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子宮頸がん予防ワクチンの危険性(5)

【断種ワクチン開発計画】

以上のことからして、ワクチン医療の限界性とアジュバントの危険性はお分かりいただけたと思うが、さらに、このようなスクワレンなどの有害物質をアジュバントとして添加するワクチンが世界的に製造を推進させている背景について是非とも述べておかなければならない。
それは、マイクロソフト創設者であり、世界の大富豪であり慈善家でもあるとされているビル・ゲイツ氏が、平成22年1月、ダボス世界経済フォーラムにおいて、開発途上国の子供向けに感染症ワクチン開発(子宮頚がんワクチン含む)に今後10年間に100億ドル(約1兆円)規模の投資を行うと発表し、同年2月にも、ビル・ゲイツ氏の傘下にあるビル&メリンダ財団を通して世界中にもっとワクチンを送り込み、新たなワクチンや医療、生殖健康サービス(要するに中絶推進)を本当にうまく使えば、世界の人口を10%から15%程度は減らせるとの希望的予測を発言していることである(注29)。
ワクチン接種などによる10%から15%程度の人口減少という数値は、前掲の平成22年3月2日付け「Risk of miscarriage with bivalent vaccine against human papillomavirus (HPV) types 16 and 18: pooled analysis of two randomised controlled trials」という調査報告(注24)などを踏まえての予測数値ではないかと考えられる。

このようなワクチン開発は、形を変えた「優性学思想」の実践であり、そのためにスクワレンなどのアジュバントを添加した不妊効果のあるワクチンを世界にばらまくのである。避妊への期待と不妊の恐怖とは紙一重である。避妊への期待と必要性という人々の関心に便乗して、永久不妊へと誘うことはたやすいことになる(注30)。
そして、すでにばらまかれている1兆円については、製薬会社の株式取得、出資、貸付などの方法で世界的規模のワクチン産業に1兆円を投資すれば、その見返りは巨額なものとなる。このことを公言しているのであるから、これは「謀略」というよりも、明らかに「宣戦布告」である。ビル&メリンダ財団から金が既にばらまかれ、そしてこれからもばらまかれる先はどこか。おそらくは、このビル・ゲイツ発言を支持する不妊化ワクチンの開発者、製薬会社、支援者(政府首脳、政党、医療機関)の外に、私のような主張に対して、それを完全なデマだとか、科学的根拠がないなどと、安全性の証明責任が製薬会社や医療機関にあることを無視して喧伝する全否定派、あるいは、これと同様に、安全性の証明責任をすり替えて、あたかも不妊の危険性の証明責任がそれを指摘する側にあるかの如き倒錯をして、危険性があるとすることに疑問を呈する慎重派、懐疑派など、マス・メディアや、一般人を装ったアジテーターに流れ、情報戦を仕掛けてくるのであろう。
ほとんどのマス・メディアは、今ではインターネット広告に広告収入を奪われ、広告収入が激減して経営難となっている状況下にあるため、製薬会社のコマーシャルによる広告収入は干天の慈雨となる。これからは、製薬会社とそのエージェントの組織は、ワクチンの危険性を指摘する言論にはまともに反論せず、物量作戦としてテレビ・コマーシャルなどによる「情報爆弾」を雨あられのようにまき散らす。これは、喉から手の出るように広告収入を求めているマス・メディアに支払われる事実上の「口止め料」となり、マス・メディアは薬害についてメディアの使命を完全に放棄して沈黙するどころか、バラエティー番組のコメンテーターと称する製薬会社の走狗に成り果てた者たちが、このワクチンを推奨して喧伝し続けるのである。テレビ・コマーシャルを頻繁に垂れ流すことは、ワクチン営業とメディアの口止めという一石二鳥の企てである。

国内放送の放送番組の編集等について定めた放送法第3条の2第1項によれば、「放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない。」として、「公安及び善良な風俗を害しないこと。」(第1号)、「政治的に公平であること。」(第2号)、「報道は事実をまげないですること。」(第3号)、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」(第4号)とある。
それゆえ、民放がこのようなていたらくとなって報道の使命を放棄し、事実を曲げ、少なくとも対立しているワクチン問題の多角的論点を示せないことは明らかに放送法違反となる。そうであれば、製薬業者に影響されないはずのNHKだけでもこの報道をしなければならないはずである。

私は、平成22年6月23日以後に、この問題を公表し、多くの人たちと共に、このワクチンの危険性を警鐘してきた(注31)。そして、今日まで、さらに詳細に検討すればするほど、「マイクロ」の国家的視点では見えないものが「マクロ」の国際的視点からは、この問題の実相がはっきり見えてくる。
たとえば、アメリカでは、日本人だけを対象とした臨床研究の実施がなされており、治験参加者は20~49歳で男性、女性を問わず、被験者の報酬は、最高7,456ドル(約75万円)とするものもある(注32)。
また、アメリカでは、グリーンカードを取得する要件として、すべての外国人女性にHPVワクチンの接種が義務づけられているとして、これに便乗してその接種を勧誘する医師の広告も氾濫している(注33)。
要するに、日本向けワクチンビジネスは儲かるのである。日本人をモルモット扱いにして壮大な人体実験によるワクチン開発がなされる。日本に対しては、発展途上国に対するのと同様にワクチン接種などによる人口減少政策を推進させ、医療費を増大させて製薬会社や医療機関の利益を上げる計画が進んでいると言える。
そこで、私は改めて確信を得て断言する。
「すべてのワクチンは断種ワクチンである。」と。



【医学、薬学の王道に帰れ】

国家が刑罰権を行使する場合は、謙抑性の原則により「疑わしきは罰せず」であり、有罪の証明責任は国家が負う。これに対して、食品と医薬品の有害性、危険性に関しての大原則は、「疑わしきは禁止する」である。
憲法学においては、「二重基準の審査」(double standard test)というものがある。これは、経済的自由権と精神的自由権とを区別し、後者を優越的地位にある権利として、それを制限する法律の合憲的審査に厳格な基準を適用する反面、前者を制限する法律には合憲性を推定し、より緩やかな基準によって審査するというものである。そして、その根拠の一つとして用いられるのが「思想の自由市場の理論」である。これは、経済の自由市場における「有害食品(薬品)」と、思想の自由市場における「有害思想」とを比較して、後者の有害性は自由市場の中で淘汰されて有害性は減少ないしは消滅しうるが、前者の有害性の被害は自由市場の中で淘汰される性質のものではなく、これによる被害は即効的かつ甚大で回復不能なものになるという決定的な差異があるからである。
それゆえ、国民の生命と健康への危険性が疑われる食品や医薬品などについては、科学的根拠に基づいて安全性の証明がなされない限り、その使用、消費、販売、貯蔵、保管などが即時、全面的に禁止される。つまり、具体的には、安全性の疑われるものは、需要者側では「疑わしきは使わず、買わず、食べず」であり、供給者側では、疑われる物の製造、販売、使用の全面禁止である。
従って、国民の側は、その「危険性」の「証明」をする必要はない。国民の側が危険性の疑惑を指摘をすれば、国家の側がその「安全性」の証明責任と説明責任を負い、安全であることの証明と説明を公表しなければならない。ところが、昨今のワクチンに関しては、あたかも危険性が証明されていないので使用できるというような本末転倒の議論がまかり通っていることは由々しい事態である。

しかも、安全性の証明どころか、すでに危険性の「疎明」がなされているのに、「サーバリックス」の接種行為が、この原稿を書いている瞬間も、間断なく実行されている。刻々と不妊化ワクチンが幼い女児に接種され、毎日潰されていく。これは、静かなる戦争である。生物兵器を使った民族殲滅作戦が我が国内で展開されて攻撃を受け続けているに等しい。薬害エイズ事件、薬害肝炎事件の規模と範囲とは比較にならない大規模で全国的なものである。
それゆえ、厚生労働省は、「サーバリックス」の製造販売の承認(薬事法第14条第1項)を直ちに取消さなければならない(同法第74条の2第1項)。同法第14条第2項第3号のイ(申請に係る医薬品、医薬部外品又は医療機器が、その申請に係る効能、効果又は性能を有すると認められないとき。)及びロ(申請に係る医薬品、医薬部外品又は医療機器が、その効能、効果又は性能に比して著しく有害な作用を有することにより、医薬品、医薬部外品又は医療機器として使用価値がないと認められるとき。)に該当するからである。
厚生労働省は、GSKの「インフルエンザワクチン」の特例承認は勿論のこと、「サーバリックス」の製造販売の承認を取消し、そして、現在承認申請がなされているメルク社の子宮頚がん予防ワクチン「ガーダシル」については、絶対に承認してはならない。これまでの薬害事件と同様の過ちを繰り返してはならない。そして、厚生労働省の過去の過ちを指摘してきた多くの善良な人々が、この問題に目を瞑ってはならないのである。

これ以外にも危険なワクチンは様々なものがある。新三種混合ワクチン(MMR)、ヘルペスワクチン、肝炎ワクチンなど枚挙に暇がない。
また、国民の命と健康を脅かす危険は、ワクチンだけではない。今や、精神科や心療内科などによる精神医療は、「精神医療産業」と呼ばれているのである。インフルエンザ治療薬のタミフルの投与により、子供たちが異常行動や不慮の事故が頻発したことにより、10歳以上の未成年には投与しないということになったが、このタミフルは向精神薬である。このような向精神薬や新しいダイプの抗うつ剤などが、平成11年以降に多く販売承認されたことによって、精神疾患の患者数、とりわけ気分障害の患者数が統計上急増している。
リタリンという依存性の高い向精神薬、抗うつ剤であるSSRIなどが患者に大量に安易に患者に処方され、その副作用の発現率は極めて高い。しかも、精神科受診後の自殺(薬害自殺)や凶悪犯罪(薬害犯罪)も多発している。さらにまた、児童相談所が一時保護という制度の運用を濫用する問題に加えて、一時保護された児童に対して、児童相談所ご用達の医療機関が、大人でもその副作用が懸念される向精神薬を親権者の承諾もなく平気で投与し続ける事例もある。
これらの状況こそ、患者の開拓と拡大再生産を製薬業者と医療機関との共同で推進する、まさに「精神医療産業」の実態である。完治に向かう治療効果をほとんど生み出さない薬物を製造し、診療機関を継続的に訪れるリピータ患者が増加することによって、右肩上がりの巨額な売り上げが見込める成長産業と、その広告収入を当てにするマス・メディアとの「不適切な関係」はここにも見られるのである。

ところで、平成16年5月に、カナダのモントリオールで開催された第18回世界不妊学会で、男性不妊の発生率が世界的に急上昇しているという研究報告が行なわれ、我が国でも平成12年以降、精子数に強い減少傾向が示されていると指摘されている(健康情報 kenko-joho.jpより)。そして、アメリカ環境医学会による動物実験や家畜への影響調査によると、遺伝子組み換え技術を用いた遺伝的性質の改変によって品種改良等が行われた遺伝子組み換え作物(GMO作物)を食べることによって生殖関連の障害が発生することが判明しているし、避妊効果を狙った殺精子コーン、ポテト(フランケン・ポテト)、大豆などが開発されているという(注34)。
そして、遺伝子組み換えによって、種(子孫)を残せない一代限りの種(不妊種子、ターミネータ・シード)が大量に画一的にできるということは、その不妊処理に成功したこということであり、不妊化のDNAを持つ作物を食することによって不妊の影響が出ないはずがないのである(注35)。
それだけではない。歯磨き粉や飲料水の中に入っているフッ素によって、脳機能障害、学習障害、多動症、アルミニウムとの共働作用による高齢者のアルツハイマー病、甲状腺機能障害、生殖障害(不妊、流産)などを引き起こす危険があるとされている。さらには、スポーツ飲料に含有しているアスパルテーム、アセスルファルなどや、化学薬品としての無数の食品添加物、成長ホルモン、プリオンを投与され続けた牛、豚、鶏の肉食と、ありとあらゆる不妊の危険に包囲されているのである。

このように暗澹たる状況ではあるが、しかし、今からでも遅くない。志と勇気をもって原点に返り、これに打ち勝っていかなければならない。今こそ、医師、製薬会社は勿論のこと、政府も政党も医療の原点を見つめ直さなければならないのである。

まさに、医と食とを根本から見直す秋(とき)である。医聖と呼ばれているヒポクラテスは、「食べもので治せない病気は医者でも治せない」と言った。古今東西において「医食同源」は正しいのである。また、ヒポクラテスは「医師はまず初めに患者が何を食べたか、そしてだれが食べ物を与えたかを調べるべきである」と教えていたらしい(注36)。
国内外を問わず医学部の卒業式には必ず、「ヒポクラテスの誓い」を宣誓する慣例があるが、もう一度、医師、薬剤師、看護師などの医療関係者は、ヒポクラテスの誓いを思い出すべきである。
昭和23年の第2回世界医師会総会で採択された医の倫理に関する規定(ジュネーブ宣言)は、ヒポクラテスの誓いの倫理的精神を現代化・公式化したものであり、現在まで改訂を加えて今日は次のとおりとなっている(注37)。

医師の一人として参加するに際し、
・ 私は、人類への奉仕に自分の人生を捧げることを厳粛に誓う。
・ 私は、私の教師に、当然受けるべきである尊敬と感謝の念を捧げる。
・ 私は、良心と尊厳をもって私の専門職を実践する。
・ 私の患者の健康を私の第一の関心事とする。
・ 私は、私への信頼のゆえに知り得た患者の秘密を、たとえその死後においても尊重する。
・ 私は、全力を尽くして医師専門職の名誉と高貴なる伝統を保持する。
・ 私の同僚は、私の兄弟姉妹である。
・ 私は、私の医師としての職責と患者との間に、年齢、疾病もしくは障害、信条、民族的起源、ジェンダー、国籍、所属政治団体、人種、性的志向、社会的地位あるいはその他どのような要因でも、そのようなことに対する配慮が介在することを容認しない。
・ 私は、人命を最大限に尊重し続ける。
・私は、たとえ脅迫の下であっても、人権や国民の自由を犯すために、自分の医学的知識を利用することはしない。
・ 私は、自由に名誉にかけてこれらのことを厳粛に誓う。

医師、薬剤師、看護師が声を出さないことは悪事に加担することである。薬屋の下僕となった医者がヒポクラテスの誓いを破って多くの患者を生み出している。不良品を売って国に損をさせた製薬業者が、さらに作った不良品で、もう一度金儲けさせるために政府と政党などか旗振りをし、それが自分の医療報酬の増加に繋がるとしてこれに加担するのであれば、医者はその良心を捨てたことになる。怠慢と油断こそが最大の内なる敵であり、このままでは愚によって滅ぶことになる。前に述べたイスラエルの勇気ある一医師のように、我々と共に闘う勇気ある医師や医療関係者は居ないのか。
我々には、子孫が受ける痛みを代わって引き受ける覚悟がある。



全文PDF版 220723子宮頚がん予防ワクチンの危険性(全文PDF版)

全文PDF版 220723公開質問状 その一(全文PDF版)

全文PDF版 220803公開質問状 その二(全文PDF版)




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