短期の急激な影響を受けることが果たして安全なのかといふ素朴な疑問を到底払拭することはできないのである。
⑷ ところが、その危険や疑問について完全に思考停止して、世界の潮流に対して「バスに乗り遅れまい」として国が盲従することは極めて危険なことである。
⑸ しかも、これまでのワクチン医療の歴史から解るやうに、ワクチン開発は、これから益々利権化し、これまで述べたとほり、国際金融資本の命ずるまま製薬会社の利権競争に政治家などが完全に絡め取られてゐるのである。
⑹ ワクチン製造会社は、「我が亡き後に洪水よ来たれ」と、フランス王ルイ15世の愛人ポンパドゥール侯爵夫人の言葉のやうに、日本政府が予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)に基づいて損失補償契約まで締結してくれて、ワクチン禍が起こつてもその賠償を日本政府が肩代はりしてくれるので、一日も早くワクチンを売つて大儲けすることに徹してゐるのである。
⑺ ところで、アストラゼネカワクチンについては、接種後に血栓症を発症する事例が増加して死亡例も出たことなどから、英国と欧州医薬品庁(EMA)が警鐘を鳴らしたために、わが国も公的接種に用ゐることを一時停止したのは、やはり安全性が担保できてゐないことを国は認めてゐることに他ならない。特例承認されてゐるのに、アストラゼネカワクチンのみについて公的接種を一時停止するといふことは、他のワクチンとの取扱において不合理な二重基準であると言はざるを得ない。しかも、その後になつて一時停止を取りやめて公的接種をすることになつたが、どうして一時停止したのか、そして、その後にこれを解除したのはどうしてなのかについて、合理的な説明は全くされてゐないのである。
⑻ また、根本的な問題として、国は、子宮頸がんワクチンと同様に、武漢ウイルスワクチンについては、添加物(アジュバント)の危険性に関しては全く説明してゐない。特に、前記第二の八7で述べたやうに、mRNAワクチン(ファイザーワクチン、モデルナワクチン)のアジュバントであるLNPの危険性の有無について説明されたことは、これまで全くないのである。

2 非臨床試験と臨床試験について

⑴ さらに、武漢ウイルスワクチンの特例承認についても、厚生労働省が平成22年5月27日付けで発出した「感染症予防ワクチンの非臨床試験ガイドライン」(非臨床試験ガイドライン)及び「感染症予防ワクチンの臨床試験ガイドライン」(臨床試験ガイドライン)に従つた審議によるものではない。極めて簡略化し、始めに特例承認ありきの審議であつて、特例承認前に供給契約を締結してゐることがその証左である。
⑵ たとへば、非臨床試験ガイドラインによると、生殖発生毒性試験については、「受胎能及び着床までの初期胚発生に関する評価は、頒布投与毒性試験における病理組織学的検査で生殖機器への影響が懸念される場合に必要である。」として、「影響が懸念される場合」の判断については、ワクチン開発者に丸投げしてゐるのである。これでは、ワクチン開発者が、自己の利益確保のために、「懸念がない」として生殖発生毒性試験をしないか、したとしてもそれを簡略化することは必至である。
⑶① つまり、まづ、ファイザーワクチンについては、厚生労働省(医薬・生活衛生局医薬品審査管理課)のファイザーワクチンの特例承認に関する令和3年2月12日付け審議結果報告書によれば、劇薬であるLNPが「投与部位以外で放射能が認められた主な組織は、肝臓、脾臓、副腎及び卵巣」であるとしてゐる(p16)のであるから、卵巣に滞留することによる生殖発生毒性試験に関して、ファイザー社から詳細なデータを提出させて審議する必要があつた。
② 後述するとほり、提供された資料は、極めて不充分なものであつた。しかし、このやうな動物実験は簡単なものである。マウスやラットにファイザーワクチンを筋肉注射して、産児数等の変化を調べれば、これによつてLNPの不妊作用の有無が解る。ところが、厚生労働省は、ファイザー社からの当該資料の提供を求めず、自らも追試をして確認することも全くしなかつた。
③ この製剤は、希釈した原薬と、LNPを構成する脂質(ALC-0159、ALC-0315、DSPC及びコレステロール)を混合して製造するとあり(p6)、LNPは脂質であつて、血液等の水性の体液とは融和しえない。それゆゑ、融和しないまま各臓器や血管に半永久的に付着して蓄積し続けることになるので、中長期における遺伝毒性、がん原性の可能性が高い。特に、このワクチンは、遺伝子操作がなされたものであるにもかかはらず、遺伝毒性試験及びがん原性試験は「実施されていない。」のである(p18)。
④ また、生殖発生毒性試験は実施されたとするが(p18)、それは雌のラットについて極短期で数回の試験を行つただけで、卵巣に付着して蓄積されることを前提としたものではなく、親動物及び次世代への影響を判断するには余りにも不充分極まりないものである。
⑷① 次に、モデルナワクチンについては、これはファイザーワクチンと同様にmRNAワクチンであるので、前記⑶と同様のことが言へる。そして、モデルナワクチンについての厚生労働省(医薬・生活衛生局医薬品審査管理課)の令和3年5月20日付け審議結果報告書によれば、「ラットの生体内分布」(p18)では、対象をラットの雄だけに限定して雌を除外したものの、「血漿中及び各組織中(筋肉(投与部位、膝窩リンパ節、腋窩リンパ節、脳、眼、骨髄、心臓、肺、腎臓、肝臓、脾臓、精巣、胃及び空腸)」にmRNA濃度が測定された。」としてゐる。
② また、遺伝子毒性試験、がん原性試験及び臨床薬理試験は、いづれも「実施されていない。」のである(p21、p23)。
③ そして、「生殖発生毒性試験」では、「安全性上の懸念は低いと判断されている。」とするが、「ラットの生体内分布」(p18)で、あへて雌を除外し、卵巣にLNPが付着し蓄積することを確認する試験を省略し、雄のラットだけで簡易な試験手法により結論を出すのは極めて作為的であり非科学的である。
⑸① さらに、アストラゼネカワクチンについては、これについての厚生労働省(医薬・生活衛生局医薬品審査管理課)の令和3年5月20日付け審議結果報告書によれば、不妊の効果があるポリソルベート80が含有されてゐる。
② これについては、前記四の「子宮頸がんワクチンの危険性」の3ないし5で主張したとほり、不妊化の危険が大きいものであるが、これについての安全性の証明は全くなされてゐないのである。
③ また、このワクチンの「生体内分布」については、ファイザーワクチン及びモデルナワクチンと同様に、雌雄のマウスを用ゐた極短期の数回のみの実験しか行つてゐないが、すべての臓器等に分布が認められたとしてゐる(p15、p16)ことからして、LNPの脂質は、体内に遍く拡散し、体液と永久に融合することなく、血管内壁や臓器に付着して蓄積されることを示してゐるのである。
④ しかも、アストラゼネカワクチンは、他のワクチン以上に遺伝子組み替へによつて製造されたものであるから、遺伝子毒性試験及びが原性試験は必須であるにもかかはらず、いづれも「実施されていない。」(p17)のである。
⑤ 従つて、生殖発生毒性試験は、マウスやラットによる極短期で数回の試験を行つただけでは極めて不充分なのであり、この程度の簡易な試験で、「親動物及び次世代への影響は認められなかった。」とすることはできない。
⑥ ところで、アストラゼネカワクチンには、塩化マグネシウムが使用されてをり、これについては、「特段の問題はないし判断した。」とか、「安全性上の問題が生じる可能性は低いと判断した。」とある(p10)。これは、いはゆる苦汁(にがり)であるから、経口、経皮に毒性はないとしても、これが筋肉に直接注射されることによる血液毒、細胞毒、神経毒の影響があるか否かとは別問題である。
⑦ 「ツキヒガイ閉殻筋への塩化マグネシウム注射による開殻」技術が存在するが(参照リンク先)、これは、ツキヒガイ(月日貝)を短時間のうちに開殻させ軟体部の手術が可能な方法として塩化マグネシウム溶液を閉殻筋に注射する方法である。塩化マグネシウムがツキヒガイの閉殻筋の神経毒、血液毒として作用して筋肉を麻痺、弛緩、破壊することになるが、これを人が食しても塩化マグネシウムが経口毒にはならないといふことなのである。
⑧ 従つて、塩化マグネシウムを筋肉注射して、血液に直接注入することの安全性については明らかではないのである。
⑹ ところで、このやうな問題があるにもかかはらず、非臨床試験ガイドラインでは、遺伝毒性試験やがん原性試験は「必要としない」とされてゐるのであり、これほど安全性を無視したものはガイドラインに値しないのである。
⑺ そして、こんな程度のお粗末な非臨床試験が済めば、次に臨床試験に進むのであるが、これも特例承認では省略される。製薬会社の治験結果を無批判に信用するのである。しかも、臨床試験ガイドラインでも、「外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因」を重視してゐるが、それも審議されてゐないのである。
⑻ ところで、臨床試験は、第Ⅰ相試験(小規模試験)、第Ⅱ相試験、第Ⅲ相試験(大規模試験)といふ段階を経ることになるが、具体的な方法や要件は示されてゐない。特に、第Ⅲ相試験では、「適切な対照群を設定した無作為化二重盲検比較試験が望ましい。」とされるだけで、適切な二重盲検法でなくてもよいとしてゐるのであつて、治験は不要としてゐることになる。
⑼ 武漢ウイルスワクチンで採用された第Ⅲ相試験は、医師(観察者)からも患者(被検者)からもワクチン接種と偽薬接種のいづれであるを不明にする二重盲検法ではない。極短期間でなされた単盲検法である。単盲検法といふのは、医師(観察者)はいづれかを認識してゐて、患者(被検者)のみが知らないといふ方法であるために、いはゆる観察者バイアスにより公正な判断ができないのである。特に、前述したとほり、PCR検査の陽性反応により武漢ウイルス感染が認められるとしても、
①武漢ウイルスワクチンの有害事象(副作用(副反応)、アナフィラキシー等)による症状と
②武漢ウイルス感染症の症状とを判別できない。それゆゑ、接種群での②の症状をすべて①の症状としてカウントとすれば、驚異的な有効率になるのである。
⑽ このやうに、厚労省のガイドラインは、安全性に関する配慮が手薄であり、有効性に関することに前のめりになつてゐる。しかも、「発症者の定義」が重要であるとするだけで、その基準すら定めてゐない。さうであれば、「発症予防効果」を判断するについて、発症の定義を恣意的に定めれば、有効率も変動することになる。この臨床試験ガイダンスでは、「発症予防」の概念の説明として、「病原性微生物の感染による病気の発症を防ぐこと、広くは重症化の防止、症状の軽減化の意味も含む。」としてゐるが、これでは、海外のワクチンの有効率がどの基準の定義によるものかが不明なのである。
⑾ そもそも、「発症予防」の概念の中に、「重症化予防」といふ異なつた概念が含まれることは、概念定義として破綻してゐる。重症化予防といふのは、「発症予防」ができずに発症したが重症化することを予防するといふ意味であるから、これをも「発症予防」であるとすることは、概念の定義に矛盾があるのである。
⑿ そもそも、武漢ウイルスのワクチンは、発症予防効果があると説明されたり、発症予防効果がなくても重症化予防効果があると説明したりするので、効果態様が明確なものではない。発症予防効果と重症化予防効果とは異質であつて、しかも、それぞれの効果があるとするエビデンスは全く存在しないのである。

3 有効性についての疑問

⑴ ところで、武漢ウイルスワクチンについて、驚異的な有効率があるとすることにはカラクリがある。それは、前述したとほり、公正な二重盲検法ではなく、観察者バイアスの著しい単盲検法により、極めて短い期間で結論を出してゐるからである。
⑵ 武漢ウイルスに感染した症状と、武漢ウイルスワクチン接種による副作用(副反応)の症状とを峻別して診断することは困難であるから、有効率を高めるために恣意的な診断をして分類することは可能だからである。
⑶ 前述の厚生労働省の「臨床試験ガイドライン」では、有効率について、

「ワクチンの発症予防効果は、ワクチンの非接種者群における罹患率に対する接種者群における罹患率の低下率で表され、直接的な防御(すなわち、抽出したワクチン接種群中でのワクチン接種による防御)で評価される。ワクチンの発症予防効果
(Vaccine(protective)Efficacy(VE))は、一般に以下の式で評価される。
 VE=(Iu-Iv)/Iu×100%=(1-Iv/Iu)×100%=(1-RR)×100%
 Iu =ワクチン非接種群における発症率
 Iv =ワクチン接種群における発症率
 RR=相対危険度=リスク比(ケースコントロール研究(症例対照研究)或いは他の研究で、対象疾患或いは有害事象の頻度が低い場合はオッズ比に置き換える)」

としてをり、これは、確かに、WHOワクチンの立証評価に関するガイドラインと同じである。
⑷ ファイザーワクチンの有効率が95%であることの根拠された論文(Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine | NEJM)によれば、接種群18,198人のうち感染者が8人、非接種群18,325人のうち感染者162人であることを基礎として導き出したのであつて、厳密には、接種群と非接種群とが同数ではないため、按分調整する必要があるとしても、仮に、概算計算としてこれらを同数であると看做して、前記の有効率の数式によつて計算すると、(162-8)÷162であるから、95%の有効率といふことになる。
⑸ しかし、この数値にはトリックがある。この数値が正しいことを前提とした上で、視点を変へて数値を検討してみると、接種群のうちの非感染者の割合は(18,198-8)÷18,198=99.956%、非接種群のうちの非感染者の割合は(18,325-162)÷18,325=99.116%となるのである。つまり、接種しても接種しなくても感染しない確率は99%以上なので、接種してもしなくても殆どの人は感染しないのである。感染しない確率の差は0.84%であるから、非接種者が感染しない確率を僅か0.84%上げるために、武漢ウイルスワクチンの非接種者に接種を奨励することは、国民に有害無益なことをさせた上、国費を無駄遣ひするだけである。
⑹ また、仮に、武漢ウイルスワクチンに有効性があるとしても、そのことと安全性とは全く別問題である。危険な毒物でも有効性がある場合もある。
⑺ つまり、武漢ウイルスの問題は、初めから政治マターであり、ワクチン外交の道具として用ゐられてきたのであつて、安全性及び有効性の議論もまた政治的に左右されてきたのである。
⑻ 支那(China)共産党(Chinese Communist Party CCP)の絶対独裁下で成立した傀儡国家「中華人民共和国」(以下「中共」といふ。)が製作した不活化ワクチンであるシノファーム、シノバックなどについては、CCPの情報統制下にあるため、武漢ウイルスの発生と拡大に関する情報の開示もなされず、しかも、これらの中共製ワクチンの安全性及び有効性についても信用性が低く、説明資料が皆無に等しいことから、安全性及び有効性を肯定的に評価すること自体が論外ではあるものの、そのことを当て馬にするやうに、中共製ワクチンをトリックスターとして批判したところで、欧米製のワクチンが安全性及び有効性を満たしてゐるとの証明にはならない。あくまでもこれは国際政治下での利権争ひに過ぎないのである。
⑼ 製薬会社は、自社製品の有効性(有効率)の高さを自画自賛するものの、企業の特許上の秘密だとして具体的なエビデンスは示されず、その他の資料についても、多くの部分がマスキングされたものしか提供されないので、そのやうなもので安全性の証明は勿論、有効性についても証明されたことにはならず、治験の正確性についての事後検証も全くなされてゐない。
⑽ 科学的証明は、再現性による担保が必要であるが、ワクチンについてはそれが不可能なので、そもそも科学的証明があつたことにはならない。また、有効率の正確さを検証するとしても、二重盲検法における被検者を接種群と非接種群に二分する人選が恣意的か否かについての検証もできてゐない。感染が拡大してゐる地域での被検者の選定の場合、非接種群に感染者を多く選定すれば、有効率が高くなるので、いくらでも工作できるのである。
⑾ また、ワクチンを輸送し保存するについて、超冷凍を必要とするといふことは、ワクチンが極めて不安定で壊れやすいことを意味し、解凍すれば壊れてしまふことを意味する。解凍して壊れてしまつたり、殆ど壊れてしまつたものを接種することになるので、本来であれば1回の接種で済むところを、下手な鉄砲も数撃てば当たるが如く、接種を2回することにしてゐるのである。
⑿ つまり、接種しても、殆どが解凍されて不安定になつて壊れたワクチンであつても、アジュバントの毒物であるLNPだけは確実に安定的に血液循環系に注入されることになる。そして、それを2回接種し、ワクチンの効果は数ヶ月程度であるとされてゐるため、何度も何度も、これから毎年何回も接種することになると、LNPは、体内に着実にどんどんと蓄積され続ける。そして、LNP抗体が出来て、それによる自己免疫疾患としてのギラン・バレー症候群などを引き起こすことになるのである。
⒀ 仮に、接種によつて免疫を獲得できたとしても、それは極短期間のものであつて、その結果、中長期に亘つて有毒なアジュバントによつて身体が蝕まれることは確かなのである。不確かな目先の予防効果を得るために、将来の健康が害されることを強いられるのは、拷問と同じである。
⒁ また、製薬会社側から変異ウイルスに効果があるとの喧伝がなされてゐるものの、これらの情報の信憑性に疑問があり、それを証明する科学的根拠も示されてゐない。そんな曖昧なことで、果たして70%の接種率による集団免疫なるものが獲得できる筈がない。穴の空いたバケツで水を受けるに等しく、いつまで経つても、70%の水は溜まらないのである。
⒂ そもそも、生来的な自然免疫の外に、ワクチンによつて獲得免疫が得られるか否かについての素朴な疑問がある。効果があつたとしても数ヶ月で獲得免疫が消えるやうなワクチン接種によつて集団免疫なるものが社会的に形成されるとする明確な根拠はないのである。
⒃ ワクチンが有用であるためには、人から人への伝播性が明らかになつてゐる感染症に効果があることが前提となる。また、免疫を獲得すればそれが長期に亘つて継続し、その後頻繁にワクチン接種をしなくてもよいことも必要条件である。そして、いづれも感染を同定する手段があることが、科学的証明のために必要条件となるが、武漢ウイルスワクチンは、この条件を満たしてゐない。
⒄ いづれにしても、河野発言は、大臣として、政治家としての良心と良識を欠き、製薬会社に媚びて盲従する国の傀儡としての発言に過ぎず、その内容は安全性を肯定できる説明には全くなつてゐない上に、有効性の説明については何もなされてゐないのである。

六 予防と治療
1 足し算と引き算

⑴ 国民の健康の維持・増進をはかる活動としての公衆衛生には、予防と治療の二面性がある。特に、医学では、予防医学と治療医学とに分類されるが、医療に偏ることなく、真に健康な社会を維持するためには、民間の保健衛生や生活習慣の健全化などが重視されなければならない。
⑵ コッホ(Koch,Robert)などにより近代細菌学が生まれ、疾病の病原体を特定して、その予防、治療の方法を求めるためのコッホの4原則が確立して医療は発展してきた。治療医学については、血清療法や治療薬の開発の方向へと進んだが、予防医学については、ジェンナーの成功体験といふ虚偽の幻想を盲信して、ワクチン開発の方向へと急速にのめり込んで行つたのである。
⑶ 予防のためのワクチン接種と治療のための法補の一つである血清療法とは、その研究開発方向が真逆となつてしまつた。それは、いはば、ワクチンは足し算方式、血清療法は引き算方式といふことなのである。
⑷ 血清療法とワクチン接種との根本的な相違は、血清療法が抗毒素(抗体)を接種して治療するのに対し、ワクチン接種は不活化した毒素または抗毒素由来のものではない毒素(抗原)を接種することにより、体内で抗体を作らせて予防する手法の違ひにある。
⑸ つまり、予防のためのワクチン接種の場合では、生ワクチンの手法では比較的血清療法に近い手法であつたが、それが不活化ワクチンへ、さらに、そして、新たに、mRNAワクチンなどの遺伝子操作のワクチンへと、病原体とは全く異物の様々なもの(アジュバント)を添加し続けるといふ足し算方式のワクチン開発することで今日に至つてゐるからである。

2 血清療法と保健衛生政策

⑴ これに対し、血清療法は、明治23年12月4日に北里柴三郎とエミール・ベーリングが血清療法の発見を発表したことにより始つた。血清療法の問題点は、血清中に抗体以外の物質が多く存在することから、それによる副作用が起こるために、それが治療の効力を弱める因子となつてゐた。そのため、血清中から抗体のみを抽出する方法が研究されて改善され、さらにそれ以上に純度の高い抗体の抽出が求められた。そして、昭和28年に東北大学で発見されたセンダイウイルスを用ゐて、昭和50年にケンブリッジ大学で開発されたハイブリドーマ技術によりモノクローナル抗体が発明され、動物由来の血清によらずして抗体を生産する手法が実用化された。つまり、血清中の抗体以外の物質を除去して、純粋な抗体を生産する引き算方式の方向で開発されてきたのである。
⑵ 武漢ウイルスについても、米食品医薬品局(FDA)は、令和2年8月23日に、感染症患者の回復期血漿を使つた血清療法を緊急使用許可するとの発表を行つたが、武漢ウイルスワクチンの危険性と比較すれば、緊急使用の限度では容認しうる判断と言へる。
⑶ いづれにしても、北里柴三郎の偉大な功績である血清療法は、予防にも有用である可能性が大きいことから、武漢ウイルスの感染者の血清から中和抗体(病原体感染阻止能(中和能)のある抗体)などを取り出すことにより、これを予防と治療に活用すれば、抗体以外の毒物で生産する危険なワクチン開発から脱却することができる。にもかかはらず、国は、これを無視して危険なワクチン接種のみの方針に固執してゐる。
⑷ 国の感染症予防政策は、ワクチンを接種すればすべてが解決するといふ妄想にも似た観念に囚はれてゐるのであつて、極めて異常で不健全なものと言ふべきである。ワクチン接種が全国民に行き渡れば感染は終息し経済は回復するといふ妄想である。このやうな妄想の観念は、人の健全な生活感覚においても極めて不健康で歪なものである。
⑸ 国としては、ワクチン接種を政府をあげて積極的に奨励してワクチンに極度に依存した不健全な保健衛生政策をとるのではなく、全国民に対し、日常において感染症に打ち勝つて自己免疫力の向上を図るために、免疫力を弱めるやうな息切れのする過度な運動を避けて適度な運動を奨励し、バランスのある食事、充分な睡眠、保温など、生活環境を改善させる具体的な保健衛生政策を、医療機関や研究機関なども含めて官民挙げて推進させなければならないのである。
⑹ 国民が健康になるのは、国の政策も健全でなければならない。官民一体となつて、感染症に打ち勝つ生活環境を充実させ、予防効果を高めて、安易な薬物依存を避けつつパンデミックを押さへ、安全な血清療法や治療薬の開発により予防と治療を十全にする必要があるにもかかはらず、国は、これまで感染症の予防のためにはワクチン接種のみに依存して積極的に奨励し、その他の政策を全く行はない。国民には、ワクチン接種以外の選択肢を提示しないので、結果において実質的にはワクチン接種を強制してゐることになるのである。
⑺ すなはち、他に選択肢のない一つのみの政策の推奨は、強制と同視される。思想及び良心の自由(憲法第19条)に関しても、「国家権力が特定の『思想』を勧奨することも、形式的には強制でないにせよ実際上は強制的に働くから、やはり本条(憲法第19条)の禁ずるところと解すべき・・・」(青林書院新社『注釈日本国憲法上巻』388頁、389頁)とされるのであつて、これと同様に、他に選択肢のないワクチン接種のみの勧奨といふのは、「ホールドアップ状態」にも等しい「TINA」(There is No Alternative)であつて、「これ以外に選択肢はない。代替案のない絶対的なもの」といふ強制状態に置かれてゐるのである。
⑻ 予防接種法第9条の、いはゆる「努力義務」といふのは、接種を「受けるよう努めなければならない。」(同条第1項)とし、対象者が16歳未満の者又は被後見人であるときは、その保護者は、「受けさせるため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」(同条第2項)とするものであつて、これには接種させる強制力がないことは明らかである。
⑼ また、予防接種法の「努力義務」を超えて、さらに強い義務の態様を国民に負担させるには、法律の改正が必要であり、また、予防接種法には、その義務態様の拡大について、政令以下に委任する法律の留保や法律の授権もない。
⑽ 従つて、義務態様をさらに拡大させて「接種義務」があるかの如く政令以下で実質的に定めたり、あるいはそのやうに運用することは、憲法第73条第1号及び第7号に違反する法令違憲ないしは運用違憲であつて無効である。
⑾ また、そのやうな運用違憲の政令に藉口して実質的に接種義務を押しつけることは、意に反する苦役を強要してゐることになるので、国の施策は、憲法第18条に違反することになる。
⑿ さらに、国は、前述のとほり、さらに、PCR検査を受けないのであれば不利益措置を講ずることになるとの実質的な強制によつて、PCR検査を国民に受けさせることも、意に反する苦役を強要してゐることになるので、国の行つてゐるPCR検査の施策も、憲法第18条に違反することになる。

第四 違憲性及び違法性について
一 保健衛生政策全般について
1 有害薬品と有害思想

⑴ 国家が刑罰権を行使する場合は、謙抑性の原則により「疑はしきは罰せず」であり、有罪の証明責任は国家が負ふ。これに対して、食品と医薬品の有害性、危険性に関しての大原則は、「疑はしきは禁止する」である。
⑵ 憲法学においては、「二重基準の審査」(double standard test)といふものがある。これは、経済的自由権と精神的自由権とを区別し、後者を優越的地位にある権利として、それを制限する法律の合憲的審査に厳格な基準を適用する反面、前者を制限する法律には合憲性を推定し、より緩やかな基準によつて審査するといふものである。
⑶ そして、その根拠の一つとして用ゐられるのが「思想の自由市場の理論」である。これは、経済の自由市場における「有害食品(薬品)」と、思想の自由市場における「有害思想」とを比較して、後者の有害性は自由市場の中で淘汰されて有害性は減少ないしは消滅しうるが、前者の有害性の被害は自由市場の中で淘汰される性質のものではなく、これによる被害は即効的かつ甚大で不可逆的に回復不能なものとなりうるといふ決定的な差異があるからである。
⑷ それゆゑ、国民の生命と健康への危険性が疑はれる食品や医薬品などについては、科学的根拠に基づいて安全性の証明がなされない限り、その使用、消費、販売、貯蔵、保管などが即時、全面的に禁止される。つまり、具体的には、安全性の疑はれるものは、需要者側では「疑はしきは使はず、買はず、食べず」であり、供給者側では、疑はれる物の製造、販売、使用の全面禁止である。
⑸ 従つて、国民の側は、その「危険性」の「証明」をする必要はない。強いて言ふならば、国民の側には、危険性がありうることを「指摘」する責任があるだけである。国民の側が危険性の疑惑についての指摘責任を果たせば、国家の側がその「安全性」の証明責任と説明責任を負ひ、安全であることの証明と説明を公表しなければならない。ところが、昨今のワクチンに関しては、これとは逆に、あたかも危険性が証明されてゐない場合は使用できるといふやうな本末転倒の議論がまかり通つてゐることは由々しい事態である。
⑹ しかも、安全性の証明どころか、少なくとも危険性の「疎明」がなされてゐるのに、国はこれまでのすべてワクチンの接種行為を間断なく実行してきた。ギラン・バレー症候群等の発症や様々な健康被害を引き起こす危険領域に向けて、インフルエンザワクチン、子宮頸がんワクチン、そして、武漢ウイルスワクチンが多くの国民に投与されて行く。これ以外にも危険なワクチンには様々なものがある。新三種混合ワクチン(MMR)、ヘルペスワクチン、肝炎ワクチンなど枚挙に暇がない。

2 有害事象

⑴ また、国民の命と健康を脅かす危険は、ワクチンだけではない。今や、精神科や心療内科などによる精神医療は、「精神医療産業」と呼ばれてゐるのである。インフルエンザ治療薬のタミフルの投与により、子供たちが異常行動や不慮の事故が頻発したことにより、10歳以上の未成年には投与しないといふことになつたが、このタミフルは向精神薬である。このやうな向精神薬や新しいダイプの抗うつ剤などが、平成11年以降に多く販売承認されたことによつて、精神疾患の患者数、とりわけ気分障害の患者数が統計上急増してゐる。
⑵ また、リタリンといふ依存性の高い向精神薬、抗うつ剤であるSSRIなどが患者に大量に安易に患者に処方され、その副作用の発現率は極めて高い。しかも、精神科受診後の自殺(薬害自殺)や凶悪犯罪(薬害犯罪)も多発してゐる。さらにまた、児童相談所が一時保護といふ制度の運用を濫用する問題に加へて、一時保護された児童に対して、児童相談所ご用達の医療機関が、大人でもその副作用が懸念されてゐる向精神薬を親権者の承諾もなく平気で投薬し続ける事例が急増してゐる。
⑶ これらの状況こそ、患者の開拓と患者の拡大再生産を製薬業者と医療機関との共同で推進する、まさに「精神医療産業」の実態である。完治に向かふ治療効果をほとんど生み出さない薬物を製造し、診療機関を継続的に訪れるリピータ患者が増加することによつて、右肩上がりの巨額な売り上げが見込める成長産業であり、そこからの広告収入を当てにするマス・メディアとの「不適切な関係」はここにも見られるのである。そして、これらは、厚生労働省がワクチン接種政策と一体となつてこれまで一貫して行つてきた政策なのである。
⑷ ところで、平成16年5月に、カナダのモントリオールで開催された第18回世界不妊学会で、男性不妊の発生率が世界的に急上昇してゐるといふ研究報告が行なはれ、我が国でも平成12年以降、精子数に強い減少傾向が示されてゐると指摘されてゐる(健康情報 kenko-joho.jpより)。そして、アメリカ環境医学会による動物実験や家畜への影響調査によると、遺伝子組み換へ技術を用ゐた遺伝的性質の改変によつて品種改良等が行はれた遺伝子組み換へ作物(GMO作物)を食べることによつて生殖関連の障害が発生することが判明してゐるし、また、避妊効果を狙つた殺精子コーン、ポテト(フランケン・ポテト)、大豆などが開発されてゐるといふ。
⑸ そして、遺伝子組み換へによつて、種(子孫)を残せない一代限りの種(不妊種子、ターミネータ・シード)が大量に画一的にできるといふことは、その不妊処理に成功したこといふことであり、不妊化のDNAを持つ作物を食することによつて不妊の影響が出ないはずがないのである。
⑹ 子宮頸がんワクチンが不妊ワクチンであることは前述のとほりであるが、不妊化の無精子化の危険はそれだけではない。歯磨き粉や飲料水の中に入つてゐるフッ素によつて、脳機能障害、学習障害、多動症、アルミニウムとの共働作用による高齢者のアルツハイマー病、甲状腺機能障害、生殖障害(不妊、流産)などを引き起こす危険があるとされてゐる。さらには、スポーツ飲料に含有してゐるアスパルテーム、アセスルファルなどや、化学薬品としての無数の食品添加物、成長ホルモン、プリオンを投与され続けた牛、豚、鶏の肉食と、ありとあらゆる不妊の危険に包囲されてゐるのである。
⑺ このやうな状況では、ワクチンの有害事象(副作用(副反応)、アナフィラキシーショック)などは一過性のもので氷山の一角であり、アジュバントによる将来の重篤な健康被害も然る事ながら、生活の全事象が危険に取り巻かれてゐることになる。
⑻ その意味において、ビル・ゲイツ発言は、ワクチンだけでなく、これらの遺伝子操作レベルの技術などを総合した人口削減政策を意味してをり、根は一つに繋がつてゐるのである。このやうなことを国家が放置して黙認することは、個人の尊厳と健康で文化的な最低限度の生活を根底から否定することであつて、明らかに憲法第13条及び第25条に違反するものである。

二 武漢ウイルスについて
1 感染症指定の基準について

⑴ 前述のとほり、感染症指定令及び改正された感染症法による指定には、科学的根拠はない。
⑵ しかも、その指定と施行によつて国民の権利を侵害する結果となり、①感染者、②無症状感染者、③非感染者の区別が恣意的となる。そして、これに対する医療措置に不平等、不公正を生じさせることになり、告知と聴聞の権利を認めずに医療措置を実質的に強制されることになるので、これらは、国民に適正手続を保障した憲法第13条、第14条及び第31条に違反する。
⑶ また、これによつて実質的に強制された医療措置によつて、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国民に保障する憲法第25条にも違反する。

2 武漢ウイルスワクチンの安全性と特例承認について

⑴ 前述のとほり、すべての武漢ウイルスワクチンは、非科学的なものであつて、国に課せられた安全性の証明責任が果たされてをらず、特例承認の要件すら満たさない違法なものであるから、特例承認自体が違法無効である。
⑵ ファイザーワクチンは、令和2年12月18日に申請がなされ令和3年2月14日までの58日間で、アストラゼネカワクチンは令和3年2月5日に申請がなされ同年5月21日までの135日間で、モデルナワクチンは令和3年3月5日に申請がなされ同年5月21日までの77日間で、いづれも極短期で特例承認がなされてゐる。その間に、どのやうな審議、調査、検証、追試などがなされたかは不明であるが、これほどの短期で審議が完了できる筈がないのである。しかも、令和3年3月5日からは、アストラゼネカワクチンとモデルナワクチンの2件を同時併行して審議したことになるが、こんなことは不可能なことである。これは、始めに結論ありきといふことなのである。
⑶ また、アジュバントによる副作用(副反応)やアナフィラキシーなどが起こつたり、血栓症等で死亡する事例があるといふことは、それが「毒物」であるためであつて、その症例の発生比率が小さいことを以て安全性が認められるとする論理は、明らかに倒錯した詭弁である。
⑷ そして、武漢ウイルスワクチン接種を強く国民に奨励し、その安全性に疑問と懸念を抱く意見のすべてを河野発言などによつて国を挙げてデマだとしてその言論を封殺することになる。このやうな行為は、憲法の保障する民主主義、自由主義を根底から否定する全体主義に他ならないのであつて、これにより権力的手法により社会の同調圧力を見込んで言論封殺を行つたことになるのであるから、国民の表現の自由(憲法第21条)を明らかに侵害してゐるのである。

3 ワクチン接種の強制と努力義務

⑴ 前述のとほり、国は、国民に対し、武漢ウイルスワクチン接種以外の方法による保健衛生政策を全く提示しないのであるから、選択肢のない一つだけの方法を奨励することは、まさに強制に他ならないのである。
⑵ 従つて、このやうに実質的に強制されたワクチン接種を努力義務まで課して推奨する行為は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国民に保障する憲法第25条に違反するのみならず、前述したとほり、これは、意に反する苦役に服させることになるので、憲法第18条に違反する。
⑶ しかも、わが国に蔓延する同調圧力の風土を悪用して、集団接種、職域接種などを行ふことは、努力義務を超えて実質的に接種義務があるやうに解釈運用するといふ「運用違法」を犯してゐることになるので、平成6年改正の予防接種法に明らかに違反してゐる。
⑷ そもそも、予防接種法第9条の努力義務については、強制ではなくあくまでも任意であると国は説明するが、任意といふことであれば、いかなる義務も存在しない筈である。ところが、接種を「受けるよう努めなければならない」といふことを「任意」であるとしながらも、「努めなければならない」といふ「義務性」の表現を殊更に強調し、いつしか平成6年改正の予防接種法改正以前の「接種義務」を復活させる政策を徐々に推し進めてきてゐるのである。
⑸ 従つて、接種を「受けるよう努めなければならない」とする予防接種法第9条第1項及び第2項の規定は、接種義務があるかの如く運用違法がなされる諸悪の根源であつて、国民の健康被害を拡大させることになるので、この義務性は全否定されなければならない。
⑹ また、憲法第29条第3項は、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」と規定してをり、これについては、公共のためにする財産権の制限が社会生活上一般に受忍すべきものとされる限度を超え、特定の個人に対し、特別の財産上の犠牲を強いるものである場合には、これについて損失補償を認めた規定がなくても、直接憲法第29条第3項を根拠として補償請求をすることができないわけではないと解されてゐる(昭和43年11月27日最高裁大法廷判決・刑集22巻12号1402頁、昭和50年3月13日最高裁第一小法廷判決・裁判集民114号343頁、同年4月11日最高裁第二小法廷判決・裁判集民114号519頁参照)。
⑺ 従つて、違憲違法な武漢ウイルスワクチン接種のために、接種会場等に移動させる費用と時間的かつ労務的負担を強いることは、憲法第29条第3項を根拠として補償請求する権利があり、それに応じないとしても、それを実質的に強要することが違憲であることは明らかである。
⑻ わが国の令和元年の死因(死亡率)の順位は、昨年と同様に、第1位は「悪性新生物(腫瘍)」、第2位は「心疾患(高血圧性を除く)」、第3位は「老衰」、第4位は「脳血管疾患」、第5位は「肺炎」であるが、令和2年以降においても、大きく変化はない。第5位の肺炎は、もちろん武漢ウイルスによる肺炎ではない。
⑼ いづれにしても、武漢ウイルスの感染による死亡者は、例年のインフルエンザの感染による死亡者の約3500人程度とほぼ同じである。 ⑽ しかも、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が都道府県衛生主幹部(局)宛てに令和2年6月18日付けで発出した「新型コロナウイルス感染症患者の急変及び死亡時の連絡について」と題する事務連絡において、「事務連絡中の「新型コロナウイルス感染症患者が死亡したとき」については、「厳密な死因を問いません。新型コロナウイルス感染症の陽性者であって、入院中や療養中に亡くなった方については、都道府県等において公表するとともに、厚生労働省への報告を行うようお願いいたします。」とあるために、①武漢ウイルスの感染と発症を死因とする死亡者の数(死因が武漢ウイルスによるものであると確定診断された死亡者の数)と、②それ以外の死因による死亡者が死亡時にたまたま武漢ウイルスに感染しただけの場合の死亡者の数(①の括弧書き以外の死亡者の数)とが混在してゐることになつてゐる。そして、厚生労働省も自治体も全くその区別をしてゐないのである。
⑾ つまり、武漢ウイルスに感染したことによつて死亡した実人数は不明であり、大きく水増しされてゐるといふことである。従つて、武漢ウイルスに感染したことによつて死亡した人の実数がさらに少なくなるので、その死亡率もさらに低くなるのである。
⑿ これほどまでに低い死亡率の感染症をエボラ出血熱と同等以上の感染症として指定し続ける必要はなく、これに藉口して武漢ウイルスワクチンの接種を国家事業として行ふことは、明らかに有害無益の国家的な医療過誤であつて、直ちに中止しなければならない

4 ワクチン接種履歴証明書及びPCR検査陰性証明書

⑴ 国は、国民に対して、武漢ウイルスワクチンを接種した者に、その接種の日時、場所、接種した武漢ウイルスワクチンの種類その他接種等に関する履歴事項を記載した公文書の証明書(以下「ワクチン・パスポート」といふ。)を発行交付し、あるいは、PCR検査で陰性となつた者に陰性証明書(以下「陰性証明書」といふ。)を発行交付することを政策として掲げてゐる。
⑵ しかし、このやうな証明書を発行して、ワクチン・パスポート及び陰性証明書(以下、これらを「各証明書」といふ。)を所持してゐる者(以下「所持者」といふ。)と、武漢ウイルスワクチンの非接種者、PCR検査を拒否した者、PCR検査未了の者及びPCR検査で陰性とはならなかつた者など、各証明書の発行交付を受けられない者や受けない者(以下「非所持者」といふ。)とを区別し、所持者のみを優遇して、非所持者を排除する措置を講ずることは、法の下の平等を定めた憲法第14条に違反する不合理な差別であるとともに、個人として尊重されるべき非所持者の権利が侵害されるものであつて憲法第13条に違反する。
⑶ 各証明書の所持の有無によつて、国の企画するGoToトラベルの参加、マスク、フェイスシールド、手袋などの着用、施設等への出入場や利用、集会等の参加、集会での発言の許諾、交通機関の利用、離島及び海外その他への移動、出入国制限などの処遇などについて、所持者と非所持者とで等差を設けることになるが、そのことを目的としてこれらは発行されるものである。
⑷ しかし、既往症や基礎疾患のある者、各種アレルギー症などによつて武漢ウイルスワクチン接種を禁忌しなければならないと診断された者、ワクチン接種によつて将来に被る疾病等を懸念して禁忌する者、あるいは理論的ないしは思想的、宗教的な見地からワクチン接種を拒絶する者などをそれぞれ区分することも不可能である。そして、これらを一括りにして非所持者として所持者と区別することは明らかに不合理な差別を強いることになるのであるから、各証明書の発行は、所持者と非所持者とを区別した階層社会を生み出す元凶となるために、憲法第13条及び第14条に違反することになる。
⑸ そして、これと同様に、PCR検査の非科学性、不正確性からして、武漢ウイルスに感染してゐないにもかかはらず、陽性であるとされて不利益な処分と措置を受ける被害を受け、陰性証明書の交付を受けられなかつた者に対しても不合理な差別を強いることになるので、憲法第14条に違反する。
⑹ また、武漢ウイルスワクチンを接種してワクチン・パスホートの交付を受けた者は、将来において武漢ウイルスに感染しないことが保証されるものではない。感染予防効果は限定的であつて、接種直後に感染することも当然にありうる。また、接種後に感染した場合、重症化予防効果がどの程度かも不明である。従つて、ワクチン・パスホートの証明事項は、過去に接種したといふ事実だけであつて、その所持者に、所持者であることによる様々な特権を与へることは、非所持者の国民を不合理に差別することになる。
⑺ また、陰性証明書といふのも、検査の時点で陰性であつたことを証明するだけで、その直後に陽性となり得るものである。また、陽性であることが武漢ウイルスに感染してゐることの証明ともならないのである。さらに、陰性証明書は、その検査後において武漢ウイルスに感染しないことを保証する証明力はなく、その所持者と非所持者とで、待遇に等差を付けられる根拠とは全くなり得ない。 ⑻ つまり、各証明書の交付を受けた所持者も、その直後に武漢ウイルスに感染し、あるいはPCR検査を受ければ陽性となりうるのであるから、各証明書は、それを行使する時点において、完全に証明適格を失つてゐるのである。
⑼ 従つて、各証明書は、不合理で全く無意味なもので証明力も証明価値もないものである。しかし、このやうなもので、所持者に対して特権的利益を与へることになり、これまでワクチン接種を強要する強い同調圧力のもとで、武漢ウイルス感染者と非接種者に対してなされてきた差別と偏見、不公平な取扱がなされてきた感染者に対するハラスメントに加へ、さらに非接種者に対するワクチンハラスメントを引き起こすことになる。そして、これまで以上の差別と排除を助長させることは必至であるので、各証明書を交付する行為は違憲違法であるから、到底認められるものではない。
⑽ 従つて、各証明書の所持者の優遇と非所持者の冷遇は、不合理な差別として憲法第14条に違反し、非所持者が個人として尊重される権利(憲法第13条)を侵害され、個々の状況において、不合理な行動制限を受けることによつて、住居、移転及び職業選択(営業等の経済活動行為)の自由(憲法第22条)を侵害されることになるのである。

5 製薬会社に対するワクチン禍免責のための損失補償契約

⑴ 憲法第89条は、「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」と定める。
⑵ 従つて、前述のとほり、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)に基づいて、製薬会社との間で国が締結した損失補償契約は、明らかに憲法第89条に違反する。
⑶ 公共性、公益性のある慈善、教育若しくは博愛の事業ですら、「公の支配に属しない」場合は公金等の支出を禁じてゐるのであるから、ましてや、公の支配に属しない営利企業に対して、公金の支出と同視しうる債務負担行為が許されないことは、「勿論解釈」からして当然のことである。
⑷ また、このやうな法律の規定によつてなされた損失補償契約によつてワクチン禍被害について製薬会社等の責任が免除され、製薬会社等に対する訴訟が否定ないしは制限されるとすれば、これは、将来における裁判を受ける権利(憲法第32条)を侵害するものであつて違憲である。

6 PCR検査

⑴ 前述したとほり、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)を用ゐた、現在国が採用して使用させてゐるすべてのSARS-CoV-2遺伝子断片用検出用キットによるPCR検査は、不正確で非科学的なものであるにもかかはらず、武漢ウイルスに感染してゐるかを判定する目的のために使用されてゐる。
⑵ そのため、PCR検査で陽性とされたが、実際は武漢ウイルスに感染してゐない場合ですら、医療措置による制約を受けることになるのは、憲法第22条で保障される住居、移転、職業選択(営業)の自由、移住の自由を不当に制限されることとなり、違憲である。
⑶ また、憲法第31条には、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」とあり、この規定は刑事手続に限定されるものではない。判例(最大判平成4年7月1日判決民集46巻5号437頁)は、行政手続が刑事手続でないとの理由のみで、当然に憲法第31条の保障の枠外にあると判断すべきではないと判示してゐる。従つて、PCR検査で陽性となつたことのみを以て武漢ウイルスに感染したと確定診断されることについて、迅速に告知と聴聞の機会さへ全く与へられずに医療措置を強制されることは、同条に違反するのである。
⑷ さらに、PCR検査を受けなければ、不利益な措置を受けることになるため、PCR検査を受けることの選択肢しかないことから、やむを得ずPCR検査を受けざるを得ない場合は、その意に反する苦役を強要されることになるのであつて、そのやうな措置は憲法第18条に違反することになる。
⑸ そして、前述したとほり、非科学的なPCR検査を実質的に強要され、その結果によつて平穏な日常生活に精神的な負荷を被り、検査を受忍することによる生理的、精神的な不快感を伴ふ医療措置がなされることは、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を国民に保障する憲法第25条にも違反する。
⑹ また、PCR検査のために、その検査場所等に移動させる費用と時間的かつ労務的負担を無償にて強いることは、憲法第29条第3項による補償請求権を侵害することになるので違憲である。

第五 非申請型義務付け訴訟について
一 請求の趣旨第一項について

1 請求の趣旨第一項は、義務付け訴訟としての請求である。

2 感染症指定令の制定といふ行政立法による行政処分は、改正された感染症法施行後においても、効力が維持されてゐる。

3 しかし、国には、国民に対し、感染症の伝播力および蔓延の実態について、従来よりも精密化した遺伝子検査により調査する義務があり、その上で感染症指定令の制定をする義務があるが、これがいづれもなされてゐない。

4 これは、国民が健康を守り生活活動を維持するための基本的人権を侵害するものであるから、国民には、国に対し、調査義務の不履行を理由として感染症指定令処分の取消を求める権利がある。

5 また、原告ら国民は、感染症指定処分の取消処分がなされない限り、原告らが武漢ウイルスに感染した場合は、その医療措置を強制され、政治活動、経済活動を含むすべての社会生活を著しく制約されて重大な損害を生ずるおそれがある。

6 そして、原告ら国民は、その損害を避けるために、この感染症指定処分の取消処分がなされる以外に、損害を回避できる他に適当な方法はないので、妨害予防請求権の行使ないしは妨害排除請求権の行使により、これを求めることについての法律上の利益を有してゐる。

7 従つて、国には、当該取消処分をすべき義務があり、その取消処分をしないことは、少なくとも裁量権の逸脱ないしは裁量権の濫用であることは明らかである。

二 請求の趣旨第二項(主位的請求)について

1 請求の趣旨第二項は、義務付け訴訟としての主位的請求である。

2 改正された感染症法は、武漢ウイルス感染症を「新型コロナウイルス等感染症」として指定してゐるものではなく、国民に対して、そのやうな感染症であるべしとの規範を命じてゐるものではないし、勿論、武漢ウイルス自体に命じてゐるものでもない。

3 法律は、形式的意味の法律と実質的意味の法律とに区分されるが、形式的意味の法律とは、国会による規範制定としての立法行為ではなく、国会による行政行為もこれに含まれる。立法行為は、実質的意味の法律、すなはち、当為(ゾルレンSollen)を制定する行為であり、事実(ザイン Sein)を認定する行為ではない。事実認定行為は行政行為であつて、国会が形式的意味の法律として制定することを禁ずるものではない。

4 憲法第41条は、国会は唯一の立法機関であるとするが、これは、国会が行政行為を行つてはならないとする規定ではない。

5 もつとも、前述したとほり、国会は、令和3年2月13日施行の「新型インフルエンザ等対策特別法等の一部を改正する法律」(令和3年法律第5号)を制定し、改正後の感染症法第6条第7項で、「新型インフルエンザ等感染症」の中に、同項第3号で「新型コロナウイルス感染症」として、「新たに人から人に伝染する能力を有することとなったコロナウイルスを病原体とする感染症であって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。」と定めたものの、これは、抽象的な内包のみの規定であり、外延として武漢ウイルス感染症が含まれると規定したものではない。

6 そして、武漢ウイルス感染症がこれに該当するか否かについては、感染症法第44条の2第1項により、「厚生労働大臣は、新型インフルエンザ等感染症が発生したと認めたときは、速やかに、その旨及び発生した地域を公表する」とあるので、その外延として武漢ウイルス感染症が含まれるか否かを認定して指定する権限は、厚生労働大臣にある。そして、厚生労働大臣は、これに基づいて、武漢ウイルス感染症を感染症法第6条の第7項の「新型インフルエンザ等感染症」に含まれる同項第3号の「新型コロナウイルス感染症」として指定したのである。

7 つまり、国会の改正した感染症法において、武漢ウイルスを「新型インフルエンザ等感染症」のうちの「新型コロナウイルス感染症」であると指定されたのではなく、厚生労働大臣が感染症法に基づいて武漢ウイルス感染症を「新型コロナウイルス感染症」と認定し指定した行政処分であるから、これは義務付け訴訟の対象となるものである。

8 これにより、原告らを含むすべての国民は、この行政処分の取消処分がなされない限り、武漢ウイルスに感染した場合は、その医療措置を強制され、政治活動、社会活動、経済活動を含むすべての社会生活活動を著しく制約されて重大な損害を生ずるおそれがある。

9 また、原告ら国民は、その損害を避けるために、この感染症指定処分の取消処分がなされる以外に、損害を回避できる他に適当な方法はないので、妨害予防請求権の行使ないしは妨害排除請求権の行使によりこれを求めるについての法律上の利益を有してゐる。

10 従つて、国には、当該取消処分をすべき義務があり、その取消処分をしないことは、少なくとも裁量権の逸脱であり裁量権の濫用であることは明らかである。

第六 実質的当事者訴訟について
一 請求の趣旨第二項(予備的請求)について

1 請求の趣旨第二項は、前記第五の義務付け訴訟としての請求を主位的請求とした上で、予備的請求として実質的当事者訴訟とするものである。

2 前記第五の二のとほり、原告らと国との公法上の法律関係に基づき、原告らは、武漢ウイルス感染症を「新型インフルエンザ等感染症」と指定されたことが違法無効であるとして、その指定処分の取消を求める直接的な給付請求権を有してゐる。

二 請求の趣旨第三項ないし第八項について

1 請求の趣旨第三項ないし第八項は、実質的当事者訴訟の請求である。

2 いづれの請求についても、前述したとほり、これらは、原告らと国との公法上の法律関係に関する確認の訴へであり、その他の公法上の法律関係に基づく直接の給付請求である。

3 請求の原因第三項は、原告らを含む全国民が国の行ふ「新型インフルエンザ等感染症」の指定に基づく違法な感染症対策によつて、健康と生活等に対する被害を受けないために必要な給付請求である。

4 請求の原因第四項は、原告らを含む全国民が国から武漢ウイルスワクチンの接種を実質的に強要する国の違法な感染症対策によつて被る健康等の被害を受けないために、薬機法第75条の3に基づいて、その政策の根源となつてゐる特例承認の取消を厚生労働大臣に求める給付請求である。

5 請求の原因第五項は、原告らを含む全国民が国から武漢ウイルスワクチンの接種を実質的に強制する国の違法な感染症対策によつて被る健康等の被害を受けないために、国が実質的には「接種義務」があるとして奨励する運用違法を拒絶するために、予防接種法第9条第1項及び第2項の義務がないことを求める確認請求である。

6 請求の原因第六項は、国民が国から武漢ウイルスワクチンの接種を実質的に強制されて接種し、それによつて生命、身体、健康等に対する被害を受けたことを理由に、国及び武漢ウイルスの特例承認を受けた各申請者等に対して損害賠償請求の訴訟等によつて請求する場合、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)に基づいて国と各申請者との間で締結した損失補償契約の存在は、国民の被害者がその訴訟追行を否定ないしは制限され、主張立証活動に支障をきたすことは必至である。 従つて、これにより裁判を受ける権利(憲法第32条)等を侵害されることになるため、妨害予防請求としてその無効の確認を求める確認請求である。

7 請求の原因第七項は、原告らを含む全国民が国の実施する非科学的なPCR検査の結果によつて社会生活等を制約されることを拒絶するための給付請求である。

8 請求の原因第八項は、原告らを含む全国民がワクチン・パスポート及び陰性証明書が交付されるか否かによつて、社会生活上の差別と制約を受けることを拒絶するための給付請求である。

第七 損害

一 請求の趣旨第九項は、前記第二ないし第六の記載のとほり、国(公務員)のなした一連のすべての不法行為によつて原告らが被つた損害を国家賠償法第1条第1項に基づいて賠償請求するものである。

二 なほ、最高裁判例(最一小昭和57年4月1日判決)によれば、「国又は公共団体に属する一人又は数人の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに故意又は過失による違法行為があったのでなければ右被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよ、これによる被害につき専ら国又は当該公共団体が国家賠償法上又は民法上賠償責任を負うべき関係が存在するときは、国又は当該公共団体は、加害行為の不特定の故をもって右損害賠償責任を免れることはできない。」とあり、これは本件においても適用される。

三 そして、原告らの受けた損害は、国による違憲違法な行為及びその違法状態が継続されてゐることによつて被つた精神的損害であつて、これを金銭に見積もることは困難ではあるが、あへて評価するとすれば、原告1人当たり金30万円を下らないものである。

準備資料(1)
第一 治療薬の特例承認

一 ロナプリーブの特例承認

1 これまで、武漢ウイルス感染症に対する治療薬として、抗寄生虫薬であるイベルメクチン、エボラ出血熱治療薬であるレムデシビル、ステロイド薬であるデキサメタゾン、リウマチ治療薬であるバリシチニブなどが、主として、重症者の治療薬として特例承認がなされ、あるいは、医師と患者の合意を条件に転用使用が認められてきた。
2 さらに、田村厚生労働大臣は、令和3年7月19日、武漢ウイルス感染症の治療薬として、これらに加へて、アメリカのトランプ前大統領が武漢ウイルス感染症に罹患した際に、治療薬として使はれて完治した実績のある以下の薬品の特例承認を行つた。
   ⑴ 販売名:ロナプリーブ点滴静注セット 300、同点滴静注セット1332
   ⑵ 一般名:カシリビマブ(遺伝子組換え)及びイムデビマブ(遺伝子組換え)
   ⑶ 申請者: 中外製薬株式会社
   ⑷ 申請日: 令和3年6月29 日
⑸ 効能・効果: SARS-CoV-2 による感染症
3 これは、遺伝子組み換への薬品であり、これを用ゐた「抗体カクテル療法」は、それ自体に安全性が懸念されてゐるものの、これまでの治療薬とは異なり、重症化を防ぐために軽症者に投薬して重症化を防ぐことに有用であるとされるが、その添付文書には、「アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがある」と表示されてゐるとほり、投薬の安全性については様々な懸念がある。
4 しかし、菅内閣総理大臣は、令和3年7月27日夕刻、田村厚生労働大臣ら関係閣僚と対応を協議して、首相官邸の記者団に対し、特例承認されたロナプリーブを「新たな治療薬を徹底して使用していく」として、「重症化リスクを7割減らす新たな治療薬を政府として確保した」として政府の方針が決定したことを強調した。
5 重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬であることの根拠は不明であるものの、何らかの根拠に基づいて菅総理がそこまでの確固たる自信を持つて対外的に公表・公約したことからして、国は、これを前提とした保健政策がなされなければならない義務を負つたことになる。

二 武漢ウイルスワクチン接種による死亡者

1 厚生労働省は、武漢ウイルスワクチン接種による死亡例の報告を発表し、令和3年7月11日までの期間におけるファイザー社製のワクチンについては663例、武田/モデルナ社製のワクチンについては4例の報告があるとし、さらに、同月16日までには、さらに両ワクチンを合はせて84件の報告があつたとした。つまり、令和3年7月16日までに合計751件の死亡例があつたとしたものの、現時点では、ワクチン接種と死亡との因果関係があると結論づけることのできた事例は認められないとしてゐた。
2 しかし、この統計には、医師の判断で初めから因果関係がないとして除外された死亡例もあり、ワクチン接種と死亡との間に時間的接着性が認められる疫学的因果関係を肯定することを頑なに否定し、ワクチン接種禍の被害者を救済しやうとする姿勢は全く認められない。このやうな死亡例の報告があつても、「現時点において引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」としてゐるのである。
3 つまり、国は、接種したことにより死亡しても一切補償はしないが、それでも接種政策を積極的に推進するといふことを宣言してゐるのである。

三 予防と治療

1 武漢ウイルスワクチンの安全性は満たされてゐないものの、有効性に関しても武漢ウイルスワクチン接種によつて予防できるのは、主に重症化予防であつて、感染予防の効果は少ない。
2 つまり、イスラエル保健省の発表によると、ファイザー製ワクチンについて、令和3年5月2日から同年7月17日までの重症化予防効果は、98%→93%→91%と漸減してをり、その期間での感染予防効果については、94%→64%→39%と激減してゐるからである。
3 これが二重盲検法による結果であるとは考へにくいし、治験者数がどの程度の規模であるのかは不明であるために即断はできないとしても、感染予防効果は僅か2か月程度しか続かないといふことである。また、重症化予防効果が高いとされるが、これも訴状「請求の原因」第三の五3で述べたとほり、治験者数が多ければ多いほど有効性の高さはトリックであつて信憑性はない。
4 そもそも、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬であれば、医療逼迫状況における保健政策としては、重症化の回避のための治療薬の投薬を推進すべきであつて、ワクチン接種は不要となる。ましてや、予防効果はなく、重症化予防といふのであれば、治療薬とワクチンとは、その目的と事象が重なつて混乱する。
5 さうであれば、健康な人、フレイルの人などの非感染者のすべてを含む全国民にワクチン接種をして、死亡例を含む多くの有害事象を生じさせるよりも、感染者のみに限定し、軽症者を増悪させないために治療薬を投薬することの方が、国民全体の生命、健康等を守るために必要であつて、ワクチン接種は有害無益なものとなる。
6 集団接種を拙速に強行して、安易な問診だけでワクチン接種をすれば、その被接種者の中には、軽症の感染者も混在してゐる可能性を否定できず、その接種が原因となつて死亡その他の有害事象を引き起こしてゐる可能性も大きいのである。
7 国は、国民全体をワクチン接種によつて死亡しうる危険にさらしてはならず、その他の有害事象を被らせることを回避しなければならない。これは、憲法第25条の義務であり、しかも、それを回避しうるものとして前述の治療薬を特例承認したのであるから、ワクチン接種を速やかに中止し、武漢ウイルス感染症のみを特別扱ひにした歪んだ医療の実情を糺して医療機関を正常化しなければならない。
8 なほ、ワクチン接種と治療薬投与とを両立させることは害が大きいので到底認められない。その双方の実施によつて副作用(副反応)が競合して増幅し、被害が甚大化、重篤化するからである。また、治療薬の投与については、妊婦、授乳婦、乳幼児、児童、高齢者、既往症・基礎疾患のある者などに対して慎重な配慮を要するものであるが、そのことはワクチン接種の場合も同様なのであつて、両者は、この人的領域において相互に補充性、補完性及び互換性を満たすことはないのである。

四 財政の浪費

1 国は、令和3年5月25日の厚生労働省健康局健康課予防接種室の都道府県等へ発出した「新型コロナウイルスワクチンの個別接種の促進について」と題する事務連絡において、個別接種促進のために医療機関(診療所、病院)に対して財政支援を行ふこととし、接種回数1回当たり2000円ないし3000円、これとは別途に接種費用として1回当たり2070円、1日50回以上の接種の場合は1日当たり10万円、さらに、医師については1人1時間当たり7550円、看護師等については1人1時間当たり2760円の支援単価を追加交付することとしてゐる。
2 これに、ワクチン購入価格、運搬・保管費用等を加算すれば膨大な金額であり、ワクチン接種を中止すれば、これらの殆どは不要になる。従つて、有害無益なワクチン接種を中止し、これほどまで膨れ上がつた浪費を直ちに止めなければならない。
3 ところが、国は、ワクチン接種と治療薬投与とを両立させる方針であるが、このやうな無用の公費負担は回避されなければならないのである。ワクチン接種を中止して治療薬投与へと政策転換を果たせば、全国民に数回の接種をするために必要な莫大なワクチン購入費用等の支出は不要となり、軽症感染者に特化した治療薬の投薬に必要な費用の支出に限定されるので、公費の浪費支出による国家財政負担を軽減できるのである。

第二 事情変更による政策転換義務

一 予防から治療へ

1 菅内閣総理大臣が、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬として、ロナプリーブの特例承認をしたと公言したことは、武漢ウイルス感染症政策に画期的な転換すべき重大な事情変更があつたことを認識したのであるから、国は、感染症対策に関する政策の大転換を行ふべき義務を負つたことになる。
2 重症化リスクを7割減らすことにより、重症化率を激減させれば、これと連動して死亡率も低下させることになるので、安全性が担保できない武漢ウイルスワクチンの接種を続ける必要はなくなる。そして、これまでのワクチン接種に偏頗した予防中心政策から特例承認の治療薬による治療中心政策へと大転換をすることができるのである。
3 これまで、医療現場の努力によつて、重症化率や死亡率が押さへられてきたのであつて、この低水準を維持できたのは決してワクチン効果ではない。それは、前述したとほり、抗寄生虫薬であるイベルメクチン、エボラ出血熱治療薬であるレムデシビル、ステロイド薬であるデキサメタゾン、リウマチ治療薬であるバリシチニブなどが、主に重症者の治療薬として転用使用して献身的な医療行為がなされてきた賜なのである。
4 そして、重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬が特例承認されたことにより、これまでの治療薬と相俟つて、医療逼迫はさらに回避されるのであつて、効果も不明確なワクチン接種に頼る必要が全くなくなる。
5 武漢ウイルスワクチンもロナプリーブなどの治療薬も、いづれも特例承認であり、いづれも安全性に疑問があるが、国としては、そのやうな状況において、憲法第25条に従つた保健政策を決定するについては、人権規制立法の手段審査に関して用ゐられる基準である「より制限的でない他の選びうる手段の基準(Less Restrictive Alternative,LRA)の法理(基準)」が適用されるのであつて、より被害の少ない方法を選択して、費用対効果の視点からも最良の感染症対策を講じなければならない義務がある。
6 さうであれば、ワクチン依存による偏頗で危険な感染予防対策ではなく、治療薬を活用した治療中心政策しか選択の余地はない。治療薬投与による治療中心政策は、ワクチン接種政策と比較して、①国民全体を危険にさらさず、感染者に限定して治療に集中することができること、②ワクチン購入費及び個別接種支援費などの浪費を抑へて治療費投与のみの実施費用に留めて財政の浪費を抑へることができること、などの顕著な利点がある。
7 従つて、武漢ウイルス感染症は、感染症法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」として定義されてゐる同項第3号の「新型コロナウイルス感染症」として、1類のエボラ出血熱以上の指定感染症として指定し続ける必要はなくなり、この指定を取り消すか、あるいは、インフルエンザと同様の5類かそれ以下に指定すればよいことになり、これにより医療機関と保健所等の負担を激減させることができる。
8 それゆゑ、国には、治療薬の特例承認とその活用が可能となつたことによる著しい事情の変更により、武漢ウイルス感染症の感染症法指定を直ちに取消すべき義務がある。

二 国民生活の原状回復

1 この予防中心政策から治療中心政策への転換がなされれば、もはや検査の有用性のないPCR検査を当然に廃止しなければならない。
2 そして、必然的に武漢ウイルスワクチンの特例承認はすべて取り消されるべきであり、その接種について予防接種法による努力義務を課してはならないことになる。
3 また、この特例承認の取消とともに、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和2年法律第75号)に基づいて締結された損失補償契約も取消ないしは解除されなければならない。
4 さらに、ワクチンパスポートや陰性証明書などは全く無意味となり、これを継続して発行することは、前述したとほり、違法な差別である上に、所持者に優遇を与へるインセンティブを維持すること自体が、接種の間接的強制であり、意に反する苦役となるので憲法第18条に違反することになる。
5 いづれせよ、この政策の大転換によつて、これまで国民に対して強制してきた、PCR検査の実施、マスクの着用、3密の回避、手指の消毒、手洗ひ、換気、パーテーション、アクリル板の設置、イベントや集会の自粛、対人距離の確保(ソーシャル・ディスタンス)、店舗の入店人数の制限、着席場所の制限、営業時間の制限、酒類などの販売品目の制限などの制約は全く不要となり、国民経済や国民生活は武漢ウイルス発生前の状態へと原状回復を果たすことができるのである。
6 特に、国民の全員がマスクを着用した形相で生活する「新しい生活様式」といふ異様で異常な社会生活の様式は、コミュニケーション障害や子どもの発達障害を引き起こすといふ大きな問題を招くこととなり、社会全体の国民生活の根幹を歪めてしまふことにある。人と人との交流は、文字や言葉の音声だけでなく、顔全体の表情と表現や口の動きなどによつてなされるものであつて、口を含む顔の大部分をマスクで覆ふ状態では、コミュニケーションが不完全となり、意思の疎通が図れない社会となる。そして、社会といふのは大人だけのものではない。特に、乳幼児や未成年者においては、発達障害等の原因になることが指摘されてゐるのであり、このやうなマスク生活が常態化することを阻止するためにも、速やかに政策の大転換が必要なのである。

準備資料(3)
第一 訴の追加的変更

以下のとほり、訴の追加的変更を行ふ。

(変更後の「請求の趣旨」の表示)

一 被告は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年法律第114号。以下「感染症法」といふ。)第6条第8項の指定感染症として、「新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令」(令和2年政令第11号)第1条により「新型コロナウイルス」(以下「武漢ウイルス」といふ。)感染症(以下「武漢ウイルス感染症」といふ。)と指定した処分を取り消せ。

二 被告は、武漢ウイルス感染症を感染症法第6条第7項の「新型インフルエンザ等感染症」として定義されてゐる同項第3号の「新型コロナウイルス感染症」と指定した処分を取り消せ。

三 被告は、武漢ウイルス感染症を前項の「新型インフルエンザ等感染症」として行ふ感染症対策を行つてはならない。

四 被告は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年8月10日法律第145号)第14条の3に基づき、
1 令和3年2月14日になした mRNA ワクチン(販売名:コミナティ筋注、一般名:コロナウイルス修飾ウリジン RNA ワクチン(SARS-CoV-2)、有効成分名:トジナメラン、申請者名:ファイザー株式会社、申請年月日:令和2年12月18日)の特例承認
2 令和3年5月21日になしたウイルスベクターワクチン(販売名:バキスゼブリア筋注、一般名:コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組換えサルアデノウイルスベクター、申請者名:アストラゼネカ株式会社、申請年月日:令和3年2月5日)の特例承認
3 前同日になした mRNA ワクチン(販売名:COMD19 ワクチンモデルナ筋注、一般名:コロナウイルス修飾ウリジン RNA ワクチン(SARS-CoV-2)、申請者名:武田薬品工業株式会社、申請年月日:令和3年3月5日)の特例承認
をいづれも取り消せ。

五 原告らには、前項のワクチン(以下「武漢ウイルスワクチン」といふ。)について、予防接種法(昭和23年6月30日法律第68号)第9条の義務がないことを確認する。

六 被告が、第四項の各申請者との間で、予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律(令和 2 年法律第 75 号)に基づいて締結した損失補償契約は無効であることを確認する。

七 被告は、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)を用ゐた SARS-CoV-2遺伝子断片用検出用キットによるすべての検査(以下「PCR 検査」といふ。)を武漢ウイルスの感染病原体の有無を判定するための目的で使用してはならない。

八 被告は、武漢ウイルスワクチンを接種した者に接種履歴を証明する文書(ワクチン・パスポート)を発行交付すること、及び、前項の PCR 検査で陰性となつた者に武漢ウイルスに感染してゐないとすることを証明する文書(陰性証明書)を発行交付すること、をいづれも行つてはならない。

九 原告らには、マスクの着用義務がないことを確認する。

十 新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令(平成25年制令第122号)第5条の5及び同第12条の各第3号の「発熱その他の新型インフルエンザ等の症状を呈している者の入場の禁止」の規定は無効であることを確認する。

十一 新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令(平成25年制令第122号)第5条の5及び同第12条の各第7号の「正当な理由がなく前号に規定する措置を講じない者の入場の禁止」の規定は無効であることを確認する。

十二 被告は、原告らに対し、それぞれ金30万円を支払へ。

十三 訴訟費用は被告の負担とする。

との判決を並びに第十二項につき仮執行の宣言を求める。

第二 追加的変更の理由

一 変更の態様

追加追加したのは、第九項、第十項及び第十一項であり、それまでの第九項及び第十項は、それぞれ第十二項及び第十三項に繰り下げたものである。

二 マスク着用義務の不存在

1⑴ 新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号。以下「法」といふ。)第4条第1項には、「事業者及び国民は、新型インフルエンザ等の予防及び感染の拡大の防止に努めるとともに、新型インフルエンザ等対策に協力するよう努めなければならない。」とある。
⑵ ここには、「予防及び感染の拡大の防止」と「新型インフルエンザ等対策」に協力する努力義務が謳はれてゐるが、具体的に、マスクの着用やその着用方法などについて定めたものではなく、マスク着用義務は規定されてゐない。
⑶ また、法第 75 条には、「この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。」とあり、法第4条第1項の努力義務の具体的な態様として、マスク着用義務を定めうる政令への委任がなされてゐるが、マスク着用義務を定めた政令の規定は存在しない。

2⑴ なほ、法第 75 条に基づく新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令(平成25年政令第122号。以下「施行令」といふ。)第5 条の5(重点区域におけるまん延の防止のために必要な措置)には、「法第31条の6第1項の政令で定める措置は、次のとおりとする。」として、
「一 従業員に対する新型インフルエンザ等にかかっているかどうかについての検査を受けることの勧奨
二 当該者が事業を行う場所への入場(以下この条において単に「入場」という。)をする者についての新型インフルエンザ等の感染の防止のための整理及び誘導
三 発熱その他の新型インフルエンザ等の症状を呈している者の入場の禁止
四 手指の消毒設備の設置
五 当該者が事業を行う場所の消毒
六 入場をする者に対するマスクの着用その他の新型インフルエンザ等の感染の防止に関する措置の周知
七 正当な理由がなく前号に規定する措置を講じない者の入場の禁止
八 前各号に掲げるもののほか、法第41条の4第1項に規定する事態において、新型インフルエンザ等のまん延の防止のために必要な措置として厚生労働大臣が定めて公示するもの」
と定める。

⑵ そして、施行令第 5 条の 5 本文で引用する法第 31 条の 6 第 1 項(感染を防止するための協力要請等)といふのは、「都道府県知事は、第 31 条の 4 第 1 項に規定する事態において、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある同項第 2 号に掲げる区域(以下この条において「重点区域」という。)における新型インフルエンザ等のまん延を防止するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該都道府県知事が定める期間及び区域において、新型インフルエンザ等の発生の状況についての政令で定める事項を勘案して措置を講ずる必要があると認める業態に属する事業を行う者に対し、営業時間の変更その他国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある重点区域における新型インフルエンザ等のまん延を防止するために必要な措置として政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。」とするものである。

⑶ また、施行令第5条の5第8号で引用する法第31条の4第1項(新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置の公示等)といふのは、「政府対策本部長は、新型インフルエンザ等(国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあるものとして政令で定める要件に該当するものに限る。以下この章及び次章において同じ。)が国内で発生し、特定の区域において、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある当該区域における新型インフルエンザ等のまん延を防止するため、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置を集中的に実施する必要があるものとして政令で定める要件に該当する事態が発生したと認めるときは、当該事態が発生した旨及び次に掲げる事項を公示するものとする。
一 新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置を実施すべき期間
二 新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置を実施すべき区域
三 当該事態の概要」
とするものである。

⑷ つまり、施行令第5条の5各号の規定は、いづれも新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置に関するものであつて、その措置がなされてゐない場合には適用がないといふことになる。

⑸ また、その適用がある場合であつても、施行令第5条の5第6号に「入場をする者に対するマスクの着用その他の新型インフルエンザ等の感染の防止に関する措置の周知」を行ふ義務があるのは事業者であつて、入場者にマスクの着用を義務付けるものではない。

⑹ ところが、施行令第5条の5第7号には、「正当な理由がなく前号に規定する措置を講じない者の入場の禁止」とある。これは、事業者に対し、入場者にマスク着用を義務付けることになるのであつて、法第 75 条による法第 4 条第 1項の努力義務の具体的な態様としてマスク着用義務を政令が定めてゐないのであるから、このやうな規定は違法無効である。マスク着用義務が定められてゐないのに、事業者が入場者の「入場の禁止」をすることはできないのである。マスク着用を勧奨することができるに過ぎないのであるから、「入場の禁止」ではなく、「入場辞退の勧奨」と限定解釈運用によらなければ違法となるのである。

⑺ いづれにしても、後に述べるとほり、一般的にマスク不着用には正当な理由があるので、事業者に入場の禁止をさせることは事業者に違法行為を強要することになるので違法無効であることは明らかである。

3⑴ これと同様に、施行令第12条(感染の防止のために必要な措置)にも、同様の規定がある。すなはち、「法第45条第2項の政令で定める措置は、次のとおりとする。」として、
「一 従業員に対する新型インフルエンザ等にかかっているかどうかについての検査を受けることの勧奨
二 新型インフルエンザ等の感染の防止のための入場者の整理及び誘導
三 発熱その他の新型インフルエンザ等の症状を呈している者の入場の禁止
四 手指の消毒設備の設置
五 施設の消毒
六 マスクの着用その他の新型インフルエンザ等の感染の防止に関する措置の入場者に対する周知
七 正当な理由がなく前号に規定する措置を講じない者の入場の禁止
八 前各号に掲げるもののほか、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等の感染の防止のために必要な措置として厚生労働大臣が定めて公示するもの」
とある。

⑵ つまり、施行令第12条第7号だけが、「入場の禁止」としてゐることから、前述のとほり、実質的にマスク着用を義務付けさせてゐる点において違法無効なのである。

⑶ ところで、施行令第12条が引用する法第45条第2項(感染を防止するための協力要請等)には、「特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間において、学校、社会福祉施設(通所又は短期間の入所により利用されるものに限る。)、興行場(興行場 法(昭和23年法律第137号)第1条第1項に規定する興行場をいう。)その他の政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物を開催する者(次項及び第72条第2項において「施設管理者等」という。)に対し、当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。」とある。

⑷ さらに、施行令第11条(使用の制限等の要請の対象となる施設)には、「法第45条第2項の政令で定める多数の者が利用する施設は、次のとおりとする。ただし、第3号から第14号までに掲げる施設にあっては、その建築物の床面積の合計が千平方メートルを超えるものに限る。」とし、
一 学校(第三号に掲げるものを除く。)
二 保育所、介護老人保健施設その他これらに類する通所又は短期間の入所により利用される福祉サービス又は保健医療サービスを提供する施設(通所又は短期間の入所の用に供する部分に限る。)
三 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学、同法第百二十四条に規定する専修学校(同法第百二十五条第一項に規定する高等課程を除く。)、同法第百三十四条第一項に規定する各種学校その他これらに類する教育施設
四 劇場、観覧場、映画館又は演芸場
五 集会場又は公会堂
六 展示場
七 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗(食品、医薬品、医療機器その他衛生用品、再生医療等製品又は燃料その他生活に欠くことができない物品として厚生労働大臣が定めるものの売場を除く。)
八 ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。)
九 体育館、水泳場、ボーリング場その他これらに類する運動施設又は遊技場
十 博物館、美術館又は図書館
十一 キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホールその他これらに類する遊興施設
十二 理髪店、質屋、貸衣装屋その他これらに類するサービス業を営む店舗
十三 自動車教習所、学習塾その他これらに類する学習支援業を営む施設
十四 飲食店、喫茶店その他設備を設けて客に飲食をさせる営業が行われる施設(第十一号に該当するものを除く。)
十五 第三号から前号までに掲げる施設であって、その建築物の床面積の合計が千平方メートルを超えないもののうち、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等の発生の状況、動向若しくは原因又は社会状況を踏まえ、新型インフルエンザ等のまん延を防止するため法第四十五条第二項の規定による要請を行うことが特に必要なものとして厚生労働大臣が定めて公示するもの」
とある。

⑸ また、上記施行令第11条第15号の厚生労働大臣の告示は、令和2年4月13日付けで内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長が各都道府県知事宛に発出した「使用の制限等の要請の対象となる施設に係る留意事項等について」(事務連絡)がある。

三 マスク着用の科学的根拠の不存在

1 有用性について

⑴ 訴状でも主張したとほり、マスクの効用等については、科学的根拠に強い疑問がある。いはゆるスペイン風邪と呼ばれた新型インフルエンザウイルス(H1N1)は、当時の世界人口18億人のうち、半数から 3 分の 1 程度(少なくとも 5 億人程度)が感染し、5000万人以上が死亡したとされる。その時期において、アメリカでは、サンフランシスコ市衛生局の最高保健責任者として市保健委員会委員長を務めたウイリアム・C・ハスラーの主導で、大正7年10月に「マスク着用条例」が制定され、第一次世界大戦における愛国心を煽つてスペイン風邪を押さへ込んだとされるが、戦争が終はつてクリスマスになると、人々はマスクをするのを嫌がつて着用しなくなり、感染がさらに拡散したとされてゐる。これがマスクの効用神話の始まりである。

⑵ しかし、現在、アメリカにおいて、マスクの着用者群と非着用者群の比較において、前者の方が感染者が多かつたとの調査結果もある。一般に、鼻呼吸では感染リスクが低いが、口呼吸では高い。マスクをしながら声を出して話をすると口呼吸が増えて感染リスクが高まる。マスクを着用すると、呼吸が浅くなり酸欠になつてストレスが高まり疲労がたまる。高温または多湿の環境や季節においてマスクを着用すると体熱放散作用が妨げられて熱中症のリスクが高まる。マスクをした場合でも、マスクをしない場合と比較しても 60〜80%程度はウイルスに暴露するため、特に、長時間のマスク着用は、却つて感染のリスクが高まる可能性がある。

⑶ また、他人に感染させないためにマスクを着用しても、それでもウイルスは飛散する。後述するとほり、PCR検査陽性の無症状感染者の感染力はないのであるから、ウイルス飛散を防止するためのマスク着用は有害無益である。また、大多数の人は非感染者であるのでマスクは無用であり、有症状感染者のみにマスク着用を奨励する程度に留めるべきである。

⑷ 国は、国民の全員がマスクを着用した形相で生活する「新しい生活様式」といふ異様で異常な社会生活の様式を奨励して定着させてはならない。そのやうな生活様式は、国民の文化や伝統などを支へてゐる基層に重大な悪影響を生じさせることになるので、国には、このやうな悍ましいマスク生活様式を国民に強制することを速やかに中止しなければならない義務がある。

⑸ 付言すると、以上のことは、主に厚生労働省の政策に関係するものであるが、国民の全員がマスクを着用した形相で生活する「新しい生活様式」といふ異様で異常な社会生活の様式は、コミュニケーション障害や子どもの発達障害を引き起こすといふ大きな問題を招くこととなり、社会全体の国民生活の根幹を歪めてしまふことにある。人と人との交流は、文字や言葉の音声だけでなく、顔全体の表情と表現や口の動きなどによつてなされるものであつて、口を含む顔の大部分をマスクで覆ふ状態では、コミュニケーションが不完全となり、意思の疎通が図れない社会となる。そして、社会といふのは大人だけのものではない。特に、乳幼児や未成年者においては、発達障害等の原因になることが指摘されてゐるのであり、このやうなマスク生活が常態化することを阻止しなければならないのである。

⑹ いづれにせよ、国は、単純にマスクの着用を奨励するだけで、そのマスクの種類と性能、着用場所、着用時間、マスクの着脱の要件などの基準を定めず、どの程度の態様によるマスク着用が有用で安全であるのかの基準に関する医学的知見と根拠を国民に全く示してゐないのである。

2 安全性について

⑴ マスク着用の有害性を無視することはできない。
⑵ マスク着用によつて、鼻呼吸が妨げられ口呼吸を誘発することになり、軽い酸欠状態を引き起こし、熱交換が不完全となつて熱中症の原因になる。また、マスク製造過程での薬品等や接触によるアレルギー性などの皮膚炎や、マスク内での雑菌繁殖による健康被害などを引き起こすのであつて、前述したとほり、マスクによつて顔を覆ふ状態でのコミュニケーションの障害によつて、特に、子供の成長に致命的な支障をきたすことになるのである。
⑶ これらについては、医学論文等が存在する。マスクにより酸欠状態になりSpO2 が低下する(PMID:18500410)のであり、マスクの使用とインフル感染の予防効果を示した研究は存在しない(PMID:22188875)のである。また、感染リスクを減らすマスクの有効性を支持するエビデンスはほぼ皆無である(PMID:20092668)。
⑷ 現に、WHO は、令和 2 年 6 月 5 日まで、健康な人がマスクを着用すべきだと判断するには十分な証拠はないとしてゐたのである。
⑸ 「鼻呼吸こそが天然のマスク」(元岡山大学病院・岡崎好秀)であつて、感染爆発とされてゐる今だからこそ鼻呼吸によつて免疫力を高め、体を強くするためにマスクを外すべきなのである。

四 施行令第5条の5及び同第12条の各第3号及び各第7号の無効性

1⑴ 施行令第5条の5及び同第12条の各第6号には、「マスクの着用その他の新型インフルエンザ等の感染の防止に関する措置の入場者に対する周知」とある。
⑵ ここにマスクの着用といふ言葉が登場するが、マスクがどのやうな形態であり、どのやうな使用態様であるのかについての定義がない。
⑶ また、マスクの着用その他の・・・措置の入場者に対する周知」とあるやうに、マスの着用はその措置の例示とされてゐるものであつて、マスク着用に限定されてゐるものではなく、ましてやマスクの着用を義務付ける規定ではない。

2⑴ そもそも、前述したとほり、国民の義務規定としては、法第4条第1項に、「事業者及び国民は、新型インフルエンザ等の予防及び感染の拡大の防止に努めるとともに、新型インフルエンザ等対策に協力するよう努めなければならない。」とあるだけで、具体的な義務態様としてマスク着用義務は存在しない。
⑵ そして、その義務規定を具体化しうるために、法第 75 条には、「この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。」とあるが、法第4条第1項の努力義務の具体的な態様として、マスク着用義務を定めうる政令への委任がなされてゐるものの、マスク着用義務を定めた政令の規定は存在しない。
⑶ ところが、施行令第5条の5及び同第12条の各第6号に続いて、各第7号として、「正当な理由がなく前号に規定する措置を講じない者の入場の禁止」と定めたのであるが、この「入場の禁止」は、義務なきことを強要する措置である。繰り返し述べるが、これが、「入場辞退の勧奨」であれば、整合性はあるが、「禁止」といふのは、勧奨ではなく強制の意味である。

3⑴ なほ、施行令第5条の5及び同第12条の各第3号には、「発熱その他の新型インフルエンザ等の症状を呈している者の入場の禁止」とあり、ここにも「入場の禁止」とあるが、その発熱者等が指定感染症であると認定された場合には、強制的に入院措置がとられるのであるから、その反射的効果として「入場の禁止」が認められるといふ限度において容認されるものに過ぎない。
⑵ 発熱等の症状は、指定感染症以外の疾病にも多く、検査もせず発熱等の症状があるといふだけで指定感染症であると確定診断することはできない。ましてや、医師法第17条は、医師でない者による「医業」を禁止してゐる。当該診断行為を行ふに当たり、医師の医学的判断及び技術をもつてするのでなければ感染症の診断はできないのであつて、そのやうな行為は人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為であるから、これは医師法第17条の「医行為」である。
⑶ それゆゑ、全ての入場者を検査する行為は、反復継続する意思を以て行ふ医行為であるから、医師ない者が行ふことは明らかに違法なのであり、発熱等の症状があることを理由に、医師でない者が「入場の禁止」を判断しうる能力と適格性を備へてゐないのであるから、単に指定感染症であると主観的に疑はれる程度で「入場の禁止」といふ強制は認められないことにおいては、第7号と同じである。
⑷ いづれにせよ、強制は義務を伴ふことになり、義務規定を定めないままの強制は違法無効であることが明らかである。

五 実質的当事者訴訟

1 よつて、原告らは、訴状「請求の原因」第六の実質的当事者訴訟で述べたことと同様に、原告らと国との公法上の法律関係に関する確認の訴を追加変更するものである。

2 すなはち、前記第一の「変更後の請求の趣旨」第九項は、わが国の法令において、マスクの着用義務がないにもかかはらず、違法無効な施行令第5条の5及び同第12条の各第7号による「入場の禁止」といふ強制が為されうる危険がある
さらに、「入場の禁止」の規定の存在によつて、入場者しようとする者に対し、まさに「間接強制」として機能し、入場したくても入場できないといふ心理的圧迫を与へ、マスク着用を強制してゐることになるのである。

3 従つて、原告らは、今後起こりうる入場の機会に際して、入場を阻まれることが想定される事態に対する妨害予防請求として、マスクの着用義務の不存在確認を求める訴の利益がある。

4 また、前記第一の「変更後の請求の趣旨」第十項及び第十一項についても、原告らには、施行令第5条の5及び同第12条の各第3号による「入場の禁止」といふ強制が為されうる危険があるため、前記3と同様に、妨害予防請求として、このやうに違法無効の「入場の禁止」を強制する原因となる各第3号の規定の無効確認を求める訴の利益がある。

5 そして、現在の各種学校などは、これらの「入場の禁止」を一人歩きさせ、如何なる理由があつてもマスクをせず、あるいは、発熱等があるといふ理由だけで、児童、生徒及び学生らの登校を拒絶し、授業のために教室等に入室することも拒否する事例が全国各地で多く起こつてをり、これは、日本国憲法第26条に定める教育を受ける権利を侵害し、保護者の教育権をも侵害してゐる事態なのである。従つて、本件訴訟は、国民代表訴訟の性質を有することから、このやうな違憲違法な事態を速やかに解消する責務があり、マスク着用義務不存在確認と前記の「入場の禁止」条項の無効確認がなされることが焦眉の急務となつてゐるのである。


訴訟記録

※国と双方の訴訟記録を全て公開いたします。公開資料はPDFファイルになります。

各種情報

≫ 令和3年10月12日(火)13:30~ ワクチン特例承認取消等請求訴訟 第一回口頭弁論東京地裁703号法廷

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動画情報

03.08.22 反ワクチン訴訟弁護団・反ワクチン政党を応援する会 合同会見動画(大阪)
03.08.08 ワクチン訴訟 会見動画(神戸)
03.07.30 ワクチン訴訟 会見動画(東京)

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