占領統治の經緯とその解説
以上のとほり、東京裁判の實施と占領憲法の制定とは、占領政策の要諦であつたことから、以下においては、占領政策の態樣、東京裁判、皇室典範、憲法、帝國議會、言論統制と檢閲など「占領統治」に關する主要な事實經過と、これと不可分の關係にある「領土問題」に關する事實關係などについて、時系列的に列擧しつつ、それぞれ必要な範圍で各事項の法的な解説などを加へてみることとする。これが次章以下の論旨の基礎となるものである(文獻19、34、37、40、41、153、171、172、183、184、191、205、248、276、298、332、354)。